リペアマン遠藤の仙台リペアブログ~その64~タルボ改造③配線改造の巻!
みなさまこんにちは!
リペアマン遠藤です!
今回も前回からのタルボ改造の続きでようやく完結します!
リペアマン遠藤の仙台リペアブログ~その62~タルボ改造①フロイドローズ取付の巻!
リペアマン遠藤の仙台リペアブログ~その63~タルボ改造②バッテリーボックス取付の巻!
残る作業内容としては魔の配線改造になります!
早速作業していきますが、まずは交換するピックアップ類を仮配置してみます。
◎リアPU:Bill lawrence L-500
◎ミドルPU:Bill lawrence L-250
◎フロントPU:Fernandes CD-100F サスティナードライバー
それぞれ交換します。
このサスティナードライバーは一緒に預けられたFernnandes FRから移植しています。サスティナーボリュームポットとミニスイッチが付いてる基盤なんかもごっそり移植です。
一旦全ての配線がボディに収まるか試してみます。
はい、全然収まりませんでした。
全ての元凶であるサスティナー関連の配線がこんもりと邪魔してまるで収まる気がしません。地獄のようです。
物理的に可能なのか疑うレベルですが頑張ってうまくまとめたいと思います…
コントロール配置とブリッジが変わったのでピックガードも新規で作製しています。
左がデフォルト、右が新しいピックガードです。ブラッククリアなので実は透けてます。中の配線見えまくりです。
何気にフロントとミドルPUの間が離れているレイアウトがミソでとてもGLAYのHISASHI的です。スイッチ類も増えますね。
そしてめちゃくちゃ頑張った結果…
うまく収まりました。
クリアピックガードは中の配線がそのまま見えるので綺麗にレイアウトしないと見栄えが悪くなり本当に大変でした…
ちなみに今回の魔の配線コントロール内容ですが、上の写真に沿って説明します。
◎5wayピックアップセレクタースイッチ、マスターボリューム、サスティナーボリューム
◎上段の基盤の黒ミニスイッチ2つはサスティナーのon-off切り替えとサスティナーモード切替スイッチ
◎中段のクロムのミニスイッチはパッシブ、アクティブ切り替えスイッチ兼レーザーガンへの電源供給on-offスイッチ
◎下段の黒ボタンは押している間レーザーガンが鳴るスイッチ兼LED光る連動スイッチ
特筆すべきところは…
基本的にサスティナーが載ってるギターは仕様上の問題で電池が無くなると音も出なくなります。
今回はそれの回避の為に電池が無くなってもパッシブ切替でPUの音だけは出るようなシステムを考えました。これめちゃくちゃ画期的です!
※PUがEMG等のアクティブPUの場合はパッシブ化は出来ません。パッシブPUの場合のみ可です。
そしてもう一つ大変だったものがあります。
話が難しくなるので覚悟して下さい…
レーザーガン(とLED)は3Vで動作し、サスティナーは9Vで動作するのですがここで電源共有の問題が発生します。
今まではレーザーガン動作の為に1.5V電池2本で3Vを作り出していました。しかしこれからはサスティナーも使う事になるので9v電池でなくてはいけません。
◎3V動作のレーザーガン回路に9Vを流すと電圧の問題で壊れます。(LEDも)
◎電池→レーザーガン回路に向かう途中で降圧回路を組み込み9Vを3Vまで降圧させなければなりません。
◎電池→サスティナー、電池→レーザーガン回路でうまく電流を分岐した上で逆流しないように一方通行にしなくてはなりません。
◎最終的にそれぞれの電流をうまく合流させなければなりません。
私は危うく思考停止しかけましたが、めちゃくちゃ考え試行錯誤して実現させました。
※ガチで電気工学を勉強し直しました…
全作業完了後の喜びのレーザーガンとLEDです。よかった~
このような形で非常に長期に渡りましたが、何とか最後までやり遂げることが出来ました!
今回はとても挑戦の多かったリペアでした…
また今度同じような内容のリペアが来た時は受付するかどうかは少し考えさせて下さい(笑)
いかがでしたでしょうか?
こんな魔改造って出来るの…?というものも出来るかもしれません!ぜひお気軽にご相談下さい!
以上、リペアマン遠藤でした!
またお会いしましょう~
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宮城県出身。長野県でギター製造に携わった後2017年から島村楽器仙台イービーンズ店の店頭リペアマンとなり、現在の仙台ロフト店に至ります。仙台のリペアは遠藤にお任せ下さい!