FATAR製木製鍵盤搭載、88鍵MIDIマスターキーボード Studiologic SL88 GRAND レビュー

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こんにちはサカウエです。先日発売されたStudiologic(スタジオロジック)の88鍵のFATAR(ファタール)製木製鍵盤を搭載したMIDIマスターキーボード「SL88 GRAND」を発売元のディリゲントさんにお邪魔して試させてもらいました。さっそくそのファースト・インプレッション・レビューをお送りいたします。


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ハンマーアクションMIDIマスターキーボード SL88 GRAND は、コンパクトなボディに88鍵のFATAR製木製鍵盤を搭載しています。グランドピアノの感覚にカラーLCD画面や使いやすいジョイスティックなど新たなユーザー・インターフェイスを備え、制作からステージまで幅広く対応します。

重量は約20kgです。なんとか一人で持てる限界でしょうか・・・ピアノタッチのマスター鍵盤はどっしりしている方が安心感がありますね。

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ピアノタッチの木製鍵盤

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グランドピアノの自然なフィーリングと連打製を兼ね備えたハンマーアクションの TP/40 WOOD 木製鍵盤を採用しています。

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最初にMODARTT社のフィジカル・モデリング・ピアノ音源 Pianoteq 5 Pro を使用して試奏してみました。画面左は SL88 GRAND の専用エディーターソフト SL Editor (Win / Mac 対応。無償ダウンロード)

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今回はMacbook AirとUSB接続で試しておりますが、同時にMIDI端子(× 2系統)での接続も可能です。

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88鍵盤マスターキーボードの命はやはりタッチですが。さすがFATAR製木製鍵盤だけあってしっくり来ますね。Pianoteq はフィジカル・モデリングの非常に良く出来たソフトシンセですが、高域の共鳴音なども非常にリアル。あまりの心地よさにこのままずーっと弾いていたい衝動に駆られます。

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視認性に優れたカラーLCDパネル

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カラーLCD ディスプレイ搭載で、ここでMIDI送信データの状態をリアルタイムに把握することができます。

SL88 GRANDのメイン画面。最大4パートのゾーニングが可能です。ここではレイヤーのON、OFFなどの状況が確認できますね。

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トランスポーズ

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ジョイスティックのキャリブレーション

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このようにパネルだけでも最低限の操作は可能ですが、細かい各ゾーンの設定は専用エディターの SL Editor を使います。

SL88 GRANDは4つのゾーンを持っており、それぞれのゾーンごとに SL Editor を使って、MIDI出力やトランスポーズ、その他の各種設定を行うことができます。つまり4系統のパートを同時にコントロールできるMIDIキーボードということになります。

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ゾーンごとにレイヤーや、スプリット等を仕込んでおくことで、複数のソフトシンセやハード音源を一括コントロールしてライブなどでプログラムを切り替えていくことができます。たとえばP01は1曲めのイントロで使う「ピアノとストリングスのレイヤー」、P02はサビで使う「中央C(ド)を境に左手ベース、右手エレピ+ブラス」・・・といった具合ですね。ピアノタッチの鍵盤でオルガン音色を演奏する際など、ベロシティーのバラ付きがあると困る場合もゾーンごとにベロシティーカーブも設定できるのでありがたいです。

なおプログラムは本体に250個まで保存しておくことができます。

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2系統のMIDI OUT と USB MIDIを併用可能

MIDI OUTは 2系統とUSBから選択可能ですが、両方とも同時に使用できるのは便利ですね。USBだけだとパソコンからMIDIインターフェース経由で接続しなくてはなりませんが、ハード音源も使用したいという方にはこっちのほうが接続がシンプルになるかもしれません。

なお SL Editor と接続されているときは本体パネルの操作は無効となります。 SL Editor 側でパラメーターを設定すると同時に本体側のディスプレイも追従します。

ゾーン2、3、4をミュートした図(しっかり同期しています)

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リアルタイム・コントロール

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SL88 GRAND にはパラメーターを瞬時に変更できる3 本のジョイスティックが装備されています。ピッチとモジュレーションコントロール、クロスフェードやパラメータ、パンをコントロールするためのXYスティック仕様となっています。ベンダーの分解能スペックは公開されていないようですが、立ち上がりの速いシンセリードで試したところ、かなりキレの良い細やかさという印象を受けました。

強力なソフトウェア・エディタ

ここでエディタソフト SL Editor をもう少々詳しく見ていくことにしましょう。

SL Editor を使用すると4つのゾーンに対してかなり細かい設定を行うことが可能になります。

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MIDI設定画面

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MIDIポートやファームウェアのアップデートなどもここで行います。

キータッチ/ キーバランス設定

タッチは個人差がかなり大きいですから、ここでベロシティーカーブのカスタマイズが可能です。

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キーバランスも調整できます。ここはけっこう上級者向けでしょうか?

