【簡易PAシステムレビュー第1弾】JBL / EON206P & 208P編

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こんにちは、津田沼パルコ店の伊藤です。
新年度も始まり、心機一転新しい設備を導入しようと考えている方も多いと思います。
今回は、ライブだけでなくビジネスシーンや講演会・カラオケ大会等での使用が非常に便利な簡易PAシステムのレビューをブランド・シリーズ別に書いていこうと思います!
第1弾はPAブランドとして絶大な認知度を誇るブランド「JBL」より発売されているEON 200Pシリーズになります。

EON 200Pシリーズの特徴

まずは、EON 200Pシリーズの特徴です。

EON 200Pシリーズは「6.5インチスピーカー・出力80w×2」仕様の小型システム206Pと、「8インチスピーカー・出力150W×2」仕様の208Pの2ラインナップです。

コンセプトは「片手で持ち運べてセットアップも簡単な高音質/多機能ポータブルPAシステム。」と言う事で、まず持ち運びのし易さに特化しています。
206P/208P共に、ピーカー2本をパワード・ミキサーの両側に連結して一体化できるので、スーツケースのように片手で持つことが可能です。
ワンタッチでミキサー部とスピーカー部の取り外しが可能なので、とても便利です。↓↓↓

ちなみに重量は206Pで11.5kg・208Pで16kgとなっているので、頑張れば電車での持ち運びも可能です。
またスーツケーズの様に一つにまとまりミキサー部が表に出ない事により、別途ケースが不要になったり車などでの運搬時にも裸の機材に比べ特別な配慮が不要になる事で、クッション材の用意等のコストが削られ非常に経済的な側面も出てきます。

セッティング

セッティングの方法ですが、208Pをベースに解説していきたいと思います。
まずはシステム一式がコチラになります。

208P

ミキサー部とスピーカー×2の仕様になっています。

早速スピーカースタンドにセッティングをします。

スピーカー本体には取っ手が付いているので持ちやすく、スピーカー自体も非常に軽量なので男性であれば写真の様に指2本でも支えることが出来ます。

この時にスピーカー本体にネジ式のスピーカーロックがありますので、こちらのロックも忘れずに行いしっかりとスピーカーを固定します。
※スピーカーロックは208Pのみ搭載されています。

ここでのポイントが、スピーカーをスタンドに立てて高さを調整する際は転倒防止の為必ずスタンドに足をかけて高さを上げて行う事です!
これを行う事によって、スタンドが動くこと無く安定した状態でスピーカーの高さが調整出来ます。
※撤収する際にスピーカーを降ろす際も同様です。

2つ共スピーカースタンドの設置が終わりましたら、ミキサーとスピーカーをスピーカーケーブルで接続します。

ミキサー裏面ケーブル挿し口

スピーカー裏面ケーブル挿し口

ここでのポイントは、スピーカーケーブルを繋いだ後にスピーカーロックのネジにケーブルを引掛ける事です。
これを行う事により見た目も綺麗になるだけでなく、ケーブルが引っ張られてしまう等のアクシデントがあった際にもコネクター部分での断線が防止されます。

ちなみに206Pは、208Pと違いスピーカーロックのネジが無いためスピーカースタンドにケーブルを上手く巻き付ける事で断線防止になります。

基本セッティングは以上になります。
この後、マイクや楽器を接続して終了です!

208P

206P

操作方法・208P

次に操作方法です。まずは208Pからです。
ミキサー部・ch1~4のMIC/LINE入力セクションです。
入力端子は、XLR/フォーン端子双方に対応しています。
ch1 & ch2はファンタム電源対応となっており、ch3はギターやベース等直接接続する際にインピーダンスを合わせるHi-Z対応をしています。
また各chにEQが搭載されており、TREBLE/BASSの調整が可能です。

マイク等XLR端子を接続する際は、コネクター装着部上のMIC/LINEスイッチをMICにします。

逆にライン入力をする場合は、切り替えスイッチでLINEを選択します。

REVERBは各chのON/OFFスイッチで個別に効果をかけられ、別にREVERBのマスターは搭載されていません。

次にch5~8のステレオ入力セクションです。

ch5/6はフォーン端子&RCA端子に対応していて、ch7/8はフォーン端子とミニステレオ端子に対応しています。

208PはBlutooth接続にも対応しており、BLUTOOTH PAIRボタンを押すと青く点滅が始まります。

BLUTOOTH PAIRボタン点滅から点灯に代わればペアリング完了です。

次にアウトプットセクションです。
208Pには、メインアウトプットの他にMONITOR OUTとHEADPHONE OUTPUTが搭載されています。
双方共アウトプットボリュームの調整が可能となっており、MONITOR OUTはフォーン端子とRCA端子・HEADPHPNE OUTPUTはミニステレオ端子に対応しています。

MASTER VOLUMEセクションではOUTPUTの出力レベルがLEDメーターにて確認ができます。
通常レベルでは緑のLEDが点灯しますが、出力レベルが大きくなると赤いLEDが点灯する仕様になっています。

