身体を動かすだけで音楽を演奏することができる新世代の楽器 KAGURA(カグラ)が凄い

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福岡ギターショーでも「KAGURA」がお目見え!

2016/7/27 追記

ついにKAGURAがクラウドファンディングの「kickstarter」で公開開始!

https://www.kickstarter.com/projects/142645468/kagura-change-your-motion-into-music

2016/6/20追記

バルセロナで開催された「Sonar+D」スタートアップ・コンペで「KAGURA」が見事グランプリを受賞しました! おめでとうございます。

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みなさんは何も持たずに、体を自由に動かすだけで音楽を演奏することができる「楽器」、KAGURA(カグラ)というものをご存知でしたか?

KAGURAはしくみデザイン代表取締役で芸術工学博士でもある中村 俊介氏が開発したソフトウエアです。Intel(インテル)社が開発した3Dカメラを使い体を動かして音楽を作り出すことができるというものですが、2013年にはIntel社主催のコンテストにて世界一の栄冠を勝ち取った凄いソフトなんですね。

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今回はその中村氏に特別にKAGURAのデモを行っていただきましたので百聞は一見にしかず、まずはこの動画をご覧ください。


いかがですか?自分の声もサンプリングしてすぐに音源として使えてしまうというのは驚きですよね~詳しい仕組みはさておき、ものすごいテクノロジーを駆使しているのだということはお分かりいただけると思います。

KAGURAについて

2002年、大学院生だった中村氏が、体を動かして音楽と映像を作り出すインスタレーション作品「神楽」を制作し、特許を取得。2005年、大学院の仲間のデザイナーやエンジニアとともに「しくみデザイン」を設立し、主にカメラを使ったリアルタイム画像処理による参加型広告や、アトラクション、ライブやコンサートの映像演出など、音と映像をつかったインタラクティブ性のある作品を数多く世に送り出す。2013年、会社設立のきっかけとなったインスタレーション作品「KAGURA」をリメイクし、Intel社主催のコンテストにて世界一となる。

というわけで、今回はしくみデザイン代表取締役で芸術工学博士でもある中村 俊介氏にお話をうかがいいましたので、そのインタビューをご覧ください。

そもそもKAGURAを作ろうと思ったきっかけは何ですか?

中村 俊介氏(以降敬称略):大学院(現・九州大学芸術工学研究院)時代はメディアアートやデザイン専攻などをしていたのですが、学生作品として楽器がほしいと思ったのがそもそものきっかけです。もともと音楽が好きでギターやトランペットを買ったのですが、ところがまったく練習しなくて結局挫折の連続で・・自分には練習する才能がないなあ~と悟りました(笑)そして思ったのが、練習しなくても弾ける楽器があれば良いじゃないかということです。

アートとしての「神楽(KAGURA)」

中村 :そこでカメラでリアルタムに画像処理をおこない、動きを検出して音と映像を作り出すというメディアアートを作ったんです。当時の作品名は「神楽」と漢字で書いていました。「神楽(かぐら)」というのは神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞のことです。この神話にも出てくる最初の音楽(踊り)にあやかって、ダンスと音楽の融合を目指したわけです。それが会社を立ち上げる前の2002年くらいの事だったと思います。当時はまだwebカメラも珍しかった時代ですね。

「KAGURA」はメディアアートのコンクールで賞をもらったりもして、技術特許も取得しました。しかし当時はまだネットも発達してなかったし、こうした「楽器」のニーズも不透明だったこともあり、製品化はいったん諦めたんです。その代わり「KAGURA」の技術を応用したゲームやソフト開発などを受注していました。それが2005年のことです。

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その後 RealSense(Intel社の3Dカメラ)が発表されたので、初期のKAGURAのコンセプトはそのままに、現代の進歩したテクノロジーを使ってでどこまでできるか再度チャレンジしてみたわけです。昔はデザインからプログラムまで全部一人でやっていましたが、その時にはデザイナーやプログラマー、サウンドクリエーターが育ってきていたので、プロジェクトとして新たなKAGURAを開発し、Intel社主催のコンテスト(Intel Perceptual Computing Challenge 2013)に応募したところ・・

グランプリを獲得して世界一になったというわけですね?

中村 :はい、グランプリを受賞したことで、もう10年以上も前に考えたKAGURAのコンセプトは今でも通用するんだと確信しました。でもコンテスト用に作ったKAGURAは誰もが気軽に使える仕様ではなかったので、これをきっかけにどんな人でも楽しめる「楽器」としてもう一度作りなおしてみようと思ったのです。コンテストの賞金(1000万円!)はその開発費に充てました。

KAGURAはフリーで配布して世界中の人に使ってもらおうと思い、無償DL版KAGURA(バージョン1)を作ったのが2014年です。2015年1月に配布を開始したところそれが凄い反応で、大きな手応えを感じました。それから現在に至るまで「楽器」として発展する可能性というものをひたすら探求しています。なお現在公開中のバージョン1.0.9.16は普通のWEBカメラでも楽しむことができますので、ぜひみなさんもダウンロードして体験して頂きたいと思います(※)

※水面エフェクトやジェスチャ認識などは3Dカメラのみ対応

NAMM SHOW(アメリカで開催される世界最大級の楽器見本市)にも出展されていますよね?

