こんにちは。私、大倉舞子(MAIKO)と申します。島村楽器でドラム上級アドバイザーとして勤務し、バンド活動を通してTAMAのエンドーサーもさせて頂いています。
TAMAの機材と共にドラマーライフを過ごしてきたドラマーとして、TAMAにフォーカスした記事を書かせて頂く事となりました。
ドラムメーカーは世の中に沢山ありますし、全てを試奏する事もなかなか難しいですよね。
記事を通してTAMAは勿論、より理想に合った機材選びのお手伝いができれば幸いです。
皆様のドラムプレイがより楽しく充実したものになりますように!

TAMAのはじまり
日本の3大ドラムメーカーとしても有名なTAMA。
スネアや、ペダル、スタンド、ドラムセット・・・ドラマーであれば何かとTAMAを使った事があるのではないでしょうか。
まずはそんなTAMAの歴史について見てみたいと思います。
「TAMA」の名前でブランドが始まったのが1974年。(今年でTAMAは52歳!)
「TAMA」のブランド名が会社の経理全般を切り盛りしていた、初代星野社長の奥様のお名前で多満(たま)さんから名付けられた逸話はご存知の方も多いのでは?!この名前を付けえる事で敬意と発展を誓ったそうです。
詳しい創立の経緯としては
- 1962年に自社の楽器製造工場「多満製作所」を立ち上げ
- 1966年より「Star」名義でドラム生産を開始。
- 1974年、「TAMA」という新たなブランドがスタート。

1974年「TAMA」発足時からラインナップされていたドラムセット3シリーズ
当時のカタログを見ると、今のドラムセットとは違う趣きがあります。
- ツータムスタイル。(今の主流と同じ)
- カバーリング仕上げ。
- メタルスネアが付属。
バスドラムの前面にヘッドが張られていなかったり、大きな穴が開いているのが確認できます。
皆様はバスドラムのフロントヘッドを外して演奏した事はありますか?実は音抜けがとても良くなるんです。
ただやっぱりフロントヘッドにはドドンと、「ロゴ」が欲しくなるところですよね。



| IMPERIALSTAR | ●当時のTAMAを代表するドラムセット ●シェルの内面は湿気の影響を防ぐ、”ゾラコート”塗装 ●シェルはレインフォースメント付のカバリング仕上げ ●シンバルスタンドの脚は安定感のあるダブルレッグ! ●スチュワート・コープランドが The Police時代に愛用していたことでも有名 |
|---|---|
| ROYALSTAR | ●IMPERIALSTARの下位モデル ●ジャズからロックまで幅広く使えて、あらゆる演奏にベリーグッド! ●スネアはプレスフープのメタルシェル |
| SWINGSTAR | ●エントリーモデルとして、初期からラインナップ ●当時の日本のカタログには20”と小さめのバスドラムで紹介 ●スティックに加え、ワイヤーブラシがセットされていることからも、ジャズドラムの影 響力が強かったと連想される |
とっても大切!ハードウェア
「ハードウェア」とはシンバルやスネアのスタンド類や、タムホルダー、スローンやペダルの総称。
「ハードウェア類の使い勝手の良さ」はTAMAの凄いポイントのひとつでしょう。
ドラムが良い作りである事は勿論大切ですが、それを支えるハードウェアの使い心地が演奏感を大きく左右します。
MTVでバンドのミュージックビデオが公開されるようになった1980年代初頭には
ドラムセットにはよりインパクトがあるヴィジュアルが求められ・・・
タムタムの数めちゃ多い!
シンバルもいっぱい!
そもそもセットが大きい!
という「強そうなドラムセット」があちこちで見られるようになっていきます。

