図解でわかる!~弦高の測り方編~

「弦高を高めにしたい!」「もう少し低くできないかな?」など、漠然とした“どうしたい”があっても、言葉では伝えづらい事って多いですよね。

人によって感覚も違うので、自分としてはこれくらい、というものを伝えたつもりが上手く伝わらず、しっくりこないセッティングになってしまった、という苦い経験がある方も居るのではないでしょうか。
そんな時に役立つのが「数値に置き換えて伝える」という方法。

言葉の解釈や捉え方は個人の経験に因りますが、スケール(定規)が示す数値であれば規格として統一されています。

”数値”を目安に伝えれば、お互いの認識が揃いやすくなります。

楽器の調整でも数値を目安に弦高を指定すると、思い描いていたセッティングに、より近づけるかもしれません。

ただし、測り方にはスケールの当て方・癖などにより個人差が出てしまうことがあります。
まずはリペアマンがどのようにして弦高を測定しているのか、見ていきましょう。

使用するスケール(定規)

ひとえにスケール(定規)と言っても沢山の種類があります。
学校で使うようなものから、製図用まで。どれも同じ基準で揃えられているものですが、用途によって計測できる長さや大きさが変わります。
ギターやベースの調整、弦高測定に使っていくのは・・・?

150mmのスケールを使用します。ポイントは「0.5mm刻みの目盛がある」こと。

使うのはこの部分

弦高を測定する

さっそく弦高を測っていきます。
”弦高”として指すのはこの部分

”何フレット目の何弦の弦高”というように伝えられると、伝える側も、伝えられた側も理解しやすいかと思います。

どうやって測る?

弦高は、楽器を構えた状態で測定しましょう。

【構えている状態=演奏姿勢】と【机に平置きした状態】では見え方や状態が変わります。



測定位置の真上から見るようにしましょう。
覗き込む位置により見え方が変わってしまいます。


スケールは指板面・フレット頂点に対して垂直に当てましょう。

見る位置はここです。

上の図の場合、弦の接点と目盛が重なる位置は2.5mm、と読み取ることができます。

たとえ弦の接点と目盛が重なる位置が半端であっても、”2.0mmと2.5mmのちょうど中間くらい”とか”2.0mmの線の少し上”のような表現ができると思います。

その測り方、合っている?

スケールを斜めに当ててしまうと、弦高はうまく測れません。

この当て方も上手く計測が出来ていません。
なぜでしょうか?

図Aは測定位置側の目盛が1mm刻みになっています。
弦高は距離が短い分、目盛の間隔が広いと細かい設定が難しくなります。

図Bはスケールの先端がフレットではなく指板面に当たっています。
この状態で測れるのは指板面から弦の接点までの距離となってしまい、弦高(=フレット頂点から弦の接点までの距離)を正しく測れていません。

注意が必要な例

ローポジションとハイポジションで大きく弦高が違う場合、ネックに対して弦高が明らかに平行ではなくなっている事があります。

この場合、指板面・フレットに対してスケールを垂直に当てられていても、数値がズレて見えてしまうことがあります。

弦がネックに対して平行から大きく乖離していると、上の図では値Aは2mmに近く、値Bは3mmに近いように見えますね。
フレット頂点から弦の接点までの距離は2.5mmなので、このスケールの当て方では0.5mm刻み側の目盛であっても正しく読めていないことになります。

この場合、先程も紹介した次の測り方で測定しましょう。

最後に

今回、弦高の測定方法を紹介しましたが、実際には測る姿勢によって弦高の見え方が変わることもあると思います。
楽器自体も使用環境によりセッティングは変わります。

0.1mm単位で出荷時弦高を決めているメーカーさんもあれば、もっと大らかに大体これくらいまでを許容値にしよう、というようなセッティングをされているメーカーさんもあります。

楽器の種類やブランド、仕様やコンディション、歴史的背景、プレイヤーの好みやプレイスタイル、様々な要素が嚙み合って”弾きやすさ”に繋がっています。

より細かくセッティングを作り込んでいきたい!という事でしたら、ぜひ、リペアマンに相談してみてください。

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※修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。
ご不明な点はお近くの島村楽器にぜひともご相談ください。

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この記事を書いたスタッフ

浅草橋ギター&リペア店中野

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