リペアガールの”管がえる人”Vol.20【トランペットのベル胴凹み】
こんにちは!
なんだか!なんだか!!ワクワクする季節!!
新社会人の皆さん、新入生の皆さんがピカピカまぶしくて・・・眩しすぎて見えません。
私にもそんな時代があったのか・・・?
母が通っていた大学に入学したあの日、入学式で隣に座っていた母が校歌を熱唱していたことを今でも思い出します。
ピカピカの気持ちを取り戻したいリペアガールがお送りする”管がえる人”もVol.20になりました!
新入生・新社会人のように!楽器にはピカピカでいて欲しい!(笑)
広島パルコ店にも新しいスタッフが入ってきてましたが!
入社したのはスタッフだけではありません!!!
新しい工具、入りました!
トランペット用のベル胴芯金です(/・ω・)/
(床にコルクが転がっているという痛恨のミスはご容赦ください。)
ただの棒・・・に見えますが、写真でいう手の位置が一番太く、先端に向かって少しずつ細くなっていっています。
テーパー状というやつですね。
振り回してはいけませんよ・・・かなり重くて危険ですからね。
ベル胴芯金が入社したことで、広島パルコ店で可能な修理がひとつ増えました!
その名の通り、ベル胴の凹みが修理できるようになったんです~!
イエーイ!
ベル胴ってどこのこと?
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
【ベル】は分かる方がほとんどだと思います。
【朝顔】と呼んでいる方もいらっしゃいます。
ベル胴はベルの少し手前になります。
このベル胴の部分、ぶつけたりしてよく凹んでしまうんですよねぇ。
トランペットがもっと分厚くて屈強な金属でできていたらいいんですけど、そんなことをしたら音も悪いし重たくて演奏どころじゃなくなってしまう(笑)
リペアマンに「ベル胴のへこみをなおしてほしい!」と伝えると、「おっ!ベル胴という名称を知っているのか!素晴らしい!」となるはずです。(個人差あり)
電話口でも凹みの場所を聞かれることがあると思いますので、是非ベル胴という単語、覚えておいてくださいね!
このような感じで凹みができます。
どこがへこんでいるか分かりますか?
赤丸の部分がへこんでます。
このトランペットを万力にセットした先ほどのベル胴芯金に突っ込んで
押し出したり叩き出したりする訳です。
押し出す???となったそこのアナタ。
この芯金に楽器の内側を押し付けるようにすることを押し出すと表現しております。
外側から力が加わり出来たへこみを内側から力をかけることで修正します。
はい!
綺麗になりました(^^)/
作業工程は一人じゃ撮れなかったので、是非広島パルコ店のリペアブースの窓から覗きに来てくださいね(笑)
因みに、へこみ修正を依頼するとよく「修正痕が残ります。」と言われることがあります。
ハンマーの槌目がつく、という意味もありますが、
一度できてしまったへこみの部分は金属が伸びてしまう、という事情もあります。
パソコンで書こうとしたけどへたくそすぎたので紙に書きました。笑
新品の状態は言うまでもなく、
へこみが出来た時、このへこんでいる部分は厳密にいうと金属が薄く延ばされてしまっている状態です。
新品の状態よりも長くなってしまっている訳です。
この長くなってしまった部分を元の位置に押し込めないといけませんから、結果的に図のように
まっすぐに見えるけど実際はナミナミになっているということです。
極端に言うと10cmの隙間に12cmの物をなんとか真っすぐ見えるように入れている!ような状態ですね。
図では細かいナミナミで表現しましたが、どんな大きさの、どんな深さの凹みかで修正痕も変わってきます。
ベル胴芯金をどんどん使いたい!ということで、
広島・山口・島根の皆さん!その他の都道府県も大歓迎!トランペットのへこみのご相談、お待ちしてます('◇')ゞ
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