メンテナンスしてから楽器を返却しよう!
こんにちは!杉浦です!
今日は、楽器の貸し借りについてです。
そろそろ新年度になりますし
楽器を返却する方が多いと思います。
リペアマン目線で、大切なことをお伝えします!
My楽器と借りた楽器
皆さんがお使いの楽器は、My楽器(自分の楽器)ですか?
部活動だと、学校楽器(備品)を使う方は多く
また、大人の方にもレンタル楽器や
ご友人の楽器を借りる方がいらっしゃいます。
理由は様々ですが、Not My楽器は
珍しいことではありませんよ!
借りたらキレイにして返す
そんな借りた楽器。返却時に
「ありがとう!」だけで済ませていませんか?
キレイにしてお返ししましょう!
ハンカチを借りたら、洗わずに返しますか?
レンタカーは、ガソリン満タンで返しますよね?
楽器も同じです。
口を付けるものなので、特に気を付けたいですね。
使用前後で楽器の状態が変わると
トラブルに発展するケースもあります。
普段のお手入れに加えて
返却前にリペアマンの手でメンテナンスをして
気持ち良くお返ししましょう!
どんなメンテナスをすれば良い?
さて、メンテナンスをと言っても
一体何をすれば良いのでしょうか?
基本的には、安心して使える状態に戻します。
どこまで手を加えるかは
借りる前の状態や、使用状況で大きく変わります。
一律の決まりはありませんが
以下のポイントを参考にして下さい。
①使用頻度が多い・年数が長い
部活動・レッスン・楽団…等。
定期的に演奏されると
汚れは意外と溜まっていくものです。
半年~1年以上使った場合は
症状が出ていなくても、全体調整をオススメします。
過去の参考事例はこちら↓↓↓
②落とした・倒した・ぶつけた
数回使っただけでも
アクシデントがあれば要調整です。
そのまま返して「音が出なくなってる」等
トラブルになった事例もあります。
正直に申告・お直ししましょう。
過去の参考事例はこちら↓↓↓
③見た目が変わった
実際にお預け頂いた楽器です。
長く借りていたようで、
●キィの黒ずみ
●タンポ(消耗パーツ)の傷み・破れ
●汚れ付着
があります。
その他にも、金属の管体だと
へこみ(②同様)等も目立ちやすいです。
借りている間に変化したものは
直してからお返ししましょう。
トラブルを防ぐために、借りる前に
貸し手・借り手で楽器の状態確認を
しておくと良いですよ。
メンテナンスの注意点
お預け頂いた場合、基本的には
現状復帰を前提に、見積を行いますが
貸し手さんによっては
●変色したままにしてほしい
●このキィのタッチ感は変えてほしくない
等、こだわりがある場合があります。
機能面で、どうしても省けない修理はありますが
(例:破れたタンポ・半田外れ等)
貸し手さんのこだわりがあるか
事前に確認してメンテナンスするのが吉です。
借りた楽器をキレイにする
それでは、先程の楽器を調整します!
ご友人からの借り物だそうです。
数年間、部活動で毎日使用されたとのこと。
練習量の多さが伝わってきます。
今回は
●ホコリ・汚れのクリーニング
●消耗パーツの交換
●キィの変色
を直します。
キィ磨き(変色落とし)
キィの変色を落とします。
ちなみに、変色は
磨く or 磨かない の2択です。
「ある程度キレイになれば…」ですと
感覚が人それぞれ違い、塩梅が難しいです。
「あんまり変わってないじゃん…」と
がっかりしない為にも、避けています。
一度磨いた後も、変色予防をお忘れなく。
銀の変色についてはこちら↓↓↓
クリーニング
汚れを落とし、管体の保湿を行います。
クリーニングの様子はこちら↓↓↓
消耗パーツの交換
最後はタンポ・コルクの交換です。
ジョイントコルク交換はこちら↓↓↓
完成!
メンテナンス完了です!
ここまでキレイになれば
貸し手さんにも喜んで頂けますね♪
メンテナンスをしてからお返しして
皆が気持ちいい貸し借りにしましょう!
今回の修理は
・全タンポ交換
・キィガタ修正
・ジョイントコルク交換×3
・キィ磨き
・管体ワックス塗布(保湿)
です。
修理・調整代 | 税込44,700円(パーツ代・送料別) |
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※楽器の状態によって、修理内容・金額は大幅に変化します。
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中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!