よくある質問

「グランドピアノ」に関するQ&A

「白鍵上面貼り替え」とは何ですか?

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白鍵上面とは?

アコースティックピアノの鍵盤は木材で出来ており、その上に白色(白鍵)と黒色(黒鍵)の鍵盤パーツが貼られています。演奏者が多く触れる白鍵上面は汚れや傷が付きやすく、欠け・割れが出たり、剥がれの症状が出ることがあります。

交換をすることで美しい外観と手触りを取り戻すことができます。

白鍵を剥がした様子

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交換中の様子

新しい白鍵上面は、木部より一回り大きい状態で製造されているため、接着後に木部と同じ大きさになるよう、丁寧に削ります。
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演奏時に爪が引っかかることが無いよう、細部も丁寧に削ります。
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完成

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作業について

場所 実施可否 作業時間・納期
お客様宅作業 - -
工房での作業 応相談

「象牙鍵盤漂白」とは何ですか?

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象牙鍵盤とは?

象の牙を用いた鍵盤のことを言い、現行機種には取り扱いがありませんが、過去に上級機種やコンサートタイプのピアノに使用されていました。
演奏中、指にかいた汗を吸い取り、滑りにくくしたり現在の樹脂製のものとは違う独特のタッチ感を有しています。

指にかいた汗を吸い取ったことにより、当初の色味から変色していく傾向があります。よく弾く鍵盤ほど変色していくため、漂白することで当初の色味に近づけることができます。

漂白作業中の様子

変色が起きている状態。
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漂白剤を慎重に塗布します。
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作業について

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お客様宅作業 - -
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「バックチェックスキン交換」とは何ですか?

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バックチェックスキンとは?

ピアノには打弦後に戻ってきたハンマーがリバウンドしないように、ハンマーをキャッチするバックチェックというパーツがあります。
グランドピアノのバックチェックにはハンマーを受け止めやすいように革(スキン)が貼り付けられてあります。
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バックチェックスキンが摩耗し、うまく受け止めることができなくなるとリバウンドも発生しますので交換が必要です。
バックチェックスキンを交換するとリバウンドを防ぎ、連打性能が改善します。

劣化し毛羽立っている状態

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交換後

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「ハンマーシャンク交換」とは何ですか?

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ハンマーシャンクとは?

ピアノは弦をハンマーで打ち発音します。
カナヅチでいうところの先端部分をハンマーヘッドといい、柄の部分の木の棒を「ハンマーシャンク」と言います。
使用される木材は変化が少なく、高い弾力性があるシデやカエデが使われます。
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ハンマーシャンクはハンマーヘッドに接着されており打鍵のたびに強い力を受けます。
そのため打弦力や外部からの力により折れてしまったり、過度な湿度により接着剤の膠が緩み打弦時、雑音が発生することがあります。

ハンマーシャンク画像

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作業について

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お客様宅作業 約30分
工房での作業 - -

「白鍵前面貼り替え(木口交換)」とは何ですか?

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白鍵前面(木口)とは?

白鍵前面のことを木口(こぐち)といいます。

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木口は劣化が進むと変色・変形する場合があり、他のパーツと接触を起こし鍵盤の動きを妨げたりする場合もあります。

貼り替えをすることで美しい外観と手触りを取り戻すことができます。

白鍵前面貼り替え(木口交換)の様子

劣化による変色・変形が起こっています。
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専用の工具を使用し、一度白鍵前面(木口)を剥がします。
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貼り替えを行い、元の形と同じになるように整形します。
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作業について

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お客様宅作業 - -
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「ブッシングクロス交換」とは何ですか?

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ブッシングクロスとは?

ブッシングクロスとは鍵盤の中央と手前裏側に貼ってあるクロスのことです。鍵盤は中央のピンを支点にテコの原理で動いており、木部とピンが直接当たらないようにブッシングクロスが貼られています。

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ブッシングクロスは、使用頻度によりピンとの接触箇所が摩耗したり、虫食いにより繊維が破損することで、鍵盤の横ぶれやガタつきが生じるため、交換することで弾き心地が改善します。

虫食いと摩耗によりブッシングクロスが痩せてしまっている様子

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ブッシングクロス交換の様子

古いブッシングクロスを完全に取り除きます。
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ブッシングクロスを穴の側面にしっかりと貼り付けるために、治具を使用して圧着します。
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治具を取るとこのような形になります。この後、鍵盤がスムーズに動くように、一つ一つ鍵盤を調整しながら戻していきます。
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作業について

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お客様宅作業 - -
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「張弦」とは何ですか?

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張弦とは?

弦は長年使用すると切れやすくなったり、錆びて劣化することで音の響きや伸びが少なくなってきます。

また、弦の張力を支えているチューニングピンのトルク(保持力)が弱くなるため、調律ができない場合があります。

チューニングピン、ピンブッシュ、弦枕、リボン等のパーツも含めてすべての弦を交換する事で、トルク(保持力)が改善しピアノの音色も改善されます。

交換後は弦の張力が安定するまで、こまめな調律実施を推奨しております。

弦を切る様子

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弦を外した時の様子

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チューニングピンを打ち込みながら弦を張っていく様子

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弦の張替後

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作業について

場所 実施可否 作業時間・納期
お客様宅作業 - -
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「アグラフ交換」とは何ですか?

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アグラフとは?

アグラフとは弦の位置を1音ずつ固定し、弦の高さや間隔を揃えているパーツです。

主に低音域から中音域にかけて用いられており、弦を1音づつ独立してアグラフの穴に通すことで弦の振動部分の長さを揃えられ、均一な発音になります。

使用しているうちに弦との接触部が消耗し、雑音発生の原因となります。

アグラフの穴から弦を抜いた状態でのみ交換可能となりますので、弦交換との同時実施が必須となります。

アグラフを抜いた時の様子

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作業について

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工房での作業 応相談

別途、弦の交換作業が必須となります。詳細は以下の記事をご覧ください。
「張弦」とは何ですか?

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