【2026年版】シンセマニアが厳選!「2台目」に最適なシンセサイザーおすすめ3選

  • ブックマーク
【2026年版】シンセマニアが厳選!「2台目」に最適なシンセサイザーおすすめ3選

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

新年あけましておめでとうございます!サカウエです。何卒本年もよろしくお願いいたします。

さて、昨年も各社から魅力的なハードウェアシンセサイザーが数多くリリースされましたね。今回は、これまで数百台のシンセを弾き倒してきた私が「2台目のシンセ」に最適な、10万円台で手に入る超おすすめモデルを3機種、厳選してご紹介します。

最初の1台として、ピアノやストリングスなど多彩な音色を網羅した、61鍵以上のワークステーションを選んだ方も多いのではないでしょうか。RolandのFANTOM、YAMAHAのMONTAGE、KORGのKRONOSといったフラッグシップ機や、JUNO、MODX、KROSSなどが、その代表格ですよね。

それらはまさに万能選手。ですが、そろそろ「自分だけの音」が欲しくなってきませんか?そんなあなたに、私がおすすめする「2台目」の選び方がこちらです。

オススメの2台目のシンセとは?
  • サウンドのキャラクターが際立っているモデル
  • ノブやスライダーで直感的に音作りが楽しめるモデル
  • 最初の一台とは異なる「音源方式」のモデル

せっかく2台目を迎えるなら、1台目とは全く違う個性を持つシンセの方が、音楽の幅がぐっと広がると思いませんか?

もちろんFANTOMとMONTAGEを買うという選択肢がないわけではありませんが、1台目の万能なワークステーションが楽曲制作の強力な土台となっている今だからこそ、2台目にはその対極にある「特化型」のシンセを選ぶ。それこそが、あなたの音楽表現を飛躍させるカギになるはずです。

さらに今回は、ライブでメインキーボードの上に置いたり、自宅の制作スペースにもすっきり収まるコンパクトなモデルをセレクトしました。使い勝手の良さも、創作意欲を刺激する大切な要素です。

あなたの音楽に新たなインスピレーションを注ぎ込む、個性豊かな3台。さっそく見ていきましょう!

Moog Messenger

2025年のシンセ界隈で起きた“事件”といえば、やはりこれでしょう。あの憧れのシンセメーカー「Moog」から、なんと12万円を切るモノフォニックシンセ「Messenger」が登場したのです!

Moog伝統のアナログ回路が生み出すサウンドはそのままに、現代の音楽シーンに即した革新的な機能が満載。特筆すべきは、伝統のラダーフィルターに搭載された「RES BASS」スイッチです。レゾナンスを上げた際の低域の痩せという、ある種の“味”でもあった弱点を克服。往年のビンテージサウンドと、音圧を保ったモダンなベースサウンドを一台で両立させてしまいました。

さらに驚くべきは、Moogとしては異例の「ウェーブフォールディング」機能。ブランドイメージである温かなサウンドに加え、金属的で過激な倍音を持つアグレッシブな音作りまで可能に。創造性の幅が、規格外に広がっています。

個人的には、しっかり弾けるフルサイズ鍵盤という点も高評価です(欲を言えば37鍵ほしかったですが…!)。元祖MiniMoogと比べるとオシレーターのキャラクターは異なりますが、プリセット機能や前述のRES BASSスイッチがもたらす新しいサウンドは、まさに現代のMoog。唯一無二のシンセベースを追い求めるなら、最高の選択肢です。

アフタータッチ対応の鍵盤、豊富な接続端子も備え、あらゆる制作環境にフィット。セミモジュラーを除けば、「あのMoogサウンドがこの価格で手に入る」という事実だけで、選ぶ価値は十二分にあるでしょう。

MiniMoogって何?という方はぜひご覧ください。

Sequential Fourm

Moogの衝撃に続き、10月にはSequentialからも注目のコンパクトシンセがリリースされました。その名は「Fourm」。4ボイスのアナログ・ポリフォニックシンセサイザーです。今は亡き伝説的シンセ開発者、Dave Smith氏の魂を受け継ぎ、進化させた一台と言えるでしょう。

スリムタイプの37鍵盤に搭載されているのは、ブランドの象徴である「Prophet-5」のサウンド・アーキテクチャ。さらに、和音の一つ一つの音に異なる表情を加えられるポリフォニック・アフタータッチまで融合させました。

Prophet-5とは?

