ローランドがAIRAシリーズのSYSTEM-1に対応したソフトウェア・シンセサイザー「SH-2 PLUG-OUT」を発売します。SH-101 PLUG-OUTに続く第二弾の登場です。
王道のアナログ・シンセSH-2を完全再現したソフトウェア・シンセサイザーがよみがえる
1979年にローランドが発売したモノフォニック・シンセサイザーが「SH-2」
1970年代後半、シンセサイザーは歴史の転換期となるポリフォニック化、音色メモリー実現を迎えていました。ローランドを始め多くのシンセサイザー・メーカーがその波に乗ろうと様々な手法でチャレンジしていた最中、ベーシックなモノフォニック・シンセサイザーSH-2が誕生しました。SH-2は同時期に発売していたシンセサイザーJUPITER-4と比較すると無骨で機能的にシンプルではあるものの、2基のVCOとサブ・オシレーターをMIXすることで実質3VCOの構成を実現。SH-2は非常に太く温かい王道のアナログ・シンセ・サウンドでベースやリード音色の演奏に最適なシンセサイザーです。
手前がSH-2の実機(Roland社のYouTube Channelより)
SH-2 PLUG-OUTは他のAIRA製品群と同様、サウンドだけでなくアナログ・シンセ独特の回路基板や回路構成に起因する振る舞いのレベルまでACBテクノロジーで忠実にモデリング。オリジナル・ブランドのローランドならではの超精密再現で実現したSH-2のソフトウェア・シンセサイザーです。
さらに、AIRAシリーズのシンセサイザー SYSTEM-1とパーフェクトな連携を実現。SYSTEM-1へPLUG-OUTすることによりSH-2をどこでも持ち運ぶことが可能。制作現場でもライブ・パフォーマンスでもあらゆるシーンでSH-2サウンドを使用することができます。
※SYSTEM-1をお持ちでない場合も、AU/VST3.6対応のソフトウェア・シンセサイザーとしてご使用いただけます。
※ご利用にはインターネット接続環境が必要です(アクティベーション時に必要)。
SH-2 PLUG-OUT 特徴
- SH-2のアナログ回路設計に起因するパラメーターの相互作用までACB(※)で精密に再現。
- SH-2独特の倍音構成やピッチの揺らぎを忠実に再現。自己発振可能なVCF、急峻なENVのアタック、滑らかに変化するLFOはオリジナルそのもの。
- 新しくリバーブ/ディレイ/クラッシャー/トーンのエフェクト、テンポ同期可能なアルペジエーターを搭載。
- VCO RANGEを64’まで拡張、ENVはVCF、VCAで2基搭載、オートベンドは逆向き動作にも対応するなど、オリジナルSH-2を超えた操作性とサウンドを実現。
- SYSTEM-1をパソコンとUSB接続することでSH-2ソフトウェアの専用コントローラーとして使用可能。さらにUSBを通じてオーディオ信号の入出力も実現。
- SH-2 PLUG-OUTのサウンドはパソコンとSYSTEM-1本体で相互に転送可能。
- Macintosh/Windows両対応。プラグイン・フォーマットはAU/VST3.6に対応。
※ACBテクノロジー(Analog Circuit Behavior):アナログ回路のふるまいをエミュレーションするローランド社の技術
<スペック>
同時発音数 1音
モジュレーター
- LFOレイト
- ディレイ・タイム
- ウェーブフォーム(サイン波、三角波、鋸状波、矩形波、RANDOM(S/H))
- VCOオート・ベンド・デプス
- モジュレーション・デプス
VCO-1
- レンジ(64、32、16、8、4、2)
- ウェーブフォーム(鋸状波、矩形波、サイン波)
- パルス・ウィズ
- PWMモード・スイッチ(MANUAL、LFO、AUTO BEND、VCF ENV、VCA ENV、VCO-1 SUB)
- ベンダー・デプス
VCO-2
- レンジ(64、32、16、8、4、2)
- ウェーブフォーム(鋸状波、矩形波、ノイズ)
- パルス・ウィズ
- PWMモード・スイッチ(MANUAL、LFO、AUTO BEND、VCF ENV、VCA ENV、VCO-1 SUB)
- ファイン・チューン
- コース・チューン
オーディオ・ミキサー
- VCO-1
- VCO-2
- VCO-1 SUB
VCF
- カットオフ・フリケンシー
- レゾナンス
- ENVデプス
- キーボード・フォロー
VCF ENV
- アタック・タイム
- ディケイ・タイム
- サステイン・レベル
- リリース・タイム
VCA
- VCAモード(HOLD、A.ENV、F.ENV、GATE)
- トーン
- クラッシャー・デプス
VCA ENV
- アタック・タイム
- ディケイ・タイム
- サステイン・レベル
- リリース・タイム
エフェクト
- リバーブ・レベル
- ディレイ・レベル
- ディレイ・タイムコントローラー ボリューム
アルペジオ
- アルペジオ・スイッチ
- アルペジオ・タイプ(1 Oct Up、1 Oct U+D、1 Oct Down、2 Oct Down、2 Oct U+D、2 Oct Down)
- アルペジオ・ステップ(1/4、1/8、1/16、1/4T、1/8T、1/16T)
