押すとカチャカチャ 要・調・整のサイン

こんにちは!杉浦です!

今日はどの楽器にも当てはまる
異音のお話です!

異音とは

まず、異音とはなんでしょう?

異なる音、すなわち、音ではない音
つまり、本来出す音とは別の雑音のことです。

雑音というとザーーーとか
ジーーーとかチーーーとか色々ですが
今回はカチャカチャにフォーカスを当てます!

あなたの楽器は大丈夫ですか?

異音があるかチェックしてみましょう!

息を入れずにご自身の楽器を動かして下さい。

木管ならキィ、金管なら
ピストンやロータリー、スライドを。

金属っぽいかための音が聞こえたら
それがカチャカチャです!!!
指で動かす度にうるさいと
演奏の邪魔ですよね。

あなたの異音はどこから?

典型的な原因は主に4つあります。

  1. 軟物外れ
  2. 軟物の劣化
  3. オイル切れ・ネジ緩み
  4. ④キィ曲がり

です。

このうちのどれか、又は複数が組み合わさり
異音が聞こえます。

では詳しく見ていきましょう!

軟物外れ

管楽器は金属又は
非常にかたい木材でできています。
ですので、かたいもの同士が
当たると音がします。
ここには軟物(なんぶつ)が取り付けられています。

軟物とは、その名の通りやわらかい素材です。

管楽器にはフェルトコルク
ビニールチューブゴム等が使われます。


実際の楽器で見てみましょう。

フェルト↓

コルク↓↓

ゴムやチューブ↓↓↓

色や厚み、使われる素材は
メーカーや品番ごとに様々ですが
色んな場所に付いてます。

軟物はいわばクッションなので
外れると1発でうるさくなります。


【こんな人は要注意】

  • 昨日まであったパーツ、無くなっとるで…
  • 豪快な扱いに定評がある!
  • 聞こえる…私には聞こえる…

自覚症状があれば要メンテナンス!

過去の参考事例はこちら↓↓↓
ブロックコルクの変身

軟物の劣化

軟物は当たると圧力がかかり
少しずつ潰れます。

また、飛び散った水分や
オイルを吸って劣化するので
次第にカッチカチになります。

かの有名な
「お前はもう死んでいる」の状態です。

コルクの回で説明した通り
寿命があり定期的に交換が必要です。


【こんな人は要注意】

  • 調整?買って終わりじゃないの?
  • 予定あるし…応急処置で!×n回目
  • 水アカ・サビ・黒ずみが目立つ

お手入れは楽器の体調管理です。
快適な演奏のために
きちんとメンテナンスしませんか~!!!

オイル切れ・ネジ緩み

隙間がある部分であれば
軟物が取付できますが
軟物が入らない狭い場所でも
金属同士が当たる場所があります。

それがキィのネジやピストン部分です。

そりゃ金属同士の戦いだからな!!!!!
髪の毛すら入らない隙間だけど
異音が出るわな!!!!!


また、振動でネジが緩むと
隙間が大きくなり異音がします。

そんな狭い隙間にはオイル(又はグリス)等の
油分を入れてクッションにします!

ここ↓

ここ↓↓

ここ↓↓↓

ここ↓↓↓↓

※取扱説明書をよく読み、必要以上の分解は絶対におやめください。
 細部へのオイル塗布はリペアマンが行います。

※油分を塗ってはいけない場所もあります。
 例:フルートのジョイント 等
 取扱説明書をよく読み、正しくご使用下さい。


油分の使い分けは、隙間やパーツによって
適した粘度があり、個体や奏者に合わせて選びます。

油分は温度が上がると柔らかくなるので
使ううちに抜けていきます。

ネジ類は緩み点検も含め
定期メンテナンスでのチェックが大事です!


【こんな人は要注意】

  • 調整に出したことないな…
  • 最後のメンテナンスから1年以上経ってる!
  • オテイレトカヨクワカラナイ

そんな人はオイル切れの可能性大です!

過去の参考事例はこちら↓↓↓↓


曲がり・へこみ

これはそのままです。
曲がると位置がズレ
軟物のない部分が接触して
異音になります。

また、キィ等の細かいパーツだけでなく
管自体が曲がったりへこんでも起こります。

この場合、相当強い衝撃なので
へこみとは離れた場所でも異音が出たりしますよ。

ほら↓

写真では分からないレベルでも↓↓

キィに影響が↓↓↓


【こんな人は要注意】

  • 楽器倒しちゃったんだよなー…
  • 明らかに曲がってる、大きいへこみがある
  • おかしいな、動きが鈍いよ~

パタパタ程度なら問題なし

ひと通り説明してみました!
ザッとまとめると、

  • 明らかな金属音は良くない
  • メンテナンスしてないと危険水域
  • 正しく使っていても定期的に確認が必要
  • ブレーキランプ5回で
    愛してるのサインなら
    管楽器は異音で要調整のサイン

というところでしょうか。

とは言いつつも
完全に音は無くなりません。

パタパタと「動かしてるな~」
くらいの音はどの楽器でも正常です。

要は演奏の邪魔か、そうでないかです!
(奏者・聴く人どちらにとっても!)


定期メンテナンスのススメ

そう言われても自分じゃ分からん!
この音は異音なの?どうなの?


\ そ の 通 り ! ! ! /
\ よ く 言 っ た ! ! ! /
パチパチパチパチ(拍手喝采)


ですので、全管楽器奏者の皆さんに
定期的なメンテナンスをお勧めします。


私自身も学生の時は分からなかったですし
カチャカチャするのが普通だと思ってました!

皆さんが神経をとがらせてまで
チェックする必要はありません。

でももし、自覚するくらいうるさければ
それは楽器からの緊急事態宣言です!
極力早めにメンテナンスに出して下さい。

そして、よく分からない方
気になるけど自信がない方は
リペアマンにお任せ下さい!
異音以外も含めて確認致します。

気にならずともメンテナンスは必要ですので
不具合がなくても健康診断を受けましょう!

不具合が見つかればラッキー!
問題なければひと安心♪
の感覚で利用して下さい。

お預けの際はぜひ、楽器の症状の他に
練習強度や今後の予定、演奏環境や好み等
出来る限り詳しくお話下さい。
総合的に判断してお見積致します。

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この記事を書いたスタッフ

管リペアセンター杉浦

中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!

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