自宅録音の歌い手やVtuberにピッタリのNEUMANN ( ノイマン )のマイク TLM 102
以前「低価格ながらもU 87 Aiに迫る高性能マイク TLM 102とTLM 103 のどちらを買えば良いのか比較してみた」という記事を紹介したNEUMANNの TLM 102マイク。現在キャンペーンを実施しているということもあり、もう少し詳しく紹介してみたいと思います。
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なお現在行われているキャンペーンでは、TLM 102 LESPという型番の特別セットが販売されています。このセットにはTLM 102と専用サスペンション EA 4、非売品のNEUMANNポーチが含まれていて、通常品番をバラバラに購入またはTLM 102 Studio Setを購入するよりもお得になっています。数量限定なので、お早めにお買い求めください。
※本キャンペーンはTLM 102 LESPという製品名の特別パッケージを購入した場合のみ適応されます。また、カラーはニッケル(銀)のみです。TLM 102単体、TLM 102(黒)、TLM 102 Studio Set等のシリーズ製品にはキャンペーンが適応されませんのでご注意下さい。
TLM 102とは?
TLM 102というマイクについて改めて整理してみましょう。
NEUMANNはU 87 Aiを筆頭に高額のプロフェッショナル向けマイクで有名なブランドですが、そのNEUMANNの中にあってプロでなくてもなんとか手の届きそうなマイクがTLM 102です。NEUMANNで最も安価なマイクと言って良いでしょう。
しかし安いからといって他のマイクの廉価版ということではなく、ひとつのマイクとして設計された、NEUMANNの中でも唯一無二のコンパクトなラージダイヤフラム・コンデンサーマイクがTLM 102です。
ラージダイヤフラム・コンデンサーマイク TLM 102
単一指向性のコンデンサーマイクであり、適した用途はボーカルやナレーションの自宅録音。つまり、自宅でレコーディングを行う歌い手や、配信を行うVtuberなど、近年注目されるDIY活動者の皆さんにはうってつけの製品なのです。
特筆すべきはコンパクトな筐体で、写真では大きく見えますが、実物を手にとってみると手のひらに十分に収まってしまうとてもコンパクトなマイク。全長は116mmしかありません。思わずカワイイと声を上げてしまいそうなマイクに仕上がっています。
周囲のものと比較するとその小ささがわかります
コンパクトなルックスとは裏腹にスペックは一流で、特にノイズの少なさは特筆すべきポイント。ノイズの少なさを示す「等価ノイズレベル」は-12dB-Aとなっており、これは世界の定番マイクNEUMANN U 87 Aiと同じ数値です。
安価なマイクは音がよく聞こえますが、よく聞いてみるとノイズが大きいということが多々あります。音が大きいところでは目立たないのですが、静かなところや弾き語りの楽曲ではノイズが目立ってきてしまうものです。TLM 102はノイズの少なさはプロフェッショナルマイクの領域ですから、誰が使ってもノイズの少ないボーカルサウンドが得られると思います。
TLM 102の内部回路。ノイズの少なさはトップクラス
また、耐音圧というどのくらい大きな音に耐えられるかというスペックについてもトップクラスの「144dB SPL」という数値を記録しており、これは先述のU 87 Ai、上位モデルのTLM 103よりも優れた数値です。
大きい音に耐えられるということは、誰が使っても歪みにくいということ。上位グレードのマイクは使う人がプロフェッショナルであるため、歪みに気づき対策をすることができます。つまりプロ向けのマイクなのです。対してTLM 102は歪みにくいので、録音機器に詳しくない自宅録音ユーザーでも気軽に使うことができるのです。
ポップガード内蔵!動画撮影やMV撮影にもピッタリ
TLM 102の大きな特徴として、ポップガード内蔵という点が挙げられます。
ボーカルやナレーションの録音では吹かれという口から出る風によるノイズを低減するためのポップガード、ポップスクリーンというアイテムが欠かせません。マイクの前にポップガードを設置することで風がマイクに入るのを防ぐのですが、撮影では邪魔になることが多いアイテムです。有名アーティストのMVを見ると、撮影時はポップガードを外していることが多いですね。
しかしTLM 102の場合はポップガードを内蔵しているので、別途用意する必要がありません。
マイクをよく見てみると、真っ黒で中身が見えません。一般的なラージダイヤフラムのマイクの場合、中身を除くとダイヤフラム(振動板)がよく見えるようになっています。TLM 102の場合は外側のグリル(鉄のメッシュ)とダイヤフラムの間にポップガードがあるので、中身が見えないのです。
正面から覗いても中身が見えない
実際に使ってみると、確かにポップガードをつけなくてもふかれによるノイズが発生しませんでした。ポップガードをつけなくて良いので、MV撮影もこのままOK。また、顔出しの動画撮影でもマイク自体が小さく、さらにポップガード不要なので良いカメラアングルが確保できそうです。
近接効果を利用して迫力あるサウンドにしてみる
もうひとつ面白いアイテムを紹介しましょう。
専用サスペンションのEA 4という製品があり、TLM 102をEA 4に取り付けることでマイクスタンドを伝ってくる振動を吸収することができます。
TLM 102とEA 4サスペンション(ケーブル、スタンドは付属しません)
通常のサスペンションは全周に渡って囲みがあるのですが、TLM 102用のサスペンションEA 4はマイク全面の部分に囲いがありません。
マイクのフロント部に囲いが無いことで、さらにマイクに近づくことができるようになっているのです。
コンデンサーマイクと口の距離は20cm程度が基準と言われていますが、これはあくまで基準値。ほしい音や歌い方にあわせて距離は変化させても良いのです。特に低音が欲しい場合はマイクに近づくことで近接効果という低域が増える効果を得ることができます。EA 4サスペンションであれば通常のマイクよりもマイクに近づくことができるので、近接効果を存分に使うことができるのです。
ポップガードとサスペンションの分だけ近づくことができる
どのマイクでもできそうですが、意外と難しく、実現できるマイクは多くありません。ポップガードを内蔵し、耐音圧が高く、前面がカットされたサスペンションを持つTLM 102特有の使い方なのです。
TLM 102を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
昔からNEUMANNは憧れのマイク。高価でとても買えるものではなかったのですが、TLM 102ならなんとか手に届きそうだと感じる人も少なくないでしょう。お伝えしてきたように、仕様を見ていくと、録音のプロフェッショナルではない、歌い手や演者による、自宅でのボーカルやナレーション録音に特化した製品であることがわかります。
音が変わればファンに届く情報も多くなります。歌い手やVtuberの皆さんはTLM 102でハイグレードな宅録環境を構築してみてはいかがでしょうか。
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