リズム・パフォーマンスの進化形
各インストのレベル調整はTR-808/TR-909のつまみ方式からパフォーマンスに最適なスライダー方式に変更されています。これで各インストの音量バランスを直感的にコントロールすることができます。たしかにこれは便利。
TR-8は、TR-808/TR-909では不可能だったリズムパターン作成とパフォーマンスの切り替えをなくし、2つのモードの自由な行き来が可能になりました。これで再生中のパターンをリアルタイムに修正してリズムを変化させていく・・といったパフォーマンスが可能になりました。
テンポの微調整ができるFINEつまみも装備。USBを使用したテンポ・コントロールはTAPでも設定可能です。
ダンス・ミュージックに欠かせない、エフェクトによるパフォーマンスが可能
TR-8には、ステップごとにオン/オフが可能なReverbとDelayを搭載。例えば「4拍目のハンド・クラップだけに深いリバーブをかける」などの演出が可能です。
動画の最後でも試してみましたが、TR-8の外部入力に接続した信号に対し、ステップ毎に入力した音のボリュームを変化(ダッキング)させるサイド・チェインなど、現代のダンス・ミュージックで求められているエフェクティブなサウンドもしっかりカバーしています。
グリッチ・サウンドを実現する新機能SCATTER(スキャッター)
新機能のSCATTERは、ループ再生をステップごとに入れ替え、再生方法やゲート長を変化させることで、ループ再生にグリッチ・テイスト溢れるデジタル・グルーヴを付加することができます。
10種類のSCATTERタイプモードとデプスを10段階から選択。ワンパターンになりがちなステップ・シーケンサーのビートにエッジの効いた味付けをリアルタイムに加えていくことが可能です。なおSCATTERは外部入力信号に対しても有効なので、TR-8本体の音と外部機器の音に対し、同時に効果を掛けることもできます。
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それではひと通り試してみましたので動画を御覧ください。
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というわけで伝説の銘機を蘇らせただけでなく、最新鋭のデジタル技術によって生まれる各種エフェクトを搭載した「TR-8」はまさにリズムをパフォーマンスすることができるAIRAの中核ラインナップということがいえるでしょう。
「TR-8」の特徴
- 16ステップ·シーケンサー搭載のリズムマシン
- TR-808/TR-909のカスタム・ドラム・キットのサウンドを含む16ドラムキット
- テンポノブ、タップ・テンポボタンやファイン/シャッフルノブ
- アクセント機能のレベルをコントロールする専用ノブ
- リバーブ、ディレイエフェクト
- エクスターナル入力端子を装備しダッキングやゲート効果が可能なサイドチェイン機能
- テンポにシンクしながらもリアルタイムにグルーブを調整可能なスキャッター機能
- 32ステップまでのリアルタイム・パターン生成
- ステップ入力とリアルタイム・パターン・メイキングとパフォーマンスの間で継ぎ目のないスイッチングを可能
- 4種類の異なるタイプのロール(8th、16th、VARI、VARI 2)
- アサイナブルアナログ出力、フルパラレル出力の柔軟性をもつUSB端子
リズムパフォーマー(Rhythm Performer):TR-8
発売日
2014年3月8日(土)
販売価格
¥52,800(税込)
JANコード:4957054504823
上位機種TR-8S
お問い合せの際は「【デジランド】を見た」とお伝えいただければ幸いです。
この記事を書いた人

デジランド・デジタル・アドバイザー 坂上 暢(サカウエ ミツル)
学生時代よりTV、ラジオ等のCM音楽制作に携り、音楽専門学校講師、キーボードマガジンやDTMマガジン等、音楽雑誌の連載記事の執筆、著作等を行う。
その後も企業Web音楽コンテンツ制作、音楽プロデュース、楽器メーカーのシンセ内蔵デモ曲(Roland JUNO-Di,JUNO-Gi,Sonic Cell,JUNO-STAGE 等々その他多数)、音色作成、デモンストレーション、セミナー等を手がける。