ピストンケーシング内も要注意!
年も明け、もう1月も半分を過ぎました。
時間が経つのは早いですね…。
キャベツのあんかけを週1で食べている、富田です。
おうち時間が増えてきていますが、楽器演奏者の皆様はこの機会に普段以上に時間をかけたクリーニングをできるチャンスです!
今回はメロディー、伴奏と幅広く活躍するユーフォニアムの調整内容のご紹介です!
ピストンが戻ってこない
今回の修理依頼は「ピストンの動きが悪い」というご依頼でした。
確かに最後まできちんと押し込めず、さらに押し込むと戻ってこない状態で、演奏に支障が出ています。
よく見るとピストンを押す「ピストンボタン」の位置が1番ピストンだけ少し下がっているのが確認できます。
基本的には高さがそろっているのが通常の状態です。
この高さの違いが出てしまった原因は一体でしょうか。
原因
私たちは修理を行うリペアマンですが、修理を行うにしても原因が分からないとお見積りをはじめ、今回の症状の原因や、今後のお手入れや注意点をお伝えすることが難しくなってきます。
人間ドック・健康診断と同じですね。
さて、楽器を観察しているうちに今回の原因が分かりました。
この溜まってしまっている汚れです!
写真だとわかりにくいのですが、ちょうどピストンを押し込んだ位置と汚れが溜まっていた位置が合います。
また、ピストンケーシング内の汚れにも引っかかって上まで戻れない状態でした。
修正
汚れの原因は、オイル類の蓄積と緑青(ろくしょう)という錆が合わさっているような症状でした。
この汚れは管内洗浄だけで落とすには限度があります。
ケーシング内に傷を付けないように慎重に錆を削り落としていきます。
さらに今回は抜き差し管や、普段のクリーニングで手が届かない汚れも落とすために管内洗浄も行います。
下の画像は緑青を落として、洗浄を行った後です。
調整完了!
管内洗浄とピストン調整、消耗パーツの交換を行いました。
修理・調整代 | 税込35,348円(送料別) |
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※楽器の状態により金額が変動します。
ユーフォニアムはピストンの下にピストンバネがありますので、クリーニングを行う際はピストンケーシングの上からだけでなく、下からも攻めてみましょう!
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最後に楽器の調整を行ったのはいつですか?原因は調整崩れかもしれません。演奏する時にベストな状態で思い切り楽しんでいただけるよう全力でサポートします!