水分は取り切れているか

こんにちは!川崎ルフロン店西村です。

今回はスワブで取り切れない部分の水分除去で使うクリーニングペーパーの紹介です。
第1弾第2弾第3弾はこちら

クリーニングペーパーとは

クリーニングペーパー使い方

クリーニングペーパーは、スワブで取り切れない水分を吸い取る事に特化した紙です。
油取り紙に似た素材で、正しく使えばタンポや音孔に付着した水分を除去してタンポの劣化を遅らせる事が出来ます。

どこで使うのか

サックスやクラリネットなどの管体を立てて吹く楽器では、マウスピースに近い方から水分が溜まりやすい傾向にあります。
赤で囲んであるキイは修理の際に水分による傷みが多く発見されるキイです。
サックスは左手の手のひらで操作するパームキイの部分もしっかり水分除去しましょう。

フルートでも頭部管に近いキイや音孔に水分が溜まりやすいです。
水分が溜まりやすいキイが囲んであります。水分の影響でペタペタ音のしやすい青で囲まれたキイは念入りにペーパーを使用するのがオススメです。

どの楽器でも、特に常に閉じているキイの水分はチェックしておきましょう

使い方をおさらいしましょう!

①新しいペーパーを準備

クリーニングペーパーヤマハ

ペーパーを取り出します。
1枚でも贅沢に2枚使いでもOK!
そのままでも使えますが、タンポのサイズに合わせてペーパーを折り曲げたり切ったりすると他のキイに余分な水分が付着したりタンポを傷つけたりするリスクも抑えられて一石二鳥です。

②水分を除去します

クラリネット掃除

ペーパーをキイに挟んでパタパタ・・・
キイの開閉を繰り返して水分をペーパーで吸い取っていきます。

③乾いた部分でもう一度

サックス水分除去

ペーパーの乾いている部分へ移動してキイを動かし、水分を完全に取っていきます。
同じ濡れた部分で水分除去をしても上手く吸い取ってくれません。

④キイを開いてペーパーを取る

ペーパーに水分が付着しなくなったら終了のタイミングです。

ここで注意‼
キイを閉じた状態でペーパーを引き抜いてはいけません!

必ずキイを開いた状態でペーパーを取り出してください。

タンポとペーパーがこすれる事でタンポの劣化が早まる原因になります。
表皮にしわが寄ったり毛羽立ったり破れてきたり・・・

タンポの状態が気になる時は私たちリペアマンにお気軽にご相談下さい。

ペーパーは使い切り!

「使ったペーパーを楽器ケースに入れておき、次ケースを開けた時乾いているから再利用する」
そんな方もいらっしゃると思いますが、ペーパーは使い捨てして下さい

スワブやガーゼと同様にクリーニングペーパーも湿潤と乾燥を繰り返すと雑菌が繁殖します。
一度使ったら交換をし、衛生的にも充実した音楽生活を送りましょう!

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この記事を書いたスタッフ

川崎ルフロン店西村

福岡県出身の西村です!ヤマハのSAXを愛用しています。楽器修理を通じて、今よりもっと音を楽しんで頂けるように最善を尽くします。

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