そんなドラムセットが大型化した時代は
それ支える「ハードウェア」の
- 丈夫さ
- 安定性
- セッティングのしやすさ
が重要になってきた時代。
TAMAはそのニーズに見事に応え、使い勝手の良いスタンド類を開発し、受け入れられていきます。
商品開発にあたっては、プレイヤーであるアーティストへのヒアリングを大切にし、生の声を開発に活かし続けるTAMA。
今も世界で愛され、広く愛用されてる要因の一つだと感じます。
実はTAMAが開発したハードウェア3選
ドラムセットのセッティングにあたって、今ではごく普通に使っているあのアイテム、このアイテム。
実はTAMAが開発したもの!をご紹介します。
ブームシンバルスタンド
クレーンのアームのように斜めに(ブームして)シンバルを伸ばせて、遠い位置にスタンドを置く事が可能。微妙なセッティング位置の調整がしやすいですね。
大型化したドラムセットやタムの数が多くても、余裕をもってもセッティングできます。
スタジオやライヴハウスなどでもよく見かけます。 もはやないと困る!必需品とも言えそうです。


ナイロンブッシュ

スタンドを伸ばして・・・パイプをスポッと抜いてみると内側にプラスチックのような薄いパーツが入っているのは見た事はありますか?
金属と金属のクッションのような役割を果たすもので、1976年にTAMAから発表されたもの。
ジョイントにナイロンを挟み面で固定する構造で、軽い力での固定と高い耐久性を実現しました。
今ではほとんどのメーカーのスタンドで採用されている構造です。
あまり目立たず縁の下の力持ち的な存在ですが、これもドラムのセッティングで欠かせないものと言えるでしょう。


マルチ・クランプ

一本のスタンドにクランプをジョイントする事で、複数のシンバルやタムなどをセットアップできるようにする便利アイテム。
スタンドだけではなし得ない個性的なセットアップも可能な為、大型化するドラムのセッティングには欠かせない存在と言えるでしょう。
お手持ちのスプラッシュシンバルをマルチ・クランプを使ってクラッシュシンバルのスタンドにジョイントして使用している方などは多いのでは?!


クランプを活用することで、持ち運びも楽々ですね。
「SUPERSTAR」の開発から世界的なドラムメーカーへ
TAMAが世界でドラムメーカーとしての地位を確立させたきっかけとなったのが、1976年に登場し、その後もさまざまな開発を経て1980年から大きくフィーチャーされ始めた「SUPERSTAR」シリーズ。
国産バーチを採用したシェルとラッカーフィニッシュで、見た目も非常に美しいモデルで
現代のドラムよりもぶ厚い9mm, 6plyオールバーチシェルは、力強いアタックと太い中低音が特徴。
当時のドラムで一般的だったメロウなやわらかい音とは一線を画したクリアな音像で高い評価を得ました。
(世界のトップドラマーの一人であったBilly Cobhamも愛用)


50年前の音色…どんな音色か?非常に気になりますが
ちなみに2024年3月に50周年限定で復刻版が限定モデルとして発売されていました。(現在は完売、残念!)
でも同じ「9mm, 6plyのオールバーチシェル」というスペックで50周年限定で発売された「MASTERCRAFT ARTWOOD」スネアドラムは、まだ手に入りますよ!
次回の記事はTAMAのスネアを徹底検証!
「MASTERCRAFT ARTWOOD」スネアドラムを含め、TAMAのスネアドラムの叩き比べについてご紹介いたします。

少しだけ紹介・・・
【AW-456】
「MASTERCRAFT ARTWOOD」はSuperstarで評価を得たバーチシェルを採用。太い中低音と9mm厚のシェルがもたらす音抜けの良さが心地良い!スネアワイヤーは当時主流だった全面当たりタイプ。
この記事を書いた人
三宮オーパ店ドラムアドバイザー 大倉(おおくら)

中学生のとき、吹奏楽部に所属したことをきっかけにドラムを始める。
高校生のときに初めて購入したマイペダルは、TAMAのアイアンコブラ。
バンド活動を通じ、MaikoとしてTAMA(とZildjian)のエンドースメントアーティストをさせていただいています。
島村楽器入社後は、ドラム担当としてオススメの機材や練習方法などをご提案しています。
MyDRUMS内で「MAIKOの「TAMA大好き!」を連載中!

