今年のウインターNAMM 2016も、各社から話題のシンセ・キーボードが発表されています。開催期間中にデジランド取材班が気になったシンセ&キーボード製品群をここで振り返ってみましょう。(ユーロラック&モジュラーシンセ関連はこちら)
※ドル表示価格は米国内での参考価格です。
YAMAHA(ヤマハ)
ヤマハブースではなんといってもMotif XFの後継(※注)のフラッグシップ・ワークステーション「MONTAGE(モンタージュ)」が話題沸騰!
「AWM2」と「FM-X(8オペレーターのFM音源)」という2種類のエンジンを搭載。新音源システム Motion Control Synthesis Engineにより、従来のシンセサイザーとは次元の異なる圧倒的な表現力を実現しています。
注)※ヤマハさんスタッフによれば、montageはMotifの後継ではなく、2001年発表のmotif以来の新シンセとのことです。Motifは「Music Production synthesizer」だが、montageは「Music Synthesizer」とのことで、ライブ向けを強調されていました。圧倒的波形メモリ容量と、8オペ88アルゴリズムからなるFMX音源搭載で、あらゆるジャンルの音色をカバー。またすべてのパラメーターにアサイン可能で、ワンノブで複数のパラメーターを操作出来るスーパーノブと、左手のミキサーの様なフェーダーにより、レイヤーした音のバランスに変化をつけることが可能な「motion control」による音の変化の自由度が一番の売りのようです。
日本国内では2月に詳細を公開するとのことです。その他の情報は下記記事を参照下さい。
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KORG(コルグ)
今年のNAMMショウはアナログ回帰ともいえるほど、各社よりピュア・アナログ・シンセサイザーが発表されていました。昨年のArp Odysseyに引き続きまたもやコルグから発表されたアナログシンセは「minilogue(ミニローグ)」。ミニ37鍵盤のフル・プログラマブル・4 ボイス・ポリフォニック・アナログ・シンセサイザーです。
16 ステップ・ポリフォニック・シーケンサーやオシロスコープなど、クリエイティビティをさらに拡げる様々な機能が備わって、なんと¥54,000(税込み)という破格のプライスも驚きですね。発売は2016年1月30日(土)
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会場には参考出品として、Vox Continental(モック状態)も展示されていました。どうやらコンボオルガン・ベースのキーボードのようですが、メーカー担当者に尋ねたところ詳細は「あとでね・・」と焦らされました。
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KRONOS2-88-PT
フラッグシップモデル「KRONOS2」のプラチナム・カラー・パネル&ダーク・カラーのサイド・ウッドの限定モデルです。ステージ映えする印象ですね。
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Roland(ローランド)
ローランドのシンセ関連製品は、AIRAシリーズを中心にSYSTEM-500モジュールなどが展示されていました。
新製品の「A-01K」。MIDI、USB、CV / GATE 対応なコンパクト・コントローラー&シンセです。奥に見えるのはモジュラーシンセ「SYSTEM-500」
8bit CPU Synth と、ステップ・シーケンサーを搭載し、MIDI OUT、USBMIDI OUT や CV/GATE OUT 搭載というパーフェクトな互換性。様々な外部音源のコントロールが可能となっていますのでモジュラーシンセファンには重宝するのではないでしょうか?
なお「8bit CPU Synth」の基本設計を手がけたのは、昨年発売されたRoland BoutiqueシリーズJX-03の元となったオリジナル版「JX-3P」の開発に関わった、元ローランドの松井朗(まつい・あきら)氏とのことです。
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もちろんJUNO-DSもしっかり展示
歴代シンセ年表?2015年でアナログシンセに戻っているのが感慨深いです。
Arturia(アートリア)
MatrixBrute
Arturiaからは、驚きのモンスター級シンセ「MatrixBrute」が発表。3オシレーター、モノ/デュオフォニックのアナログ・シンセサイザーです。シーケンサー内蔵、オーディオシグナル回路はフルアナログ、Steiner Parker filter/Ladder Filterに加え、各種アナログエフェクト搭載。
ノブなどの質感はMiniBruteライク。
圧巻の16✕16のマトリックスで、無限の音作りが可能になるというかなり本気のスペックです。お値段は2000ドル程度という噂もありますが、本当だとしたら意外とお手頃かもしれません(高いけど・・)
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Dave Smith Instruments(デイブ・スミス インストゥルメンツ)
OB-6
The OB-6は、Dave Smith(デイブ・スミス)氏とTom Oberheim(トム・オーバーハイム)氏という、Bob Moog(ボブ・モーグ)氏と並んで歴史に残る二人のシンセレジェンドがコラボして生まれた6ボイス・ ポリフォニック・アナログシンセ。
カコイイ! パネルのルックスはOB-8っぽいですが、会場にはおそらく「JUMP」を弾いていた日本人が数人はいたのではないでしょうか?
