皆様、こんにちは。
弦楽器技術スタッフの高瀬です。
最近、夜になると急に冷え込むようになりました。
我が家のハリネズミは過去2回冬眠未遂があるので、今年は冬眠を防ぐべく早めにヒーターを導入することに。
しかし、ヒーターを出した途端に両手両足を伸ばして全力でくつろぎ始めまして、見ていてとてもだらしがない(可愛い)です。
本日は
- 毛替え4件
- リタッチ
- 革巻き
を行わせていただきました。
ご来店いただき、ありがとうございます。
今回は『カラー毛替え』に初挑戦しましたので、簡単にご紹介致します。
カラー毛替え
秋葉原にある島村楽器の弦楽器工房「シマムラストリングス秋葉原」で話題になっている『カラー毛替え』を、遂に当工房でも開始致しました。
通常は白色馬毛が一般的で、チェロやコントラバスで茶毛や黒毛を稀に使用する位ですが…
なんとカラー毛替えでは
- レッド
- オレンジ
- イエロー
- グリーン
- ブルー
- パープル
- ピンク
こちらの色も楽しむことが可能です。
更に、カラー毛替えだと1色だけでなく、2色、3色、4色まで選んで毛替えが出来てしまいます。
ブルー、イエロー、グリーン、ピンクの配色事例
今回ご依頼いただいたお客様は『ブルー、イエロー、グリーン、ピンク』の配色希望でしたので、こちらの毛替え事例をご紹介させて頂きます。
こちらの4色を今回は使用します。
当工房でのカラー毛替え導入にあたり、シマムラストリングス秋葉原より馬毛を全色分けていただきました…
とてもありがたいです。
近々、当工房でも馬毛の染色をしてみようかと検討しています。
では早速毛替えを…と言いたいところではありますが、実は私、カラー毛替えを行ったことがありません。
カラー毛替え初心者です。
という訳なので、今回はゆっくりと慎重に進めさせていただきました。
固定しなくても問題は無いと思いますが、収拾がつかなくなりそうなので念のため1色ずつ糸で結んでいます。
時間はかかりますが、これにより馬毛がごちゃ混ぜになることは避けられました。
話が脱線しますが、こちらはお客様の弓フロッグ内部です。
通常は木材の楔を使用して馬毛を固定するのですが、こちらはネジで固定するタイプです。
パッと見ると「楔を作る手間が省ける…!」と喜んでしまいそうになりますが、ネジの入れ方や回転数を間違えると、ネジの回転により容赦なく馬毛が切断されます。
カラー馬毛は通常の毛束に比べると準備に手間と時間が掛かるため、これを見た瞬間少し心が折れかけました。
カラー毛替え完成
2度ほど心が折れそうな場面がありましたが、問題なく仕上げることが出来ました。
ちなみに演奏中はこのように見えます。
最後に
表面に松脂を塗るので見た目は若干白くなりますが、上記演奏中の写真のように馬毛の裏面は鮮やかな色のままなので、結構目立ちます。
1色~2色はご予約いただければ即日でお返し可能ですが、3色以上はお預かりさせて頂く場合がございます。
配色や色の間隔も指定できますので、お気軽にご相談ください。
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