ピックアップを再生しよう!-ハムバッカー編

過去に島村楽器の店舗ホームページ、ブログなどに掲載されたリペアやメンテナンスに関する記事をご紹介します。記事中の情報はすべて掲載当時のものとなりますのでご了承ください。

皆さんこんにちは!

今回はなぜかはわからないけど耳が折れてしまったハムバッカーPUの再生になります!

最初の状態ですが、パッと見てはどこが悪いのか分かりません。でもよーく見るとリアPUのネジが外れていることが分かります。

そこでエスカッションを外してみると...??

PUを完全に外してみると左側の耳が取れてしまっていました!( ゜Д゜)

一般的にこうなってしまったら「PU交換するしかないか。。」となりますが、今回は交換はせずこのPUを復活させて戻すことになりました!

今回使う材料はこちら!ホームセンターとかで売っている2ミリ厚のアルミ板になります!


先ずはポールピースを全部外して、ベースプレートトボビンを固定しているネジも外します。

その後トレーシングペーパーを使ってネジが通る穴の位置を記しておきます。

右上の斜めに切ってある部分はPUの配線材が通る部分を邪魔しない様にするための部分です。

そしたらアルミ板にマスキングテープを貼って今回使うプレートの部分を罫書します。(左上)

その後先程穴の位置を記したトレーシングペーパーを当てて穴の中心にポンチでマーキングをします。(右上、左下)

最後にマーキングしたところにネジを邪魔しない穴を開けます。(右下)

形を作ってから穴を開けようとすると手で保持できる部分が少なくなって安定しなくなるので穴を先に開けました。

その穴に対して位置の修正が必要になったら罫書直しですが、今回はスムーズに行けましたので形の加工に入ります。

先ず必要ない部分を切り出して(上2枚)機械や鉄ヤスリで形を整えていきます。(下2枚)

そしたらプレートの一番重要な部分である、高さ調整ネジが通る穴にネジ山を切ってあげます!

これはインチ規格とミリ規格でサイズやネジ山の間隔が違うので元のネジに合う工具で行います。

最後はヤスリや機械で削った部分の粗くなった部分を紙ヤスリなどを使って整えて、最初に外したプレートボビンを固定するネジで一緒に合体させると!

この様に元からそうなのかのような(?)プレートの完成!

今回はPUが収まるザグリの深さも十分にありましたし、エスカッションで留めるタイプの物だったので曲げ加工などは行いませんでしたが、一枚板で作る上に左右のスプリングのバランスも考えて残っている耳も切って取付しました。

完成したPUを本体に組み直して弦を張って終了!

見えない部分ではありますが元通りスムーズに上下の調整も出来るし一体感があっていい状態に戻りました!

今回はベースプレートがある一般的なハムバッカーPUでしたが、耳が折れた他の種類のPUもやり方を工夫すれば直せますので是非ご相談ください!


今回の修理内容

・ハムバッカーピックアップのベースプレート製作

・弦代 ダダリオ 10-46

合計金額 ¥15,125(税込)+送料

*修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。

ご不明な点はお近くの島村楽器にぜひともご相談ください。


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