Melbourne Instruments NINA | モーター駆動式コントローラーを搭載した12ボイスアナログ・ポリフォニックシンセ

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Melbourne Instruments NINA | モーター駆動式コントローラーを搭載した12ボイスアナログ・ポリフォニックシンセ

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オーストラリアの新興生シンセメーカー「Melbourne Instruments( メルボルン・インストゥルメンツ )」が、なんと世界初の完全モーター駆動式コントローラーを搭載した、アナログ・ポリフォニック・シンセサイザー「NINA(ニナ)」を発売します。

2024年12月:DELIAが登場!49鍵のベロシティ & アフタータッチ・センシティブ・キーボードを搭載するとともに、さらに新機能が付加された6ボイスのバイ・ティンバー・ポリフォニック・シンセサイザー

NINAは、メモリーしたプリセットやレイヤーを呼び出すと、32個のノブが自動的に回転し保存時の位置を再現するというおそらく世界初の仕様を備えたトータル・リコール型の12ボイス・アナログ・ポリフォニックシンセサイザー。VCO x 2 に加えウェーブテーブルを加えた3オシレーター、Moogタイプのフィルターを搭載、クラシックで極太のアナログサウンドを生み出すことができます。

直感的にルーティングできる16ソース、27ディスティネーションのモジュレーション・マトリクスはフルアサインに対応。マルチ・ティンバー機能で最大4台分のアナログ・シンセ・システムを構成したり、レイヤーやスプリット機能で複数の音色を組み合わせたりとフレキシブルなシステムを構築することが可能です。

エフェクトには独特なパンニング機能が用意され、単純なL/R ではなく位相の制御によりリスナーの周囲を無限に旋回し続けるため、3種類の96kHz 24bitの高解像度デジタル・エフェクトと組み合わせることで広大な空間を構築します。さらに2つの音色間でノブの回転によるモーフィング機能、最先端の電子楽器コントロール技術であるMPE とモジュラー・シンセで使われているCV(制御電圧)信号の入力にも対応。

モーター駆動式コントローラー

NINAは世界初のモーター駆動式コントローラーを採用したアナログ・シンセサイザー。従来のシンセサイザーのコントローラー(ノブ)にはアナログ・ボリュームやロータリーエンコーダーが使われてきましたが、NINAにはそれに代わる特許のモーター駆動式コントローラーが搭載されています。これはブラシレス・ドローン・モーターと独自に開発した高精度な非接触型の光学センサーで構成されています。この2つを組み合わせることで革新的なコントローラーが完成しました。

コントローラーには複数の「動作モード」があり、スムーズか16クリック(ディテント)付きの360度回転のエンコーダー、300度回転(一般的なボリュームの回転範囲)のボリューム、中央位置にクリックが付いたボリューム、さらに多接点のロータリースイッチなど様々なタイプのコントローラーに瞬時に変化します。そのためNINAの動作モードに従って32個のノブが、その割り当てられたパラメータに適したタイプに変化し非常に快適な操作環境をユーザーに提供します。

高い精度と耐久性

光学センサーの解像度は15,000の驚異的な分解能を備えています。また、その耐久性は従来のアナログ・ボリュームの500倍にあたる5000万回転を超えた長寿命設計で、長期間に渡りガリ(ノイズ)の心配が無い安定した動作を実現しています。

ステレオ4クアドラント VCA による無限パンニング


NINA の VCA は Melbourne Instruments が特別に設計した「ステレオ4クアドラント VCA」を搭載。この特別設計の VCA により、位相をコントロールすることでステレオ・フィールド上のサウンドに「無限パンニング」効果を与えます。この効果はモジュレーション・マトリクスでパンをモジュレーションするか、SPIN ノブを回すことでも利用することができます。

3種類のデジタル・エフェクトを搭載アナログ・サウンドをバイパス可能

NINA のデジタル・エフェクトはコーラス、ディレイ、リバーブの3種類を搭載しており、それぞれを任意の順番でシリアル/パラレルに配置できます。96kHz 24ビットの高解像度で処理され、サウンドに彩りを加えます。パラレル・モードにするとエフェクト処理されたサウンドと生のアナログ・サウンドは並列に処理されるので、エフェクトをオフにすると生のアナログ・サウンドのみを出力することもできます。

