皆様、新年あけましておめでとうございます。
弦楽器技術スタッフの高瀬です。
マークイズ福岡ももちは年末年始も営業しておりますので、私ももれなく出勤しておりました。
ありがたいことに年末も修理依頼が多く、一時期「納期に間に合わないのでは…」という危機的状況もありましたが、昨日ようやく全て修理が完了しました。
ようやく一息付けそうです。
本日は、チェロエンドピン加工の修理事例を簡単にご紹介させていただきます。
チェロエンドピンの加工
オリジナルの状態
まずはこちらをご覧ください。
チェロのエンドピンをアップで撮影しましたが、先端が潰れてしまっているのがお分かりいただけますでしょうか。
チェロはヴァイオリンと違ってエンドピンを伸縮して楽器を固定しますので、摩耗しやすい安価な材のエンドピンを使用したり、アスファルトなどの硬い地面にエンドピンを刺すと、経年変化で先端が潰れてしまいます。
エンドピンストッパーを使用する状況なら良いですが、エンドピンを直接刺して使う場面ではつるつると滑ってしまいます。
新品エンドピンの鋭さ
ちなみに、新品はこのような状態です。
かなり鋭いです。
気をつけて扱わないと血が出てしまう位に鋭いです(痛かったです)。
エンドピンの加工
エンドピンの加工は特に目立った作業は無く、バランス良く下画像のグラインダーや鉄鋼やすりでひたすら削るだけになります。
油断すると削りすぎてしまったり、形が歪になるので単純とはいえ気が抜けません。
グラインダーと鉄鋼やすりで加工後、表面を磨いた状態がこちらになります。
オリジナルに比べて、あえて鋭角にしてあります。
最後に
エンドピンの削り加工だけでしたら30分以内には完了しますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
エンドピンは長年の使用や初期セットアップ設定により、ピンが曲がったり刺さりにくかったりと不具合を起こすことがあります。
ご来店いただいた際にはエンドピンと楽器全体の状態を併せて確認した上で、修理内容をご提案させて頂きます。
記事中に表示価格・販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その価格・在庫状況は記事更新時点のものとなります。
店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。