1977年にリリースされたシーケンシャル・サーキット社(当時)のポリフォニックシンセ。ポリ・モジュレーション機能によって生み出される複雑な倍音が特徴で、当時は170万という高額にも関わらず、内外の多くのアーティストに愛用されました。

下写真は2020年に復刻発売されたRev.4モデル。¥669,800(税込)

サウンドの核となるのは、もちろんProphet-5譲りの温かく存在感のあるアナログオシレーターとフィルター。そこに、名機Pro-Oneから着想を得た直感的なモジュレーションと多彩なアルペジエーターが加わります。
ミニ鍵盤の採用は好みが分かれる点ですが、このコンパクトな筐体に伝説のサウンドと革新的な演奏性を凝縮したFourmは、新時代のスタンダードとなりうるポテンシャルを秘めています。

カスタムメイドのMIDIコントローラーでベースとドラムのパートを同時に演奏するノーシーケンサーでのパフォーマンスでも有名なGLASYS氏のデモ。

詳しいレビュー&スペックは下記記事を御覧ください。

Arturia AstroLab 37

3機種目は、日本でも絶大な人気を誇るArturia社の「AstroLab 37」です。前述の2機種が純粋なアナログシンセだったのに対し、こちらは最先端のソフトウェア音源をハードウェアに凝縮した、新世代のステージキーボードです。

ソフト音源技術をハードウエアに搭載したAstroLabシリーズは、サンプル、バーチャルアナログ、FM、グラニュラーなど10種類のサウンドエンジンを搭載し、内蔵サウンドは1300種類以上。専用ソフトを使えば、その数は1万音色を超えます。(数字はバージョンによって異なる)
そんなモンスターマシンのAstroLabシリーズに、2025年末、待望の37鍵モデルが加わりました。

61 / 88鍵盤モデルと比較するとかなりコンパクトなことがわかりますね。

上位モデルの強力なサウンドエンジンはそのままに、圧倒的なコンパクトさを実現。最大の魅力は、PCなしで、Arturiaが誇るソフト音源の集大成「V Collection」の伝説的サウンドを演奏できること。しかも、重量わずか約2kgという驚異的な軽さで、スタジオクオリティの音をどこへでも手軽に持ち出せます。

独特のディスプレイも高品位で美しいです。

アフタータッチ対応の表現力豊かなスリム鍵盤、アルペジエーターやコード機能、豊富な接続端子に加え、Wi-FiやBluetoothまで内蔵。制作からライブまで、あらゆるシーンをシームレスに繋ぎます。SNSで絶賛の嵐となっているのも頷ける、11万円という価格も衝撃的です。

「どうしてもアナログの質感が欲しい!」というこだわりがなければ、これは最高の「2台目」かもしれません。あらゆるジャンルに対応できる、まさに万能のセカンドシンセです。

MIDI IN/OUT はもちろん、USB-A(ホスト)、USB-Cにも対応。バランスマイク入力も装備しています。

機能比較

あとがき

さて、注目の3機種をご紹介してきましたが、気になる一台は見つかりましたか?

サウンド、演奏性、携帯性。それぞれに強みを持つ3台は、自分の音楽スタイルに合わせて選ぶ楽しみがありますね。
スペック表を眺めるのも大切ですが、最終的には「この楽器でどんな音楽を作りたいか」というイメージが、最高のパートナーを見つける一番の近道なのかもしれません。

音作りにじっくり向き合いたいのか、ライブで即戦力として使いたいのか、それともフットワーク軽く色々な場所で音楽を楽しみたいのか。自分のスタイルを想像すれば、自然と相性の良い楽器が見えてくるはずです。

もし少しでも気になるモデルがあれば、ぜひ島村楽器の店舗(※)で実物に触れてみてください。カタログだけでは分からないツマミの感触、鍵盤の弾き心地、そして何より「音」そのものが、きっとあなたに何かを語りかけてくれるはずです。

この記事が、あなたの音楽ライフをさらに豊かにする、新しいパートナーを見つける一助となれば幸いです。

  • 対象製品の試奏は、一部店舗にて実施しております。ご希望の際は、事前に必ず店舗へお電話等でご確認ください。

販売価格

品名販売価格リンク
Moog Messenger
JANコード:0694318026717
¥119,800(税込)オンラインストア
Sequential Fourm
JANコード:4580646115666
¥149,800(税込)オンラインストア
Arturia AstroLab 37
JANコード:3760033532240
¥110,000(税込)オンラインストア

この記事を書いた人

デジランド・デジタル・アドバイザー 坂上 暢(サカウエ ミツル)

学生時代よりTV、ラジオ等のCM音楽制作に携り、音楽専門学校講師、キーボードマガジンやDTMマガジン等、音楽雑誌の連載記事の執筆、著作等を行う。

その後も企業Web音楽コンテンツ制作、音楽プロデュース、楽器メーカーのシンセ内蔵デモ曲(Roland JUNO-Di,JUNO-Gi,Sonic Cell,JUNO-STAGE 等々その他多数)、音色作成、デモンストレーション、セミナー等を手がける。

  • ブックマーク