皆様、こんにちは。
弦楽器技術スタッフの高瀬です。

最近、家にいる時は体力低下を防ぐために筋トレを行うように意識しています。
(と言っても2種類くらいの筋トレしかしていませんが。)
大学時代に親友から誕生日プレゼントで頂いた「腹筋ローラー」と呼ばれるトレーニング器具があるのですが、これがとてもよく効きます。
特に、立った状態で行う「立ちコロ」と呼ばれるトレーニング方法が一番負荷を与えられるのでおススメです。
筋肉痛が痛いです。

今回は弓の革貼り(スティック部の保護)について、簡単にご紹介致します。

ヴァイオリン弓の革貼り~スティック部の保護~

今回ご紹介する修理はいつもの革巻きではなく、少し変わった所に革を巻く修理となります。
ヴァイオリン弓を構えた時、親指と人差し指が当たる所は革で保護出来ていますが、他の指が当たる所はどうでしょうか。
大多数の方は特に問題は無いと思いますが、弓の構え方や汗の分泌量により、中指と薬指、小指の当たる部位がダメージを負ってしまう事があります。
練習量の多い方にも良く見られますね。
ある程度の損傷は弓表面のニスが守ってくれるのですが、ニスが無くなってしまう程のダメージを放置すると、年々弓の木材自体が摩耗してしまいます。
2か月ほど前、当工房へ弓をお預けいただいたお客様もニスの損傷が激しく、ニスの補修を行ったのですが…この短期間で再びニスが摩耗(損傷)してしまいました。
お客様曰く、少し汗をかきやすい体質との事です。
何度も何度もニスの補修にご来店いただくのは大変かと思いますので、今回は「革貼り」を行うことにより弓のスティック部を保護致します。

修理前

修理前はこのような状態です。
2か月という短期間にも関わらず、ニスが損傷しています。

予想より広範囲で損傷しているので、通常行う革貼りよりも広範囲を保護出来るように革を用意します。
手順はシンプルで、革を用意してサイズに合わせてカットするだけです。
とても簡単そうですが、実は四隅の処理が以外に難しかったりします。
(処理が疎かだと、革の断面がはっきり見えて結構格好悪いです…)
最初はグリップの革巻きに合わせて黒色の革を貼る予定でしたが、お客様の「茶色にしたら弓の色に紛れて良い感じに仕上がるんじゃないかな?」の一言で茶色のトカゲ革を貼ることに。
確かに弓の色と合わさって良い仕上がりになるかもしれませんね…!

修理後

革を貼るとこのように仕上がります。

想像していたよりも良く仕上がり、お客様にも満足していただけました。
個人的にはアルマジロみたいでとても可愛いです。

最後に

革を追加で貼り付ける分、重心がやや手元にズレてしまいますので気になる方は修理前に是非ご相談ください。
料金は発生してしまいますが、銀線巻等で重心の位置に大きな変化が無いように可能な限りコントロール致します。

※トカゲ革の場合、部位や鱗の向きもご指定いただけます。
(黒のトカゲ革はナイルオオトカゲとテジューどちらも揃えておりますが、茶のトカゲ革はナイルオオトカゲのみになります)

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この記事を書いたスタッフ

マークイズ福岡ももち店高瀬

弦楽器技術者の高瀬です。楽器の調子が悪い、音をもっと良くしたいと思いましたら、ぜひご来店ください。皆さまをお待ちしています!

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