皆さまこんにちは。シマムラストリングス秋葉原の森貝です。春らしくなったかと思えば雪が降ったりと気候もなかなか安定しませんね。寒暖差の激しい季節、免疫力も下がりやすくなりますので、美味しものを食べてしっかり睡眠をとって、ウイルスに負けないようにしましょうね!

前々回スクロール移植のネック作り替えのブログを掲載しましたが、今回は続きのお話です。(勘の良い方はタイトルが中編となっていることでお気づきかとは思いますが…今回で完結しません!すみません!)

切り出し~削り

前回↑ここまで進めていたスクロール移植ですが、ざっくりとバンドソーでカッティングします。

※私個人の問題なのですが、バンドソー(大きい回転式のノコギリ)には少しトラウマがあり、本当はもっとギリギリまで切り出せた方が良いのですが、大事を取ってざっっくりとしたカッティングになりました。いつかは克服したいものです…。

手引きのノコギリや鑿(ノミ)やナイフ、やすりを使ってネックの形にしていきます。

指板も仮止めで取り付けて、アウトラインを整えていきます。

形は原則としては、オリジナルのネックをフルコピーするべきかもしれませんが、今回はより長持ちするような、使いやすいネックにすることが目的です。オリジナルの形や厚みを完璧にコピーしてしまうと同じ事が再発しかねないので、スクロールとのバランスを見つつ、オリジナルも参考にしつつ、ペグボックスが安易に割れないような形にしていきます。

ペグボックス

ペグボックスを掘っていきます。時間短縮のため、穴をあける機械(ボール盤)を使っていきます。ボール盤が使えないところはハンドドリルも使います。

※集合体恐怖症の方は少し飛ばしてください。


穴をあけたところをきっかけにして鑿でガシガシ掘っていきます。

打痕を付ける

ペグボックスを掘り、全体の雰囲気を整えて紙やすりなども使いながら表面を整えたら、移植したスクロールやオリジナルのネックを参考に、打痕などを付けていきます。今回の楽器は1890年頃のものなので、新しく作り変えたところだけミスマッチにならないようにあえて傷つけていきます。

きれいに仕上げた後に傷つけていくのはとても心苦しい作業です。

下地処理

ここまで来たら次はニスを塗る工程に入るのですが、その前に下地処理をしていきます。

いきなり本体に塗ることはせず、端材に試して色味をみてからどれを使っていくか決めていきます。

こんな感じになりました。

オリジナルのネックを参考に、ボディとの色合いを見たり、その上に重ねるニスのことも考えて下地をつけていかなければならないので、何度も端材でリハーサルを行い、実際にレイヤーを重ねてみる事で仕上がりを確認しながら進めていきます。中には退色していきやすい染料もあるので、そういったことも調べたり実際に使ってみたりしながら取捨選択していきます。

今回はここまで!お読みいただきありがとうございます。次回こそ本体に差し込み終えるところまでご紹介できればと思います。

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この記事を書いたスタッフ

シマムラストリングス秋葉原森貝

青森県出身の森貝(もりかい)です!演奏楽器はチェロです。販売員としても、技術者としてもお客様のご要望にお応えできるよう全力でサポートいたします!

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