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今回使用した Pianoteq や Ivory、Quantum Leap Pianos、The Grandといった有名どころのピアノ音源に対応したプロファイル・データは現時点ではまだ用意されていませんが、早く作るようにディリゲントさんから Studiologic 社側に伝えておくとのことです。ぜひよろしくお願いいたします。

というわけで、SL88 GRAND の第一印象は、非常に安定感のあるMIDIマスターキーボードということです。ライブはもちろんスタジオでも重宝するのではないでしょうか。

サイドパネルにはStudiologic社のロゴ・マークが・・

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SL88 GRAND 特徴

  • 88鍵、ハンマー・アクション鍵盤(TP/40 WOOD 3contacts)
  • パラメーターを瞬時に変更できる3本のジョイスティック
  • カラーLCDディスプレイ搭載で本体の設定をリアルタイムに把握
  • 複数の音源モジュールやPCと接続が可能になる2系統MIDI OUT端子、USB端子
  • 演奏の幅を広げるアフタータッチ、スプリットとレイヤーの4つのキーボード・ゾーン
  • アサインが可能なペダル入力 ×4、パッチ保存用の256のメモリー
  • 3つのダイナミック・カーブと6つのユーザー・カーブ
  • PCの画面上でSL88 GRANDのすべてのパラメーター、ダイナミック・カーブ、キーバランスの調整ができる、”SL Editor”ソフトウェア付属

仕様

  • タッチ・センシティブ・コントロール・パネル
  • 大きなライト・ブルー・グラフィック・ディスプレイ
  • アサインが可能なステレオ・ジャック・ペダル入力 ×2
  • 1つのアサイン可能な蛍光ホイール
  • 全てのコントローラにアサイン可能な16の独立したMIDIチャンネル
  • スプリットとレイヤーの4つのキーボード・ゾーン
  • 3つのダイナミック・カーブ
  • ベロシティ・ダイナミック・カーブ保存用の15のユーザー・メモリー
  • パッチ保存用の64のメモリー
  • 2モードの操作
    •  1. EDITで全てのMIDIパラメータでパッチを作成可能
    •  2. PLAYでキーボードとコントロール、高速のMIDIチェンジ
  • (プログラム・チェンジ、MIDIチャンネル、トランスポーズ、ミュート…)を行なうことが可能
  • アサイン可能なアフタータッチ
  • パニック・ボタン
  • YOU PLAY機能を使えば、ダイナミック・カーブをリアルタイムに素早く行なうことが可能
  • 鍵盤
    • 鍵盤数:88鍵
    • 鍵盤タイプ:TP/40 WOOD(木製、アイボリータッチ、アフタータッチ)
    • ベロシティーカーブ:3つのデフォルト、6つのカスタマイズが可能
  • ディスプレイ
    • カラーLCD – TFT
    • 解像度:320 x 240
  • ユーザーインターフェイス
    • ロータリーエンコーダ:4ナビゲーション + 1ファンクション
    • ボタン:IN / OUT / HOME
  • 入力
    • 4 ペダル 2 スイッチ + 1 コネクション + 1 マルチ
  • 接続
    • MIDI:In – Out1 – Out2
    • USB MIDI: IN/OUT, USB to HOST
  • 電源
    • DC IN:9V
    • アダプタ:Input: 100-240V / Output: 9V-1A
  • サイズ/重量
    • サイズ:1260 x 310 x 117 mm(W x D x H)
    • 重量:20.8 kg
  • 付属品:電源アダプタ x 1、日本語版マニュアル、VFP−1サスティンペダル

Studiologic SL88 GRAND

発売日

2016年2月22日

販売価格

(税抜)¥140,000 (税込 ¥154,000)

JANコード:4534217614201


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SL MUSIC STAND

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SLシリーズ対応楽譜スタンド

StudiologicのMIDIコントローラSLシリーズに完全対応した楽譜スタンドです。

  • サイズ: 370 x 20 x 268 mm (W x D x H)
  • 重さ :1.2 Kg
  • 内容物 本体、磁気ブラケット×2、英文簡易マニュアル

発売日

2016年11月21日

販売価格

(税抜)¥8,000 (税込 ¥8,800)

JANコード:4534217614270

SL COMPUTER PLATE

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SLシリーズ対応ラップトップPCスタンド

StudiologicのMIDIコントローラSLシリーズに完全対応したラップトップPCスタンド。

サイズ:420 x 36 x 268mm (W x H x D)

重さ:1.3kg

内容物 本体、磁気ブラケット×2、英文簡易マニュアル


発売日

2016年11月21日

販売価格

(税抜)¥8,000 (税込 ¥8,800)

JANコード:4534214614287


このMIDIキーボードで弾いてみたいピアノインストゥルメント音源


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おまけ:ディリゲントさんのオフィスでお宝発見!

ディリゲントさんのオフィスで楽器の歴史を語る上で重要なアンティークなアイテムを発見!写真撮影をお願いしてご快諾頂きました。無理言って申しわけありません。

紙腔琴(しこうきん)

手回し式の小型オルガンで、1890年(明治23年)発売。なんと125年(!)前のモノです。

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パンチしたロール紙を手で回してリードをならすというストリートオルガンと同じ仕組のようです。

足踏み式オルガン

詳細は不明ですが、とにかく古いということだけはわかる外観ですね。

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足踏み式オルガンその2  

Nishikawa & Sons のオルガン。両脇の皿みたいなものは燭台(ろうそく立て)とのこと。教会などでも使用されたのかもしれません。

日本楽器(現ヤマハ)に吸収合併された旧西川オルガンと思われます。大正末期から昭和あたりのものでしょうか?

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SONARE ピアノ

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上前板には彫刻が施されています。もはやこれは美術品?いい仕事してますね~(©中島誠之助氏)

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おじゃまいたしました~


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