ベルの歪み修正

こんにちは!

Wind&Repairの杉浦です。

今回修理するのはこちら!

ベルの歪み

トランペットのベルの歪みです。

ベルとは、先端にある広がった部分のことです。

別名「朝顔」ともいいます。

写真をよく見ると、光の反射の仕方がおかしいですね。

角度を変えて見てみましょう。

斜めのラインが、見えますでしょうか。

このラインに沿って、表面に山脈のような歪みができています。


管楽器に使われる真鍮や銀・金・洋白は、金属業界の中では比較的柔らかい部類に入ります。

その為、思っている以上に弱い力でも、金属が変形してしまいます。

どれ位柔らかいかというと...

・譜面台にコツンとぶつけてしまった

・シャーペンを落とした

・ミュートを付ける時に楽器に当ててしまう 等…

思い当たる節がある方は、多いのではないのでしょうか。

人間なら大したことなくても、意外や意外、楽器だと簡単にキズやへこみ・歪みになってしまうんです。

写真くらいの歪みだと、落とした・ぶつけた等かなり強い衝撃が加わったと考えられます。

人間なら大怪我レベルですね...

しかし、心配いりません!

この楽器を直していきます!

どうやって直すのか、説明はとても難しいのですが... とにかく元の形に近づくよう、ありとあらゆる工具を駆使してひたすら形を整えます。

今回の修正に使用した工具はこちらです。

出っ張りを叩いておさえるハンマー、沈みこんだ部分を持ち上げる芯金、目印を付けるためのマーカー。

金属を何度も叩くと楽器に負担がかかるので、少ない手数で的確に直す技術が求められ、かなりの集中力が必要な作業です。


お直し後

とにかく、あれやこれや頑張った結果がこちら!

いかがでしょうか!

斜めに歪んでいたベルが、綺麗な円になりました。

綺麗なベルだと見た目が良いのはもちろん、やる気もアップして練習が楽しくなりますよね♪

大きなへこみや歪みは見た目だけでなく、音色・動作にも影響することがありますので、まずはへこみや歪みを作らないように大切に扱いましょう!

修理・調整代

今回の調整内容は、歪み直しとオイルアップでした。

修理・調整代 5,670円(税込・送料別)

修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。
ご不明な点はお近くの島村楽器にぜひともご相談ください。

※歪んだ時にできた、金属の曇り(白いスジ)やキズ・修正跡は残ります。

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この記事を書いたスタッフ

管リペアセンター杉浦

中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!

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