写真だけで出音が想像できるところが流石です。お値段は米国で$2,999(?)という話です。ハンドメイドだからしょうがないですね・・・
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来場者の皆さん真剣です!
こちらは2014年に発売されたTom Oberheim氏の設計によるマリオン・システムズ社の「Two Voice Pro Synthesizer」
インタビューを受けるTom Oberheim氏お元気そうでなにより。
Clavia(クラビア)
Nordでお馴染みのClaviaからは88鍵のプロフェッショナル・ステージ・ピアノ Clavia Nord Piano 3が発表されていました。価格は$2999。
グランドピアノのハンマーアクションを再現した革新的な「バーチャル・ハンマー・アクション・テクノロジー」により、優れたダイナミクスと表現力が可能です。
Cory HenryとNick Semradのセッション
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Roli(ローリー)
次世代の表現力を持つラバー式キーボード「Seabord」で一躍注目を浴びたRoliですが、会場にはSeaboard Rise の49鍵モデルと25鍵モデルが展示。
Cory Henry(ここにも出没中) と Marco Parisiのセッションの模様~スゴすぎですね!!3:40位から
M-Audio (エムオーディオ)
Accent
M-Audio からは88鍵盤ステージピアノ「 Accent 」とその音源モジュール「 Accent Module 」が展示。AIRスタインウェイサンプル内蔵のピアノです。
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CASIO(カシオ)
カシオのブースでは1000音色内蔵、内蔵スピーカー、バーチャル・トーンホイールを装備したバッキングキーボード「MZ-X500」が展示。
MOOG(モーグ)
老舗のモーグ社のブースレイアウトはかなりブッ飛びのサボテンとのコラボ!Mother-32 Three-Tier Rack KitやSUB 37といったシンセが自由に演奏できるようになっています。シンセ女子も多かったです。
Bob Moog Foundation(ボブ・モーグ財団)
Bob Moog 財団にはかつてのMoogの銘器が展示されています。
original 1967 R. A. Moog modularとRoger Powellによるデュアマニュアル・キーボードコントローラー
Apollo:Polymoogの前身となったポリフォニックシンセサイザーです。おそらく1973年モデルかな?
Aries 300 modular
その他
John Bower Synth Design
おなじみハイエンド・デジタル・シンセサイザーSolaris
となりにあったシンセ。 上段はMoog Sonic Sixに見えますが・・・・?
RADIKAL TECHNOLOGIES(ラディカルテクノロジー)
ブースではすでに発売されているハイブリッド・ポリフォニックシンセサイザー「Accelerator(アクセラレーター)」を展示
Accelerator
DSP とアナログ回路の 2 つの異なる音源を統合したハイブリッド・シンセサイザー「Spectralis 2 」
Modal Electronics
イギリスのModal Electronicsは、ユニークなルックスを持つシンセ「00」シリーズ(?)を展示。
002
12音ポリ、マルチティンバーのポリシンセ。4,495 USドル!
001
2ボイスデュオフォニック、バイマルチティンバーシンセ。1,995USドルです。
008は写真撮り忘れました。スミマセン。
EMC
2013年発売のSchmidt Synthesizer(8ボイス・アナログ・ポリシンセ)
MFB
Dominion 1
Dexibell
VIVO STAGE
日本ではあまり馴染みのないイタリアの楽器メーカー「Dexibell」ですが、イタリアン・デザインのアイボリー・フィールアクション・ステージ・ピアノを展示していました。
DeckSaver
DJ機器や、グルーヴ系デバイス用のプラスチックカバーを製造するイギリスのメーカー「DeckSaver」社からは、YAMAHAのReface用DeckSaverが展示されていました。後ろにあるのはRoland AIRAシリーズです。
というわけで4日間にわたって繰り広げられた熱~いNAMMショウでしたが、今回紹介したシンセ&キーボードはその一部!まだまだ見逃していたメーカーもあるかもしれません。それらは後日レポートいたしますのでお楽しみに~