「無制限」にアサイン可能なモジュレーション・マトリクス

モジュレーション・マトリクスはLFO でフィルターのカットオフをモジュレーションしたり、アフタータッチでオシレーターのブレンドをコントロールするなど、音作りや演奏の可能性を飛躍的に向上させる重要な機能です。NINA のモジュレーション・マトリクスは16種類のソースと27種類のデスティネーションが用意されています。他の多くのシンセサイザーはモジュレーション・バスの数に制限がありますが、NINA のモジュレーション・バスは無制限。16種類のソースそれぞれで、27種類すべてのデスティネーションを同時にアサインすることが可能です。

モジュレーション・バスのアサイン方法は NINA ならではのかんたん操作。パネル左側の MOD ボタンを押してモジュレーション・アサイン・モードに入り、パネル下側の16個のボタンを押してモジュレーション・ソースを選択します。するとパネル上のすべてのアサイン先のパラメータ(デスティネーション)のノブが自動的に回転して、その位置で現在のモジュレーション・アマウントを表示します。あとは任意のノブを回してそのアマウントを好みの値に調節するだけです。

パッチ・モーフィング

NINA のプリセットにはAとB、2種類のパッチ(サウンド)が保存されており、A/B ボタンを押すだけでパッチを切り替えながら演奏することができます。パッチAを選択すると MORPH コントロールは反時計方向へ回しきった位置へ、パッチBを選択すると時計方向へ回しきった位置へ自動的に動きます。そしてMORPHノブを回すと、すべてのパラメータはパッチAとBの間の値で変化します。例えばソフトなリード・サウンドと鋭いリード・サウンド、ストリングス・サウンドと複雑なテクスチャのパッド・サウンド、ベースからサウンドからメタリックなベル・サウンドまで、2種類のパッチの間を滑らかに変化させることができます。

モーフィングはパネル上に表示されているパラメータだけではなく、モジュレーション・マトリクスにも有効です。複雑なモジュレーションを設定したパッチ同士であれば、モーフィングにより予想外のサウンドが生まれる可能性もあります。もちろんモーフィング中はモーター駆動式コントローラーによりパラメータの変化を視覚的に確認することができます。

マルチティンバー機能で4台分のアナログ・シンセとして使用可能

レイヤー、スプリットによる幅広い演奏が可能

NINA は12ボイスのボイス数とマルチティンバー機能を活用して、最大4台分のアナログシンセとして使用することができます。例えばベース・サウンドに1ボイス、リード・サウンドに1ボイス、パッド・サウンドに8ボイス、アルペジオ・サウンドに2ボイスを割り当てて、異なるサウンドを同時に4種類演奏することができます。レイヤーを使用して異なるサウンドを重ねて演奏したり、スプリットを使用してキーボードの音域ごとに異なるサウンドを演奏することもできます。

MPE 対応、最先端の表現力豊かな演奏が可能

NINA は世界で最先端の電子楽器コントロール技術である「MPE(MIDI Polyphonic Expression)」に対応しています。外部の MPE コントローラーを接続することで、ノートごとに X(左右)、Y(前後)、Z(圧力) の3軸を同時にコントロールし、アコースティック楽器に迫るような繊細な演奏を可能にします。※MPEを利用した演奏には、外部のMPE対応コントローラーが必要です。

CV 入力に対応

モジュラー・シンセサイザー等から NINA をコントロール可能。NINA はモジュラー・シンセサイザー等で使用されている CV (コントロール・ボルテージ)信号の入力に対応しています。2系統の CV 入力をモジュレーション・マトリクスにアサインすることで、モジュラー・シンセサイザーや CV 出力が可能なシーケンサー等の外部デバイスから NINA のパラメータをコントロールすることが可能です。

