リペアガールの”管がえる人”Vol.24 【ストラップリングは生きているか】
皆様こんにちは!
2019年最後の管がえる人です!(゜Д゜)ノ
先日お客様が珍しいトランペットをお持ちになりました。
デーーーーーン!カーボンベルーーーー!!!!
かっこいいでござるぅぅぅぅぅ!!!
カーボンベルのトランペットを実物で見たのは初めてでして大変興奮いたしました。
サックスのネックがカーボンで出来ている物は見た事あったんですが。。
カーボンって横文字にするとなんだか難しいですが、炭素繊維のことです。
鉄と比べて強度が10倍!、なのに比重は1/4!!!
すんごい強い繊維ですよね!
ストラップリングは生きているか
突然話が変わりますが、今回はサックスのストラップリングについて!
ストラップのフックをかける輪っかのことです。(*'ω'*)
早速ご覧いただきましょう!どうぞ!!
デーーーーーーン!!!!
あれ、、、丸型じゃないんだ、、、って思った皆さん、形は本来は丸「でした」!!
それがストラップのフック部分と擦れてどんどん削れていった結果こうなってしまったのです。。
このまま使い続けていると、、ある日突然リングがちぎれて楽器が落下します(´・ω・`)
演奏中にちぎれて口内を切ってしまう方もいらっしゃいますので大変危険なんです。
それではマズイ!!!ということでストラップリングを交換します!
デーーーーーン!!新しいストラップリング!(台座付)が届きましたー!(*´▽`*)
ストラップリングの下のひし形の部分が台座と呼んでいるところです。リングと台座はロウ付けでつけてあります。
この台座が本体にハンダでくっついている訳です。
中学生の頃にハンダ付けでラジオとか作りませんでした・・・?今時ラジオなんて作んないのかな。。笑
さ!古いリングを台座ごと取りまーーーーす!
ブログにすると一瞬で取れてますけど。笑
実際はガスバーナーで本体と台座を熱してハンダが溶けた瞬間に外してます!
ハンダの種類にもよりますが、融点が183度なのでそれはそれはアツイ作業です。
危険な作業なので決して自分で行わないでくださいね!
せっかく外したので新しい物と並べてみましょう。
並べるとものすごく削れてしまっていたことが明らかに分かりますね。
え?色が全然ちがうのが気になる??
新しいストラップリングにラッカーと呼ばれる塗料がかかっていないことと
この楽器が結構古くてですね、、色合いが変化していることなどなどでかなり違いが出てます。
お客様にはストラップリングだけツルツルピカピカになるので浮いて見えてしまう、、というご説明をしております。
では新しいものを同じくハンダでつけていきます。
これまた一瞬で付いたようになってますけど。笑
実際はガスバーナーで(以下略)
しっかり付いているのを確認したら気持ち程度ですがラッカーを塗っていきます。
ラッカーがかかっていない状態(いわゆるアンラッカー)のままだとすぐ錆がでてしまいます。
完成!の写真を撮り忘れました!!!のでご想像にお任せします!!ごめんなさい!
ストラップリングが削れないようにしよう
冒頭で少し触れましたが、原因はストラップのフック部分です。
お店で売ってあるものや自分のもの、友達のものをチェックしてみて欲しいのですが、フック部分には色々と種類があります。
注目して欲しいのはフックの素材です!
両端は樹脂製のもの、真ん中のふたつは金属製です。
樹脂は柔らかいのでストラップリングが削れてしまうということはほとんどありません。
その代わりにフックが摩耗したり、割れてしまうことがあります。
逆に金属製のものだと、ストラップリングは削れてしまいます。
私のおすすめは左から2番目のような、金属製のフックにチューブが巻いてあるタイプです!
チューブがはまっているだけでストラップリングが削れるのを防いでくれます!
お使いのストラップが金属製でチューブがはまっていないよって方はホームセンターなどで販売がありますので、取付をおすすめします!(゜Д゜)ノ
ホームセンター行くのめんどくさい・・・なんとかして・・・って方はぜひとも私のところへ来てくださいませ!
それでは最後に、、、
本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願い致します!!
よいお年をお迎えください★(*'ω'*)★
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