UNIVERSAL AUDIO A-Type Multiband Dynamic Enhancer | 名盤の秘密兵器が蘇る〜伝説の音を再現するプラグイン

Universal Audioが、伝説的サウンドを蘇らせるヴィンテージA-Type系マルチバンド・プロセッサープラグイン「A-Type Multiband Dynamic Enhancer」を発売します。UAハードウェアを使用せずに、MacやPCで動作するNative板も発売されました。

特徴

「A-Type Multiband Dynamic Enhancer」は、Queen、Stevie Wonder、Fleetwood Macなどの名盤に用いられたA-Typeマルチバンド・プロセッサーを、現代のDAW環境向けに忠実再現したプラグインです。ボーカルや楽器に独特の輝きと厚みを加え、ミックスの中で際立たせることができます。オリジナル機材を超える柔軟性を持ち、音楽制作における創造性をさらに拡張します。

A-Type Multiband Dynamic Enhancerは本来はノイズリダクションシステムとして使用されましたが、あえて高域を持ち上げた状態のままデコードを外してエフェクター的に使用する「裏技」も有名でした。

名盤を彩ったA-Typeプロセッサーの完全再現

数十年にわたり、プロエンジニアに愛用され続けたA-Typeハードウェア。その“Air”“Excite”“Expand”といった象徴的な処理を、Universal Audioが世界で初めて完全モデリング。単なるエミュレーションではなく、音楽的なニュアンスやサウンドの広がり、エネルギー感までも忠実に再現しています。ボーカルを一歩前に出し、ミックスの中で際立たせるその効果は、まさに“秘密兵器”と呼ぶにふさわしい存在です。

楽器やドラムにも圧倒的な個性をプラス

A-Typeはボーカルだけでなく、ドラムやシンセ、ギターといった幅広いソースにも有効です。Crushモードによるアナロググリット感、Gatedモードによる80年代的ゲートエフェクトは、単なるノスタルジーにとどまらず、現代的なミックスにもフィット。楽器に存在感と躍動感を加え、トラック全体のクオリティを一段階引き上げます。

改造パネル搭載で“オリジナルを超える”自由度

A-Typeのもう一つの魅力は、歴代エンジニアが行ってきた創造的な回路改造に着想を得た、“カスタム・サーキット・モディファイ”。クロスオーバー周波数やRatio、Knee、Attackなど細部まで調整可能で、トランジェント・コントロールやサブハーモニック生成も思いのまま。ヴィンテージの再現にとどまらず、現代のニーズに応える拡張性を備えています。

修復ツールとしての側面も併せ持つ精密設計

A-Type開発の出発点は、マスターテープのエンコード再生の正確さにありました。その技術的背景により、本プラグインは古い録音の修復やノイズ補正にも極めて高い効果を発揮します。サウンドアーカイブやポストプロダクションにおいても、確かな結果をもたらすツールとして活用できます。