レスポールタイプのアレの修理

このブログでも過去2回ご紹介してきましたアレ

そんなにしょっちゅう起こることではないアレだから、「俺んとこのは大丈夫!」と根拠の無い自信で、いつの間にかアレに対する危機感もなく早数年、ふと気づくとアレになっている・・・

あれれ!?あれあれアレは大変だ!!


ネック折れ再々び!!

アレが起きてしまった時の精神的ショックは、数あるギターの故障の中でもダントツと思います。

だから工程は前回までの記事と一緒ですが、インパクトが強い分だけ何度ご紹介しても飽きられることはないのでは?と思い、以下3回目のご紹介になるアレは・・・そうネック折れです。

前回までの記事

レスポールタイプのネック折れ修理

レスポールタイプのネック折れ修理 その2


今回の症状

前回までの症状と少し異なり完全に分離しています。これを業界では専門用語で「重症」と呼んでいます。


工程は前回までと同様

接着後に患部を円弧上に削ります。

その円弧に合うような補強材を取り付けます。

元のネック材と面一かつ、元のネックの成型具合と違和感が無いように合わせていきます。


最後に色合わせ

技術者によって色の合わせ方は様々かと思いますが、私はチェリー系の場合は修理箇所の木目を潰したり、色を濃くして補強材を隠すことはせず、あえて見せてしまう仕上げを選択することが多いです。

ただし、一度を色を剥がして生地の色になっている箇所と元のカラーが残っている箇所のつなぎ目を違和感なく(濃くならないように)着色するのは結構なスタミナであり、常に上手くいくとは限りません。

フィギュアスケートのようにどんなに練習しても本番では失敗することがある作業です。


さて今回は??

このような仕上がりとなりました。

新旧カラーのつなぎ目はどうしても若干残ってしまいますが・・・極力オリジナルに近い再現を心掛けています。


今回の修理内容

・ネック再接着

・補強材接着、ネック整形(当て木タイプ)

・ネック再塗装(ラッカー塗装)

・再組み込み

          

合計金額 ¥107,580(税抜)+送料

*修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。

ご不明な点はお近くの島村楽器にぜひともご相談ください。


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この記事を書いたスタッフ

浅草橋ギター&リペア店阿部

ネック折れなどワケありな事情を抱えた修理を担当している事が多い阿部です。普段は東京勤務ですが、毎月第一週頃に名古屋工房におります!

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