ネックを変えたら必ずやることって?
こんにちは!杉浦です!
今日は、サックスのネックを交換したら
必ず行うことをご紹介します。
ネックを変える時とは?
まず、ネックを変えるとは
どんなシチュエーションでしょうか?
意外と身近にありますよ。
①音色・吹き心地を変えたい時
ネックは口に近いので、素材や設計が変わると
音や吹き心地が、大きく変化します。
●自分の求める音色に近づけたい!
●もっと抵抗感が欲しい!
●憧れのプレーヤーと同じセッティングにしたい!
●レッスンの先生にオススメされた
等々。共通するのは
「変化が欲しい時」ということですね。
②交換せざるを得ない状況の時
やむを得ず交換に至るパターンです。
例えば↓↓↓
●マウスピースをつける時に歪んだ
●落とした・倒した・ぶつけた
●自分でいじっていて、穴を開けてしまった
等々。
軽度であれば直せることもありますが
歪みや損傷が大きいと、交換となります。
ネックを買ったら必ずリペアマンにみてもらおう!
上記①・②等により、ネックを買った!
付け替えた!おしまい!
とはいかないのが管楽器なんです。
何故なら、ネックの交換は人間でいう
「首から上が別人になる」のと同じだからです。
以前、サックスのベル交換でもお伝えしましたが、
楽器のメーカー(国籍)と
モデル(体格)が一緒でも
違い(個人差)があります。
交換パーツがぴったり合うわけではないので
必ずリペアマンに確認してもらいましょう。
ネックを交換します!
それでは、ネックを交換します!
先程のネックです。
よろけた瞬間、咄嗟に掴んだそうです。
使用者様にケガが無くて何よりですが
ネックは歪みが大きいので、交換です。
ネックを取り寄せる
まずはネックを取り寄せます。
ご要望があれば、別の品番にも出来ます。
(互換性が望めるものに限る)
届いたネック↓↓↓
フカフカのポーチの中に入っています!
ワクワク♪
見比べると、角度が全然違いますね。
それでは調整に入ります!
調整①:ネックコルク
当然、ネックコルクは潰れていません。
ご使用のマウスピースに合うよう
削るor厚いコルクへ交換します。
今回は少々きつかったので、付いているコルクを削ります。
ネックコルクについてはこちら↓↓↓
皆さんのネックコルクは元気ですか?
調整②:本体とのジョイント
本体側もきついorゆるいを調整します。
ジョイント部分は、きつくてもゆるくても
なにかしらの影響が出ます。
今回はゆるくてガタつくので
ネックの金属を膨らませます。
調整③:オクターブキィ
本体側のバーとうまく連動しないと
●キィが浮きっぱなしになる
●レバーを押しても、キィが上がらない
ので、ここも調整が必要です。
今回は、オクータブキィが上がりっぱなしなので
連動部分に隙間を作ります。
僅かな隙間で音が出にくくなるなんて
管楽器はとっても繊細です。
ようやく完成!
ここまでチェック・調整を行い
ようやく使えるようになりました!
ただパーツを用意するだけではなく
専門的知識と技術が必要な事が
お分かり頂けたかと思います。
サックスやネックだけでは無い!
今回はサックスの事例ですが
他の楽器でも同様に調整が必要となります。
よくあるパーツ交換例↓↓↓
●フルートの頭部管
●クラリネットのバレルやベル
●各木管楽器のマウスピース
(ジョイントコルクの調整が必要になります)
●金管楽器の抜差管
等々。
管楽器は精密なので、全体のバランスを見て
調整を加える必要があります。
安心・安全に演奏する為に
リペアを上手く活用して下さいね!
今回の修理は
・ネック交換
それに伴う
・ネックコルク調整
・ネックジョイント調整
・ネックオクターブキィ連動調整
です。
修理・調整代 | 税込57,200円(パーツ代込・送料別) |
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※パーツ代は、品番により万単位で変わります。
※パーツの調達に、お時間を頂くこともございます。
※ネックジョイントを膨らます際の
ハンマーの跡が残ることもあります。
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中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!