こんにちは!杉浦です!
今回は木管楽器のジョイントコルクです!
壮大なタイトルを付けてしまいました!!!!
こまったこまった
早速今回の楽器を見てみましょう!
どーーーーーん!!!
ありゃ。
クラリネットのジョイントコルクが
剥がれていますね。
「まだ1年しか使ってないんです…」
ありゃありゃ。それは大変。
ですが質問をしたらすぐに原因が分かりました。
杉「ジョイントグリスは使ってますか?」
「はい!使ってます!」
杉「では演奏後、コルク部分のお手入れはしてますか?」
「……え、何かするんですか?」
コルク剥がれの原因
今回の場合は、楽器の状態と問診から
グリスによって接着剤が弱まったと考えられます。
じゃあグリスは使わないほうが良いの!?!?
いえいえ、そういうことではございません。
正しく使えばグリスは怖くありませんよ♪
お手入れ忘れがちポイント
先程の写真、グリスのはみ出しが
ジョイント角にべったり残っていました。
ここを見て先程の質問をしたのですが
案の定、グリスを拭きとったことが無いようです。
これがコルクにとって負担がかかる状況!
というのも、グリスは拭きとらないと
コルクにじわじわと浸み込んでいきます。
時間をかけ奥まで到達したグリスは
接着剤を弱めてしまいます。
すると前触れなく突然コルクが剥がれます。(怖っっ)
他のジョイント部分にも
グリス残りがありました。
もちろんジョイントが固く感じる方は
グリスを使って頂いて構いません!
グリスを使わず固いまま頑張っちゃうと
強く握って二次災害が起こるかもしれませんし
グリスが要らない位スカスカだと
きちんと固定されず、音も響かなくなります。
ですので、グリスを使う場合は
演奏後、必ず拭き取って下さいね!
コルクと共にジョイントの角、
そして受け側の木部も忘れずに!!
あと、スワブでは拭かないでね!
ティッシュで拭いてね!!
(注意点多くてごめんなさい)
コルクをつけましょう!
では!新しいコルクをつけていきましょう!
①お掃除
まず、コルクをつける部分をキレイにします。
コルク片や接着剤の残りを全て落とします。
修理の基本はお掃除から!
角に残ったグリスもスッキリ~♪
②コルクの準備
コルクの大きさや厚みは個体により千差万別。
大きいコルクシートから楽器に合わせてカットします。
これはキィコルクと一緒ですね☟☟☟
ブロックコルクの変身
新しいのと見比べると、色が全然違う!
いかにグリスが浸み込んだのかが分かります…。
③貼り付け・成形
コルクを貼り付けたら終わり!
ではなく、厚みの調整と成形をします。
このままでは分厚くて組み立て出来ません。
調度良い厚みになるよう削り
引っかけて剥がれないよう角を落します。
これは数値や型は無いのでセンスです!
途中で何度かジョイントしながら
楽器に合わせて感覚で削っていきます!
(すごい職人っぽいこと言ってる)
完成
完成したのがこちら!!
角張っていた成形前と比べて
絶妙なカーブが付いていますね。
コルクは弾力があって柔らかいので
使ってるうちに少しずつ潰れてきます。
ですので、長く使えるよう潰れ方を計算して
少しきつめの設定でお返しします。
そういう時は無理をせず
グリスを使って下さいね!
コルクを長持ちさせるには?
今回はグリスの扱い方により
コルクの寿命が短くなり、交換となりました。
では、本来のコルクの寿命は?
まず、コルクは消耗品です。
永遠はございません。
(一生一緒にいてくれや~)
ですので、どんなにグリスを拭きっとっても
必ず寿命がきます。
剥がれだけなく、ジョイントがガタガタする(潰れすぎ)
古すぎる場合もコルク本来の役割を果たせず
音の響きや演奏効果を得にくいので
定期的な交換をオススメします。
練習時間や扱い方にもよるので
決まった期間はありませんが
2~3年が交換の目安です。
剥がれていなくても交換が必要な場合は
お見積時にご案内しますね!
意外と忘れがちなコルクのこと。
是非気にしてあげて下さい!
その他消耗品についてはこちら☟☟☟
【速報!】修理用交換パーツが大量入荷!
フルートのヘッドコルクのお話
今回の修理はジョイントコルクの交換です。
修理・調整代 | 1ヶ所 税込み2,195円(パーツ代込・送料別) |
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※サックスのネックコルク交換等
場所や大きさにより金額が変わります。
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