【レビュー】イエスの「ラウンドアバウト」を、KOMPLETE 9 ULTIMATEを使って打ちこんでみました

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こんにちはサカウエです。Native Instruments(ネイティヴ・インストゥルメンツ)社のプラグインソフト全部入りパッケージ「KOMPLETE 9 ULTIMATE」を試してみました〜

せっかくなので今回は、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のエンディングで使われている、YES(イエス)のRoundabout( ラウンドアバウト)を打ち込んでみることにしました〜今回はそのレビューでございます(DAWはMOTUのDP8を使用しています)


やっぱり何度聞いてもカッコイイっすね〜

YESはイギリスの代表的なプログレッシヴ・ロック・バンドでして、そもそもプログレッシヴ・ロックとは・・・長くなるので自粛します〜

なおこの曲は40年を経た現在も「ジョジョ効果」で売れまくっているということですが・・世の中何が起きるかわかりません・・

「KOMPLETE 9 ULTIMATE」とは?

ドイツの「Native Instruments(NI)」社は、主にコンピュータをベースとした音楽制作とDJプレイ用のソフトウェア、ハードウェアの老舗的メーカー。多くのプロミュージシャンにも愛用されている製品を数多くリリースし続けています。

そしてこの「KOMPLETE 9 ULTIMATE」は、KOMPLETE Instruments and Effectsの全てが同梱されている、NIの究極のコレクションの最新版。

これがNative Instrumentsさんからお借りした「KOMPLETE 9 ULTIMATE」のパッケージ。高級感ありますね!

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KOMPLETE 9 ULTIMATEは、「KOMPLETE Instruments and Effects」の「全65製品」が一つのパッケージにまとめられています。もし各製品を個別で購入すると「50万円」オーバーだと思いますが、このパッケージだとたったの「104,800円」!なんと80%引き〜

NI製品ファンは最初からこれ買ったほうが圧倒的にお得です。

インストール

KOMPLETE 9 ULTIMATEのサウンド総量は370 GB!専用のUSB 2.0ドライブに納められています。

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こしこれがDVDだとインストールに楽勝で一日かかりそうですが、USB 2.0ドライブだと比較的短時間で終了します。インストールに要する時間はお使いのパソコンの動作環境で変化しますが、ワタクシのiMac(Mid 2010モデル)では1時間程度でした。

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注:表示される時間よりはるかに早く終わりますのでご安心ください。

ではさっそく使ってみることに〜

イエスの「ラウンドアバウト」を打ち込んでみた

NIの製品は、トラックメイカーとかDJ系の方に人気があるのですが今回はあえて「ナマモノ」系にチャレンジするのです〜

ところで、なぜこの曲を選んだかというと、これ前から使ってみたかったんですよね、リッケンバッカーのモデル4003をサンプリングしたベース・プラグインソフト「SCARBEE RICKENBACKER® BASS」

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このプラグインは、KONPLETE 9に収録されているサンプル・ベースのインストゥルメント・エンジン「KONTAKT 5」上で使用することができます。

※ YESのベーシスト、クリス・スクワイヤが使用していたのは「4001」でっせ・・というツッコミはごもっともですが、今回はなにとぞ大目に見ていただきたく存じます。

ベース・パート

まずベースの打ち込み。あのゴリゴリしたピック弾きの雰囲気が出せるのでしょうか〜?ワクワク・・

「SCARBEE RICKENBACKER® BASS」は、スラー(音と音をなめらかにつなぐこと)で弾くとハンマリング・オンとかスライドを勝手に表現してくれるのですね。昔はベンドデータとか打ち込んでやってましたが、最近の音源は楽でよいです。

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さて、大変細かいことで恐縮でございますが、「ラ-シ」「レ-ミ」のハンマリングオンの音は、ノートデータをほんの少し前に突っ込ませると人間っぽい雰囲気がでて良いかも知れません。

ではお聞きください。

いかがしょう?弦の「ビビり」ノイズも自動で出ますので、おかげさまで手抜きにしては結構良いのではないかと思います・・・で、時間がないので次行きます。

ドラム・パート

「ラウンドアバウト」のレコーディング年と同世代という理由だけで「ABBEY ROAD 70s DRUMMER」というプラグイン・インストを選択いたしました。

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Yesのドラマー、ビル・ブルーフォードさんのドラムサウンドの特徴はリムショットを多用したハイチューンのスネアなんですが、このソフトも楽器別のチューニングはもちろんのこと、EQ、コンプといった、音作りには欠かすことのできないエフェクターを使用して、細かいサウンド設定を行うことが可能となっています。

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とりあえず雰囲気ということでどうぞ・・

もっと細部を追い込みたいところですが、何しろ時間がない(泣)

オルガンパート

続いて原曲のリック・ウエイクマンのハモンドオルガンの再現・・ですが、使用するのはもちろん「Vintage Organ」。同じくKONTAKT上で動作します。

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ドローバーやレスリー(回転するスピーカー)やアンプのセッティング、 何でもかんでもカスタマイズ可能!これ素晴らしすぎます。

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音色作りがとても楽しいですなー。

・・・というわけで全部の楽器を紹介してると非常に長くなるので、今回はギター、ミニ・モーグ等は割愛させていただきます。12弦ギターと、アコギのハーモニクスはナイロンギターで代用しておりますが、ご了承下さい。

ミキシング、マスタリングエフェクトも充実

最終ミックスでは「KOMPLETE 9 ULTIMATE」収録のコンプやリバーブも大活躍しておりますよ!

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では完成したカラオケをお聞きください。

打ち込みからミックスまでここまで半日でやってますので、多少の粗さはご容赦いただきたく存じます。アコギのハーモニクスはノーマルサウンドで誤魔化していますがご理解の程よろしくお願い申し上げます。

サイズはジョジョバージョン参考にしました〜

ということで、トラックメイカー御用達という感じの「KOMPLETE 9 ULTIMATE」ですが、こうした生系の打ち込みも面白いですね。引き続きほかのプラグインも試してみたいです。

なおNative Instrumentsの製品には体験版も用意されているので、未体験の方はぜひお試しください。

ところで、ここまで打ち込んでみるとやはり次はどうしても歌を入れたくなってしまいますね〜・・・これは後日ボカロに歌わせてみようかと思います。「ぞら」あたりが良いですかね?

つづく(かも)

続きました⇒【レビュー】新ボカロ「ZOLA PROJECT」にYESのRoundaboutを歌わせてみた



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