皆さまこんにちは!シマムラストリングス秋葉原の藤村です。今回は日々のお手入れについてのお話です。ほんの少しの気遣いで楽器(バイオリン・ビオラ・チェロ)のコンディションは大きく変わってきます。コツコツ頑張りましょう!

最適な保管・演奏環境は?

湿度55%、室温23度。これは日本を代表する某コンサートホールで、楽器保管と演奏の為に維持されている数値です。ご家庭では私たちが生活していて楽な湿度、温度環境なら十分です。例えばリビング、いつも過ごしている部屋などは、快適な湿度温度が維持されています。こうした空間がお勧めの保管場所です。(直射日光が当たる場所は避けてくださいね!また押入れなどは良くないです)

お手入れ道具、何が必要?

3つもあればOK↓↓

上の写真右から適当な布(適当なハギレでもOK、コットン素材の古着Tシャツなどお勧め)、クリーナー(Raffin POPOTE DATELIER税抜2,500円)、ペグコンポジション(W.E.HILL&SONS 税抜1,800円)。お勧め品をご紹介していますが、お手持ちの他ブランドのものでももちろんお使いいただけます。

簡単お手入れ①

弾いたらすぐ、松脂オフ!↓↓

上の写真、薄っすら松脂の粉が広がっているのがお分かりになりますでしょうか?このまま放置せず演奏後はすぐに布で、下の写真のように松脂の粉がなくなるまで乾拭きしてください。長時間演奏される方は、途中でこまめに乾拭きされることをお勧めします。毎回必ず乾拭きが必要なのは、表板駒付近(指板の先の方も)・弦(擦弦部分)・弓棹(毛はそのままで大丈夫)です。その他ネック、裏板・横板、あご当てなども適宜乾拭きしてください。美しさが長持ちしますよ!乾拭きに使う布は弦用、表板用(ボディの松脂粉オフ用)、弓棹用など、それぞれの箇所用にご用意ください。市販のクロスも良いですが、松脂が布にたくさん付いた状態で使い続けるのはよくありません(イメージとして松脂粉を楽器にこすりつけるような感じになってしまします)。こまめに洗濯するか、上の写真のようにハギレなどをたくさん用意しておき、汚れたら交換されることをお勧めします。

簡単お手入れ②

クリーナーはごくまれに使う↓↓

毎回するのは乾拭きだけです。でもどうしてもわずかに残った松脂によって、くぐもっていく時があります。それが気になって仕方ないという時のみ、クリーナーの出番です。クリーナーは研磨剤などがごくわずかに入っていることが多いので、よく振って、少し布に染み込ませ、更に布によくなじませてから楽器に塗布してください。はじめてつかう時は目立たない箇所でニスに影響がないかチェックしてからお使いください(使用中もニスに異常が無いかチェックしながらお使いください)。
塗布するとこんな感じ↓↓仕上がりはこんな感じ↓↓塗布したクリーナーが目立たなくなるまで拭き、続いて乾拭きします。この乾拭きによってツヤが出ます。布の動きが軽くなるまで乾拭きしましょう。力の入れ過ぎには十分注意してくださいね。

簡単お手入れ③

ちょっと上級者向け、ペグコンポジション↓↓

ペグは想像以上に湿度によって状態変化しています。それでも何とか調弦できるよう、ペグとペグ穴の摩擦を軽減する目的で使うのがペグコンポジションです。リップスティックの様な形状をしていて、使いやすいです。写真のようにペグを一度抜いて、ペグに塗り、ペグ穴に差し込んで馴染ませてください。塗布量は適当で大丈夫です(多すぎるとペグが重く感じるかもしれません)。このペグコンポジションは回りやすく、かつ重く止まりやすくなるタイプです。

お気づきの様に、一度ペグを抜かなければなりませんので、弦交換の際についでに行う事をお勧めします。駒や魂柱を倒してしまわないよう、必ず1弦毎に弦を緩めて行ってください!

簡単お手入れ④

ちょっと上級者向け、弦交換時のもうひと手間!↓↓

上ナットの溝に鉛筆(2B以上の濃い鉛筆がおすすめ)を塗り込むと、摩擦が軽減されナット溝も弦も負担が減ります。


駒の溝も同じく濃い鉛筆で。駒が引っ張られて歪むのが軽減されます。

こぼれ話

ご自宅でのお手入れで大事なのは「楽器の保管場所」と「松脂除去のから拭き」、あと出来れば「最低年1~2回の工房でのメンテナンスと毛替」です。筆者は古めのバイオリンを長年使っていますが、日影のリビングで保管し、普段は乾拭き以外はほとんどしていません。たくさんの修理痕のある楽器ですが状態は良好です。ですので「保管場所」と「から拭き」、時々「工房メンテナンス」の組み合わせは大変おすすめです。らくらくお手入れで音楽生活を楽しみましょう!皆さまのご来店・お問い合わせ、心よりお待ちしております。それでは、また!


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この記事を書いたスタッフ

シマムラストリングス秋葉原藤村

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