こんにちは!杉浦です!



今日はトランペット吹きさんの
あるある(?)ネタです。



スッキリしすぎてないか?

こちら、トランペットです。

ズーーーーーーーム↓↓↓

ポッチが取れてるぞ!!

ポッチがないだけで随分スッキリしてること…



カニの目ん玉ちゃん

この小さいパーツ、
正式名称はカニ目(かにめ)といいます。
カニの目みたいだから
そう呼ばれるのでしょう。

ちっちゃ。
足の小指の爪くらい?


2番抜差管の他に
1・3番トリガーに付いていたり
2つ付いているモデルもあります。

1番トリガー↓↓↓

カニ目の取り付けには
ジョイントコルクのような接着剤
タンポのようなラックではなく
半田付けで取り付けされています。



なぬ!新たな勢力現る!!



半田付け(はんだづけ)

半田付けとは溶接の一種で
金属同士の間に半田(金属)を溶かし
くっつける方法です。

中学校の授業で(遠い昔の記憶…)
使った半田ごてのアレです!

管楽器の場合
点ではなく面で接地するので
半田ごては使わず
直火で半田を溶かします。

接着剤より強力にくっ付くので
普通に使う分には外す必要がありません。


今回は抜差管にへこみがあったので
ぶつけた衝撃で外れたのでしょう。

へこみについてはこちら↓↓↓
抜差管のへこみ直し



友達が簡単には見つからない…

ちなみに、半田付けは
半田ごてを使うのが一般的で
直火での作業はやや特殊です。笑

ネジに続き、溶接も特殊です…トホホ

ネジのお話はこちら↓↓↓
ネジで分かる管楽器の性質


直火のお友達をご存知の方は
いらっしゃいませんかー!!!!



カニ目の役割とは

そもそもカニ目って
どうして付いているのでしょう?

カニ目があると可愛いから?
持ちやすいから?
小さいパーツだし、無くて良くない?!
音出るし!
なんて思いますか?



めっっっっっちゃ大事

まず、カニ目のある無しでは
楽器の重さが変わります。

重くなると振動させる場所が増えるので
息を多く吹き込む必要があり
抵抗感が増す吹き心地になります。


誤解のないようにお伝えすると
抵抗感=吹きづらいではありません。

確かに息の量は多く必要です。
ですが逆を言えば、楽器のキャパが増えて
沢山息を吹き込んでも音が安定します!
(好みもありますので
どこが調度良いかは人それぞれです。)


ですので、カニ目は
音鳴りをコントロールする為にあるのです!!!
もっと簡単に言うと、必要だから付いています


小さいパーツ1つにもこだわり
日々研究・開発してるメーカーさんには
本当に頭が下がります。

そのお陰で楽しく演奏できるんですね!
ありがとうございます!!!



管楽器は愛のかたまり

上記の通り
カニ目は音鳴りをコントロールしていますが
他にも同じ役割をするパーツがあります!

主管の支柱

支柱の太さや、数が違いますね。

指かけ

U字とO字が存在する!
こりゃあ組み合わせ方が大事です。


トリガーストッパー

全く形が違います!!!

ネジ頭をくり抜いた猛者も。
こだわりがすごい!!↓↓↓


ネジが曲がっていたら
すぐに交換しましょうね↓↓↓
ネジ曲がりの末路


などなど。
更にはフェルトやコルク・ゴム
接着剤なども音を作る大事なパーツです。

パーツについてはこちら↓↓↓
【速報!】修理用交換パーツが大量入荷!


上記の通り、細かく設計されているので
基本的に購入時の状態がベストです。
外れたままや適当に取り付けると
楽器本来の力を発揮出来ません。

ですので、私達も楽器の意図を汲み
万全な状態をゴールとして修理します。
(カスタマイズはこの限りではありません)



されど数グラム

・吹きやすいな
・音がまとまる
・遠鳴りする
・音の粒が揃う
・コントロールしやすい
・音が割れない
・音程感が良い

などなど。

吹き心地の違いには
小さいパーツ達が大きく関わっています。

たった少しの違いでも
楽器にとっては生命線です。


音が出る・出ないだけの判断ではなく
めーーちゃくちゃ奥が深いですね。

それが分かるとカニ目ちゃんが
愛おしくなりませんか?笑
早くくっつけてあげましょう!



LET'S 半田付け!

では大事な大事なカニ目ちゃんを
半田付けしましょう!



お掃除はマスト

「くっつける」時はお掃除が必要です。
コルクでもタンポでも半田でも。


半田は金属(合金)です。
経年劣化をするため
古い半田はできる限り落とします。

あんまり頑張りすぎると
地金(本体)の金属までえぐってしまうので
注意しながら…。

接着面に残った半田を落としました。

あとは直火で温める!!!
半田を溶かす!!!
くっつける!!!



半田付けはすごく緊張するので…

直火ファミリーの皆さん!!!
オラに力を!!!!



完成

はい!
カニ目がくっ付きました!



今回はメッキ楽器の半田付けでしたので
さほど見た目の変化はありませんが
ラッカー(樹脂)塗装の楽器の場合は
ラッカーが焦げたり、変質することがあります。

食パンを焼いて焦げるイメージと同じです。

なるべく跡が残らぬよう努力しますが
ラッカーの性質と作業工程上
免れないのでご了承下さい。



皆さんも楽器を確認してみて
不具合があれば是非相談して下さい!



今回はカニ目の半田付けです。

修理・調整代 税込2,100円(送料別)

※半田付けの場所や範囲
 外れ方によって金額は変動します。
※パーツ取寄の場合は
 別途パーツ代がかかります。
※塗装や表面の状態によっては
 表面が焦げたり、修正跡が残る場合があります。



記事中に表示価格・販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その価格・在庫状況は記事更新時点のものとなります。
店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。

この記事を書いたスタッフ

管リペアセンター杉浦

中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!

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