特長

オシレーター
–ボイスごとにに3オシレーター : アナログ VCO x 2、デジタル・ウェーブテーブル x 1
–三角波からノコギリ波へモーフィング、矩形波から PWM へモーフィング可能なオシレーター1と2
–オシレーター1の矩形波はサブオクターブ・モードを使用可能
–オシレーター1からオシレーター2をハード・シンク可能
–最大8オクターブのファイン&コースチューン・コントロール
–96kHz 24bit のウェーブテーブル・オシレーター解像度
–ユーザーロード可能なウェーブテーブル
–ファズ&ノイズ・ソースを選択可能 – ピンク、ホワイト、オシレーター1と2の XOR(ファズ)
–LFO は波形を選択可能、スルーゼロ・モジュレーション可能、レートとレベル・コントロール
VCF
–クラシックな4ポール・トランジスタ・ラダー VCF
–モジュレーション可能なレゾナンス、モジュレーション・マトリクスのデスティネーションとして使用可能
–過激なサウンドのオーバードライブ・モードと、スムーズなローノイズ・モード
–エンベロープからカットオフへのモジュレーション・アマウント専用コントロール
VCA
–伝統的な ADSR エンベロープで超高速スロープが可能
–Melbourne Instruments が設計した4(スルー・ゼロ)VCA
–ステレオ : ボイスごとに 2VCA
–インフィニット・パンニング
ユニゾンと同時発音数
–ユニゾンまたはポリフォニックで最大12ボイスまで演奏可能
–モノ・トリガーとレガート・モード
–選択可能なポリフォニック・パンニング方式
モジュレーション
–豊富なモジュレーション・マトリクス : 16種類のソースから27種類のデスティネーションへ簡単にアサイン可能 バス数無制限
–モーフィング可能なモジュレーション設定
–モジュレーション・モードを素早く編集可能 16個のボタンでソースを選択しコントロール・パネルのノブを回してアマウントを設定するだけで完了
–すべてのモジュレーション・アマウントはスルーゼロ(バイポーラ)
パッチ・モーフィング
–パッチ間をモーフィングして新しい音色を作成
–モジュレーション・マトリクスを含むパッチ全体をモーフィング可能
ADSR エンベロープ・ジェネレーター
–2つの ADSR エンベロープをモジュレーション・ソースとして使用可能
–ベロシティや他のモジュレーション・ソースを使用して、アタック、ディケイ、サスティン、リリース、レベルをモジュレーション
マルチティンバー・レイヤー
–MIDI チャンネルとノート範囲で最大4レイヤー、4音色をコントロール可能
–ボイス数はレイヤーごとに割り当て可能
–オプションでレイヤー間のノート範囲をリンクさせ、キーボードのスプリットやレイヤーを素早く設定することが可能
エフェクト
–直列または並列で3つのエフェクトを同時に使用可能、最大3つのエフェクト・スロットと独立したレベル・コントロールを搭載
–オープンソース・アーキテクチャで構築されたアップグレード可能な VST3 エフェクト・アルゴリズム
–96kHz 24ビットの解像度
–パラレルまたはシリアル・ミックス・モード : パラレル・モードはアナログ・サウンドをバイパス
シーケンサー
–最大16ステップのポリフォニック・シーケンサー
–ノートを調整可能
–ホールド・モード
–シーケンサーの信号をアルペジエーターへ送信
–外部ソースからのテンポ同期
コンピューター
–Elk Audio OS が動作するパワフルな Raspberry Pi 4 上に構築された、ハック可能なオープンソースソフトウェア
接続
–オーディオ出力
—4つのアサイン可能なラインレベル出力
—エフェクト付きステレオメイン出力
—Aux出力(3 & 4)
—ヘッドフォン出力
–オーディオ入力
—TRS バランスラインまたは CV 入力 x 3
—TRS/XLR コンボ入力 x1 ラインと CV に加えマイクを接続可能
—CV 入力は最大+/-10V アナログ・ゲインおよびオフセットを調節可能
外形寸法
–幅:446mm
–奥行き:230mm
–高さ:71mm
重量:5.5Kg
-付属品:ACアダプター、日本語マニュアル、19インチ・ラックマウントイヤー

発売日

2023年7月27日

販売価格

Melbourne Instruments NINA
¥623,000(税込)
JANコード:4580646112979


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