リペアガールの”管がえる人”Vol.31【楽器の変色実験】
皆さまこんにちは!
私実は梅干しがめちゃくちゃ好きなんですけど、道の駅で売っている「〇〇さん家のおばあちゃんが手作りした梅干し」的なものがこの世で一番おいしいと思っています。
しかも作った方によって塩分や梅の品種、漬け感、固さなどが違って楽しめるんですよ。
道の駅に寄ったら必ず買っています!!
島村楽器のリペア本拠地【Wind&Repair】で勤務していた時は自分で梅干しを漬けていたんですが、、広島に引っ越す際に干す用の網を無くしてしまってしばらくできていません。
(引っ越しで物がなくなるこの現象に誰か名前をつけてください)
さて今回は
楽器の変色実験
とかいう大層なタイトルがついていますが(笑)
そんなに大それた実験はしていません!!
管がえる人第一回目の記事で変色は硫黄と反応してどうのこうのと書いたことがあるのですが
それがほんまなんか?っていう話ですよ。
まぁまぁ結構びっくりするから最後まで読んでみてってくださいよ(*´ω`)
こちらに用意しましたのは先日某スタッフが磨いてくれたトランペット用マウスピースです。
ま、普通に綺麗です。
輝いている。
このマウスピースを・・・
こうじゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
これはどこにでもある普通の家庭用輪ゴム。ニラの束に巻いてあるような輪ゴム。
それをマウスピースに巻きつけました。
何故輪ゴム?と思う方もいらっしゃるかと思います。
ゴム製品は【生ゴム】に【硫黄】の加硫剤を混ぜて加熱・加圧することで起こる化学反応で(以下略
要するに硫黄が入ってますよってことです。
いや、でも楽器にゴムなんて巻かないから関係ないのでは?とお思いの方!
楽器奏者にとって身近なところでいうと
【サックスやクラリネットのマウスピース】
あれは実はかったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいゴムです。超固い。ハードラバーという物です。
プラスチックじゃないんですよ!
つまりハードラバー製のマウスピースにも硫黄の成分が入っているということ。
さて、では実験の続きです。
ケースの中にしまっているというていでジップロックに入れました。
うーん、、、これだけだと他のスタッフが「なんだこれ?」と思って開けてしまうかも。。
密封しておいて欲しいので
ちょっと威嚇気味のネコに守って頂こう。
いやめっちゃ気になるな。
作業中すっごいこっち見てくるやんネコチャン・・・
このまま置くこと1日
新しい朝が来ましたので開封してみましょうね。
あれ?意外となんともない?
えっまさかの実験失敗・・・?
そんな訳ありません。
では輪ゴムを外します!
ギャーーーーーー!!!!
輪ゴムのあとがくっきり!!
そう、これが硫黄と反応して起きた変色!
分かりやすく輪ゴムを巻いていた周りだけくっきり変色しました。
これが自分の楽器だと思ったら・・・ゾッ
写真では分かりにくいですが、うっすら全体も変色がはじまっています。
楽器ケースに入れるな輪ゴム
いや多分ケースに輪ゴム入れてる人はあんまりおられないでしょうけど(笑)
クラリネットの方は買ったばかりの新しいマウスピースをケースに一緒に入れておくとまさにこういった変色が起きてきますよ!
マウスピースに近い部分からどんどん黒く・・・鈍く・・・
銀製のリガチャーをお使いの方も要注意ですね。
磨いたら取れます
研磨剤の入ったポリッシュやクロスで磨くと元の綺麗な銀色に戻りますのでご安心を。
今回は磨くのが面倒だったので(ごめんなさい)このまま放置しました。(笑)
以上!現場からの実験結果でした!
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