中村 :はい。KAGURAは様々な展示会やイベントでデモンストレーションを行っていましたが、2015年のSummer NAMMで発表したところ、特に音楽業界の方々の反響がすごかったんです。その時によく言われたのが「自分で自由にキットを作れないか?」というリクエストでした。そこで現在開発中のバージョン2ではユーザーが自分で録音したり、音を作ったり、クオンタイズをかけたりと様々なカスタマイズが可能になる予定です。

最新バージョンについてもう少し詳しく教えていただけますか?

中村 :これが開発モードですが、こうして白紙の状態から自由にアイコンを配置していくことができます。

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(開発途中の画面です)

クオンタイズの細かさも設定可能ですので、これをうまく使うことで楽器が弾けなくともリズムループのような演奏をリアルタイムに行うことができます。

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NAMM SHOWでは曲も自分で作りたいという要望も多くあったのですが。こうしてシーン(曲のジャンルやアイコンの配置、各種セッティングがプログラムされたもの)を複数用意しておいて、演奏中にシーンを選択することで、ロックからジャズ、雅楽・・といった具合にどんどん曲を切り替えていくこともできます。

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なおシーンの切り替えはアクションだけでなくフットペダルでも可能になっています。

DAWとの連携も可能

中村 :NAMMでは自分の使っているDAWをコントロールしたいというリクエストも多かったのですが、KAGURA VER.2では各アイコンやバーに対して、ノートオン・オフ、MIDIコントロールチェンジ等の設定も自由に設定可能です。

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フィジカルMIDIコントローラー機能が実装されるというわけですね?

中村 :その通りです。MIDIコントロール機能の他にも、KAGURAは外部機器とのMIDIクロック同期にも対応しています。手のアクションによる空間を使った外部機器のMIDIコントロールが可能になるので、まったく新しいDJパフォーマンスも生み出すことができるのではないでしょうか。なおMIDIクロック同期に関しては、KAGURAはホスト&スレーブ対応ですのでDAWとKAGURAを同期させるだけでなく、複数のKAGURAをつないだプレイも行うことができます。

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DAWと楽器が合体したシステムの様なものですね。

中村 :その通りです。VSTやAU等のプラグイン機能もリクエストが多いのですが、録音やエフェクト機能、音源のカスタマイズもできるようになればKAGURAはDAWと音源部が合体した新たな表現手段となると考えています。新バージョンは2016年夏前のリリースを目標に現在開発中です。価格やライセンスの形態については検討中で近日発表する予定です。

それは楽しみです!それでは最後にデジランド読者の皆さんにメッセージをお願いします。

中村 :KAGURAはもともとは自分がそうだったように、楽器を演奏できない人でも楽しめる「楽器」として開発したわけですが、KAGURAを使って新しいパフォーマンスをおこなうアーチストがどんどん生まれてくると嬉しいです。そしてそのパフォーマンスを見た人が自分でもやってみたいと思ってくれてKAGURA人口が増えるといいなあと思います。ぜひみなさんも楽しんでみてください!

本日はありがとうございました!!

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というわけで新次元の音楽表現を生み出す「KAGURA」ですが、なんと島村楽器店舗で近日「KAGURA」のフィーチャーイベントを開催する予定です。詳細は決まり次第お伝えいたします!「KAGURA」の今後には注目です!それでは~

今すぐダウンロードして「新しい体験」を手に入れよう!

「KAGURA」のダウンロードはこちら

中村 俊介氏プロフィール

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しくみデザイン代表取締役 / 芸術工学博士。名古屋大学建築学科を卒業後、九州芸術工科大学大学院(現・九州大学芸術工学研究院)にてメディアアートを制作しながら、記号論、インタラクション、ユニバーサルデザインの研究を続け、博士(芸術工学)を取得。人が思わず笑顔になってしまうような、ちょっとした仕組みを考えて実現させるのが大好き。

ヒューマンビートボクサーのDaichiさんと、「KAGURA」のコラボレーション

TED×FUKUOKAにおける中村氏の講演

ロボットによるKAGURA演奏

■KAGURA Official site

https://www.kagura.cc/jp/

■株式会社しくみデザイン

http://www.shikumi.co.jp/

2016/6/2追記

2016年夏、Kickstarter 開始予定!とのことです。

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