皆さまこんにちは、シマムラストリングス秋葉原の森貝です。

前回の更新から大分時間が空いてしまいました。その間、緊急事態宣言が発令され、シマムラストリングス秋葉原も1ヵ月の臨時休業を頂いたり、すっかりそれまでの生活様式とは異なる状況となってしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

最近は冷え込みも厳しくなり、冬到来を感じております。手洗いうがい、換気を心がけて風邪にもインフルエンザにもCovid-19にも負けずに行きたいですね!

さて、半年ぶりくらいの更新となりますが、スクロール移植の続きについてです。

下地処理まで終わったら、あとはニスで色付けをしていきます。

…例のごとく、途中経過を撮り忘れております。すみません。

下地の上にカバーニス、黄色を重ね、顔料とニスを合わせた色ニスを重ねていきます。本体自体は少し古い楽器なので、オリジナルの切り落としたペグボックスも見ながら重ねたニスを少し剥がしてみたり、傷をつけたり、、、本体とオリジナルのスクロールと風合いが繋がるように色を重ねていきました。ニスは乾かす工程が発生しますので、どうしても一日にできる作業量は限られてきます。毎日少しずつニスを重ねては乾かし、重ねては乾かし、、、を繰り返します。

ここまでくればあとは本体への差し込みです。

ネック入れについて詳しくはまた今度書くとして…(またしても途中経過を撮り忘れました。)

ネック入れや入れ直しの工程は私の中ではかなりの鬼門で、他の修理に比べてより慎重に、そして集中して取り組む内容です。

写真のない状態での説明で恐縮ですが、本体に対しての中心とネック自体の中心を確認しながら、左右にブレの無いように少しずつホゾを削ってはフィッティングし、確認しては削る、、、という作業を行います。ネック入れは左右のブレだけではなく、ネックの差し込み角度やネックの長さ、深さなど複数個所を見ながらの調整になるので、確認事項の多い作業となります。。少しでも削り過ぎてしまったり、面ががたついたり、確認箇所を見落としなんてしてしまうと、簡単にネック落ちが起こってしまったり、演奏する際の不具合に直結するような部分ですので、精度が問われる作業でもあります刃物をキンキンに研ぐのを忘れてはいけません。

集中しすぎて写真撮り忘れまくりましたが、、上手くフィッティングが出来たので濃い目の膠で接着します。

差し込み終わった後は裏板のボタンと繋いでネックのカーブの部分を整形します。

ネックの握りの部分も綺麗に整え、杢出しをしつつニスが塗ってある部分との統一感を顔料とオイルを使って醸し出します。

撮影協力:マイスター茂木

ネックの差し込み部分もニスを塗り、ペグ穴もあけてリーマーで広げ、弦を張れば完了です!

滅多にやることのない修理ではありますが、無事、健康な状態にすることが出来ました♪

改めて工程を並べてみるとなかなか感慨深いです。

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この記事を書いたスタッフ

シマムラストリングス秋葉原森貝

青森県出身の森貝(もりかい)です!演奏楽器はチェロです。販売員としても、技術者としてもお客様のご要望にお応えできるよう全力でサポートいたします!

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