皆様、こんにちは。
弦楽器技術スタッフの高瀬です。




先日、人生で初めて未加工のブルーチーズを食しました。
(料理済の状態では食べたことはあります)
ワクワクしながらパッケージを開けたところ、目に入ったものは想像以上にリアルなカビです。
表面に薄っすらと青カビが付着している程度を想像していた私には衝撃が大きく、何故このチーズは中身までカビに浸食されているんだろうか…と、しばらく理解が追い付かず。
おそるおそる食べたところ味は問題なかったのですが、「あぁ、カビを食べている…」という視覚情報が邪魔して途中でリタイアしました。



今回は買い取りヴァイオリンの調整内容について紹介させていただきます。


買取楽器の調整


買い取らせていただきました楽器は『HELMUT ILLNER』と呼ばれる楽器です。
2007年製と比較的新しい個体なので、剥がれや割れ、過去の修理痕はございません。症状は軽いですが、ポジション移動時のニス摩耗と表板の小傷がありますので、再販のためにニス補修とリタッチ、他簡単な調整を行います。


ニス補修、リタッチ


ニス補修前

ニス補修前の状態がこちらです。

3rdポジション以上で演奏した際、左手が当たってしまう箇所のニス(表板と裏板の縁部分)が重点的に摩耗しています。

こちらは1stポジション時に親指が当たる箇所ですが、同じく摩耗しているのでこちらも補修しましょう。
よく見ると、白丸で囲った部位のニスが少し薄くなっているように見えると思います。
補修方法はシンプルに、摩耗した表面をクリーニングした後に楽器に合ったニスをコーティング、さらに色を整えて仕上げます。

ニス補修後

ニスコーティング、色合わせ後の状態がこちらです。
※先ほどの写真より色が濃く見えますが、こちらの方がより実物の色味に近いです

オリジナルと同程度の厚さでコーティングしましたので、これで暫くは楽器を守ってくれます。


リタッチ前

続いて小傷のリタッチです。

放置しても問題は無い程度の傷ですが、せっかく店頭に並ぶのなら出来るだけ綺麗にしてあげましょう。


リタッチ後

2枚目は弦を張ってしまいましたので分かりにくいかもしれませんが、ぱっと見では気が付かない程度にリタッチしています。


最後に


あとはいつもと同じように仕上げの音調整を行い、今回の調整は終了となります。
トータルの修理内容は『ニス補修、リタッチ、指板磨き、クリーニング、上ナット加工、弦交換』になります。
こちらの楽器は今後店頭で展示予定なので、気になる方はぜひHPをチェックしてみてください。

記事中に表示価格・販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その価格・在庫状況は記事更新時点のものとなります。
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この記事を書いたスタッフ

岩田屋福岡店高瀬

弦楽器技術者の高瀬です。楽器の調子が悪い、音をもっと良くしたいと思いましたら、ぜひご来店ください。皆さまをお待ちしています!

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