コントローラー
- ボリューム
- ポルタメント
- ベンド・レンジ
- テンポ・シンク・スイッチ
VCF/VCA ENV
- ゲート・トリガー選択スイッチ(GATE、LFO、GATE+TRIG、LFO+GATE)
チューン:
- 430Hz〜450Hz
対応サンプリング周波数
- 44.1kHz、88.2kHz、176.4kHz、48kHz、96kHz、192kHz
1バンクあたり音色数
- 64音色※新規ユーザー・バンクを作成可能
プラグイン・フォーマット
- VSTi 3.6(32bit/64bit)
- AU
プラグアウト対応機種
- SYSTEM-1
動作条件
MAC OS
- OS Mac OS X 10.8.5以降
- Mac OS X 10.9に対応したホスト・アプリケーション
VSTインストゥルメント(VSTi)版:VST 3.6互換
Audio Units(AU)版:V2 Audio Units互換
- CPU:Intel® Core™2 Duo以上
- メモリー:4GB以上必要なハードディスク空き容量 100MB以上
- 画面解像度/色数:1280×800ドット以上、1,670万色以上
Windows
- OS Microsoft® Windows® 7 SP1
- Microsoft® Windows® 8/8.1 ※Windows® RTでは動作しません。 ※Windows® Phoneでは動作しません。※Hyper-V、Virtual PC、Boot Campなどの仮想Windows®環境ではお使いいただけません。
- ホスト・アプリケーション VSTインストゥルメント(VSTi)版:VST 3.6互換
- CPU:Intel® Core™2 Duo以上以上または互換プロセッサ(※互換プロセッサそのものの互換性に関しては保証いたしかねます)
- メモリー 2GB以上
- 必要なハードディスク空き容量:100MB以上
- 画面解像度/色数:1280×800ドット以上、Full Color(24ビット)以上
- アクティベーションのためインターネット接続環境が必要です。
- オンライン・ヘルプをご覧いただくためにはAdobe Reader(無償)が必要です。
- SYSTEM-1へのプラグアウトのためには、SYSTEM-1ドライバーのインストールが必要です。
※製品の仕様及びデザインは改良のため予告なく変更することがあります。
DAWで10台のSH-2を起動してみたの図・・・まだまだ余裕ですね。
さらに次製品がリリース?
なおローランドは「SH-2 PLUG-OUT」の発売後も、同社の歴代ヴィンテージ・シンセサイザーをACBテクノロジーで忠実に再現したソフトウェア・シンセサイザー・シリーズを今後もリリースする。次回は2014年12月の予定とのことで何だか今から楽しみですね。
次作のヒントは動画の中に?
一体何になるのでしょうか?左からSYSTEM-100の「Expander 102」と「Synthesizer 101」、「System-100mのモジュール群」「ProMars Compuphonic (MRS-2)」のようです。動画の最後で思わせぶりにちらっと流れるフレーズはアルペジオにディレイがかかっているように聞こえますが、シルエットはなんだか・・・もしかしたら三機種ともリリースする可能性もあるかもしれませんね。
ソフトウェア・シンセサイザー「SH-2 PLUG-OUT」
SH-2 PLUG-OUTは通常版と優待版の二種類の製品があります。お客様のご希望に合わせてお求め下さい。
通常版
- DAWでプラグインとして使用できるソフト ウェア・シンセサイザーとして使用可能な製品
優待版
- SYSTEM-1の既存ユーザー様、またはSYSTEM-1同時購入ユーザー様の製品
※優待版をご使用の際には、ダウンロード時に SYSTEM-1のユーザー登録が必須となります。
SH-2 PLUG-OUT(通常版)
【製品名】:SH-2 PLUG-OUT
【品番】:PG-SH2-R
発売日
2014年9月25日
販売価格
¥15,400(税込)
JANコード:4957054507169
SH-2 PLUG-OUT(優待版)
【製品名】:SH-2 PLUG-OUT
【品番】:PG-SH2-S
発売日
2014年9月25日
販売価格
¥9,900(税込)
JANコード:4957054507176
TR-8S登場!!!
【関連記事】【レビュー】ローランドのソフトウェア・シンセサイザー「SH-2 PLUG-OUT」を試してみた
制作でもライブ・パフォーマンスでも同じシンセサイザー・サウンドをストレスなく使うことができる。これがSYSTEM-1の「PLUG-OUT」コンセプトです。通常ソフトウェア・シンセサイザーなどをパソコンにインストールし、手持ちのDAWソフトに組み込んで使うことをプラグイン・シンセサイザーと言われますが、プラグアウトとは「SYSTEM-1」本体にACBテクノロジーにより再現されたソフトウェア・シンセサイザーをインストールして使えるというもの。これにより実際のハード・シンセのように操作することが可能となり、持ち運んだ先で使えるようになります。