分数ヴァイオリンの指板染め直し【弦楽器工房ブログ】

皆様、こんにちは。
弦楽器技術スタッフの高瀬です。


ここのところ我が家のフクロモモンガからの攻撃(噛む、引っ掻く)がピタッと無くなり油断していましたが、今朝久しぶりに手を噛まれました。
ケージの掃除中でしたので、何か気に食わないことがあったのかもしれません。
普段からハリネズミの針で痛覚が鍛えられているつもりでしたが、久々に噛まれるとやはり痛いです。


今回は分数ヴァイオリンの指板染め直しBefore~Afterを簡単にご紹介します。

指板染め直し~Before~

染める前の状態がこちらです。

見事に色が落ちていますね。
通常の指板ですと『黒檀』を使用しているのでこのように退色することは無いのですが、今回のような低価格帯の分数楽器には、予算削減のために黒檀材以外の白木を染色した材が使用されることがあります。
加えてこちらの楽器、長年の使用により弦に沿って木が摩耗しております。

分かりやすくするために定規を置いてみました。
綺麗に摩耗していますね。
それでは、指板の形状を整えて黒く染め直しましょう。

指板染中

弦の摩耗跡を綺麗にし、薬剤で指板を染めます。
通常の染料や塗料を用いると手汗により色が抜けやすいので、少しでも耐水性のある染め材を選んでいます。

60分ほど放置し、薬剤をふき取り磨くと…

指板染め直し~Atfer~

再び指板らしい見た目になりました。
もちろん、弦溝の摩耗跡も無くなっています。

今回のように分数ヴァイオリンの『指板削り直し、染め直し』のみでしたら、2時間ほどでお渡し可能です。
(ご予約いただいた場合)
お持ちの楽器がこのような症状になっていましたら、見た目もリフレッシュ出来ますので是非ご相談ください。

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この記事を書いたスタッフ

岩田屋福岡店高瀬

弦楽器技術者の高瀬です。楽器の調子が悪い、音をもっと良くしたいと思いましたら、ぜひご来店ください。皆さまをお待ちしています!

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