【マイスター工房通信】クリーニングについて

こんにちは、シマムラストリングス秋葉原の森貝です。日に日に寒さが増してきましたね!!2階の店舗にはクリスマスツリーも飾りまして、とても冬らしくなりました。

前回のスクロールグラフト≪前編≫の続きは一旦置いときまして、、今回は楽器のクリーニングについてお話をします。

クリーニングについて

楽器を長年お使いいただいていると、松脂や手汗や皮脂等々で楽器の表面に汚れが溜まります。また、表面だけでなく内部にもほこりやゴミなどが溜まることもあります。先日引き取らせて頂いたバイオリンも表面に汚れの層が出来てしまっておりました。

ニス本来の透明感が損なわれ、曇ったような感じになっているのが分かりますでしょうか?(※ブログ用に写真を撮る前にクリーニングし始めてしまったので指板は既に汚れが落ちています。)

そこで今回使ったものがこちら↓↓

左からRaffin POPOTE DATELIER(¥2,750)、RoyalOak StringCleaner(¥1,650)、Korstein KP-023(¥4,620)
この3つのクリーナーを使い分けて布(綿100%の洗いざらしの毛羽立ちの少ないものが好ましいです)で磨き上げていくと…

右側が少しきれいになってきました。しかしまだまだ広範囲に汚れが付着しています。頑張って磨いていきます。

大分きれいになってきました!

ひとまず表側がきれいになりました!後は側面や裏側、スクロールも磨いていきます。これで終了!と言いたいところですが、磨き上げたことで汚れの下に隠れていた表板の割れが見つかりましたので、まだまだ修理は続きます…。

終わりに

本来、ニスはこういった汚れなどから楽器の木地を守るという役目がありますので、適切にクリーニングする事で元のニスの輝きを復活させることが出来ます。しかし、今回使ったクリーナーはこの楽器のニスには悪影響はなかったのですが、モノによってはニスを溶かす原因となったり、研磨剤によって剥がれて薄くなってしまう場合もございますので、なるべくクリーナーが必要なくらい汚れが付着している場合には技術者にお任せいただいた方が安全です。
また、ここまで汚れが重ならないように、練習が終わったら乾拭きで松脂や皮脂汚れを拭き取って頂く事が大事です。ケースにしまう前に、弦に付着した松脂だけではなく楽器全体を軽く拭く習慣をつけると良いですね!


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この記事を書いたスタッフ

シマムラストリングス秋葉原森貝

青森県出身の森貝(もりかい)です!演奏楽器はチェロです。販売員としても、技術者としてもお客様のご要望にお応えできるよう全力でサポートいたします!

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