通常レベル

過大出力時

操作方法・206P

次に206Pの操作方法です。
まずは、ミキサー部の全容です。
208Pに比べて、入力数も少ない為スッキリとしています。

こちらがMIC/LINE対応のセクションです。
ほとんど208Pと同仕様ですが、ファンタム電源やHi-Zには対応していません。

ステレオ入力部はch3/4はフォーン端子&RCA端子対応となっており、ch5/6はミニステレオジャック対応ですがボリューム調整は再生機側に委ねられる仕様となっております。
またMONITOR OUTも並んで搭載されており、こちらはRCA端子対応でボリューム調整が可能です。

最後にMASTER VOLUMEセクションです。
208Pと違い、レベルメーター等は搭載されていません。
その代わり、過大出力になった場合にスピーカー保護の為のLIMITERが搭載されており、LIMITレベルに達した際にはLIMITのランプが点灯します。

206Pと208Pの違い

206Pと208Pの違いですが、操作方法の部分である程度の違いには触れていますが仕様の面で特に気になる部分をピックアップして比較してみます。
特質すべき点としては、パワーアンプの出力が206Pと208Pとでは倍近く違うにも関わらず、重量が5kg程度しか変わらない点でしょうか。
加えて208Pのみの特徴として、Blutooth対応に加えスイッチ付きMicとマイクケーブルが付属しています。

Model 206P 208P
Input 6(2モノラル+2ステレオ) 8(4モノラル+2ステレオ)
ch EQ 高域/低域:±12dB
シェルビング
高域/低域:±12dB
シェルビング
パワーアンプ 160W(80W×2)
Class D
300W(150W×2)
Class D
スピーカー
形式
2-Wayフルレンジ 2-Wayフルレンジ
コンポーネント LF:326G(6.5インチ(165mm))
HF:1インチ(25㎜)
LF:8インチ(203mm)
HF 1インチ(25mm)
消費電力 30W 40W
サイズ スピーカー
252×403×238mm
ミキサー
263×442×205mm
スピーカー
296×457×259mm
ミキサー
301×465×206mm
重量 11.5 kg
(スピーカー 4.0kg x2 + ミキサー 3.5 kg)
16 kg
(スピーカー 5.7 kg x2 + ミキサー 4.7 kg)

JBL / EON200Pシリーズについての所感

今回レビューを書かせて頂いたJBL/EON200Pシリーズですが、まず第一印象として「206Pか208Pどちらかを選ぶ際の選定が非常に分かりやすい」というのがあります。

206P = 弾き語り・2人までの会議・講演会・カラオケ + BGM
208P = 楽器のアンプが生音で通るキャパシティーでのバンド演奏用ボーカルやアコースティックバンド・複数人数での会議や講演会時のディスカッション用 + モニタースピーカーの増設可

ざっくりと言うとこんな感じなのですが、実はこの選び易さというのは非常に重要なポイントである程度経験がある方ならまだしも、新たにPA機材を選ばないという方にとって機材選びは思っている以上に大変な作業です。
例:インプット数が幾つ?出力がどれくらい?どれくらいのキャパシティーに対応出来る?等々、それだけでかなりのストレスです。
そういった中で今回の206Pと208Pの2機種は、同じシリーズに在りながら完全に用途の棲み分けが出来ていると思います。

加えて大きなポイントが、非常にPA的な音がするという点です。
これはスピーカーのチューニング等にも絡んでくる事なのですが、簡易PAシステムの場合GEQ(グラフィックイコライザー)等のアウトボードは使わない事が前提です。
それでいて「ある程度どのジャンルにも対応出来るクオリティー」が求められるので、音の感じはかなり重要な訳です。
※どんな曲を流しても良く聞こえなければならないので、出音はとても重要なポイントです。
その点から見てEON200Pシリーズは、コンサートっぽい音が分かりやすく出せるシステムだと言えます。
学校や自治体等のイベントで、限られたスペースと予算の中で迫力のある音を出したいという方にはとてもオススメなシステムだと思います。

JBL / EON208P

(税込) ¥76,780 (税抜 ¥69,800) 価格改定(2019年5月20日~) (税込) ¥70,180 (税抜 ¥63,800)

JANコード:0691991004896


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JBL / EON206P

(税込) ¥62,480 (税抜 ¥56,800) 価格改定(2019年5月20日~) (税込) ¥55,000 (税抜 ¥50,000)

JANコード:0050036904605

OnStageStand / SS7761B

(税込) ¥6,105 (税抜 ¥5,550)

JANコード:0659814740062


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津田沼パルコ店デジタル担当 伊藤(いとう)
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津田沼パルコ店デジタル担当 伊藤(いとう)

マイク、ミキサー、ヘッドホンが得意分野です。マイクやヘッドホンは、本当に選び方に人柄が出る面白い機材です。今まで以上に品揃えも充実しましたので、是非皆様に合ったマイク・ヘッドホン選びのお手伝いをさせて下さい!ミキサーのご相談も大歓迎です!

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