Martinギターのボディバインディング剥がれ修理 トップ面編

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さて本題です。

以前Martinギターのバインディング剥がれに関するブログを書きました。

Martinギターのボディバインディング剥がれ修理 前編

Martinギターのボディバインディング剥がれ修理 後編

今回はボディトップ面の修理方法に関してもう少し掘り下げてお話しようと思います。


症例としてはこんな感じですね。

素材の縮みが原因でウエスト部分から剥がれてきます。

そのまま力をかけて圧着するとどうしても再発のリスクが高いので、基本的には後編でご紹介した「③継ぎ目または目立ちにくいところで切断して接着、隙間を埋める」の方法をおすすめしています。

突っ張った状態ではなく、力を掛けなくても密着する状態にして接着するという事です。


方法としては、あえてこのように指板横までゆっくり剥がしていきます。

指板横まできました

このままですとまだ突っ張った状態のままなので、赤丸の部分をボディから離す必要があります。

切断すると縮みの分隙間ができ、継ぎ足した埋め痕が残ってしまう為、できれば切断したくありません。

ただ、素材の端は指板の下に埋まっているので、普通に引っ張っても抜けません。


どうするのか、、、


ちょっとしたコツを使って

えいっと埋没した部分を引き出します。

赤丸の部分がちょうど指板の下に埋まっていた部分です。(たいてい1cmくらい埋まっています)

こうする事により、埋め痕を残す事なく、力を掛けなくても密着する状態になります。

後は接着するだけですね。

こういったちょっとした塗装のチップや、わずかな段差(手触り)まで気にされる場合は、部分的な塗装も行うと尚綺麗に仕上がりますよ。


せっかくなので別の個体でもどうぞ


ウエスト部分が剥がれているので

剥がしていって

えいっと引き抜きます

両ウエスト剥がれていたので、反対側も抜きます

別角度から

いかがだったでしょうか?

今回は成功事例のみご紹介しましたが、経年で素材自体が劣化していたり、相当強固に接着されている場合は、残念ながら上手く引き出せず、切断して埋めるしかないケースも多いです。

その為、基本的にお見積の段階では、切断して埋める可能性をご了承頂いた上で作業させて頂いておりますが、いつの日か100%成功するように精進していきたいと思います。

ご依頼お待ちしております。


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この記事を書いたスタッフ

浅草橋ギター&リペア店本田

石川県金沢市出身 2013年中途入社。生粋のA型で、「大人なリペアマン」がモットーのギターリペア工房の真面目担当。

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