管楽器修理スタッフせとっちの『ほのぼの日記』 第3話 あの曲の真相
こんにちは!せとっちの『ほのぼの日記』第3話です!
連休もしてないのに5月病予備軍の瀬戸(せと)です。
先月は僕の大好きな某漢字4文字の生活雑貨系メーカー様が銀座に新店をオープンさせたので、オープン当日に1人日帰りで行ってきました!
感想はもう言葉では言い表せない感激感動でした!!僕にとっては、某ネズミの国よりも夢の国でした、、、。しっかり買い物もしてハッピーハッピーです笑
今は混んでいてゆっくり見られなかったので、落ち着いた頃にまた行ってみようと思います!!(錦糸町パルコの店舗も話題なのでいってみます。)
さて!今回のブログは曲中に管楽器の名前が出てくる、誰もが知っているであろうあの曲の真相について、勝手に考察してまとめてみようと思います!
あの曲について
皆さん!「クラリネットをこわしちゃった」という曲はご存知ですか??
そうです。『パパからもらったクラ~ッリネット』から始まるあの曲です!
実は歌詞は3番まであって明確にどの音がでないのか、歌っているんです。
実際の3番の歌詞は
ドとレとミとファとソと
ラとシのおとがでない
ドとレとミとファとソと
ラとシのおとがでない
パパもだいじにしてたのに
みつけられたらおこられる
どうしようどうしよう
というものです。
結論から言うと全部出ていない訳なんです笑。
その原因はなんなのか?が今回のブログのテーマになります。
男の子がただ下手なんじゃないか説が濃厚ですが、、、。その説以外の説を考えて検証していこうと思います。
ここで検証に参加していただく楽器とスタッフを紹介します!!
楽器はパパから貰った良い楽器感を出すために中古のR13君を用意しました!
スタッフは自身もクラリネット奏者で高校の頃に全国大会出場経験のあるスタッフ久野(くの)です!!
それではさっそく検証していきます!!
仮説その1 レジスターキイが塞がっていない
クラリネットの最も重要なキイの一つであるレジスターキイがしっかりと音孔を塞げていないのではないか?という説です。
検証のため、レジスターキイを取り外した状態で音を出してみました!!
結果:ドレミファソラまでは12度上の音が鳴り(吹きづらい)、シドは問題なく出ました。
仮説その2 クロスキイのネジが閉まりすぎている
クロスキイってどこ?と思われた方が多いと思います。クロスキイとは、上管表側の一番上にある交差したキイの事を言います。
実はちょうど交差しているところにネジがついているんです!!ネジを締めすぎるとどうなってしまうのでしょうか、、、。
ちょっと分かりにくいですが、タンポが浮いてしまいました。この状態で音を出してみました!
結果:ドレミファソは全く音が出ず、ラシドは問題なく出ました。
仮説その3 リードが割れている
木管楽器を演奏される方であれば、誰もが経験したことがある『リードが割れる』という現象。
では実際リードが割れたままの状態で音を出そうとしたらどうなるのでしょうか。
割れたリードを使って音を出してみました!
結果:すごく吹きづらいですが、すべての音が出ました。
仮説その4 組み立てが上手くできていない
クラリネットは組み立てる時に気を付ける事があります。それは上管のキイと下管のキイを組み合わせないといけない事です。
では、上手く組み立てられていないと、どのような障害が出てくるのでしょうか、、、。
これだけずらして、組み立ててみました。
実際に音を出してみました。
結果:ドレミファソラは問題なくでましたが、シドは指が上手く押さえられず、音が出ませんでした。
仮説その5 仮説1・2・4の組み合わせ
今まで検証してきたから、仮説を組み合わせれば、すべての音がでなくなるのでは?と思いました。
なので、5つ目の仮説はレジスターキイを外し、クロスキイのネジを締め、組み立てをずらして、音を出してみます!!
さて、どうなってしまうのでしょうか??(怖い)
結果:なんと!すべての音が出ませんでした!!
スタッフ久野(くの)もこの表情です(笑)
見るからに苦しそうでした、、、。
まとめ
5つの仮説を検証してみた結果、仮説その5が一番「クラリネットこわしちゃった」の歌詞の内容に近い状態という事がわかりました!
仮説その5の内容:レジスターキイが塞がっていない+クロスキイのネジが閉まりすぎている+組み立てが上手くできていない
つまり、楽器を落とした、もしくは、倒してしまい多くのキイが歪んでしまったのではないでしょうか。
男の子、、、やってしまいましたね、、、。(笑)
今回の企画で学んだこと
この実験で僕自身学んだこと、また皆様にも知っていただきたいことは、楽器が突然吹きにくくなった時は、『どの指のどの音がでないのか』・『音が出なくなる前になにか起こらなかったか』を修理スタッフに伝える事が一番重要という事です。
修理スタッフはお客様からのお話しを細かく聞き、吹きにくくなった原因を探偵のように紐解いていきます。
その為には、上記の情報を教えて頂くことが、解決への近道となります。
皆様も僕たち修理スタッフの謎解きに少しでもご協力ください!!
調子が悪い原因が分かればとってもスッキリできますよー!(笑)
以上、管楽器修理スタッフせとっちの『ほのぼの日記』でした!!!!
来月もお楽しみに!
オフショット
ご協力ありがとうございました!!
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愛知県出身の瀬戸です。小学生の頃からトロンボーンを吹いています。YSL882O・88Hを持っています。お客様1人1人に合った修理を致します!!