NAMM SHOW 2016で発表されて話題になっているDENON DJの「 MCX8000 」。神戸三宮店に持ってきてもらいましたので、さっそくハギオがチェックしました!
MCX8000とは?
人気のPIONEER DJ XDJ-RX のようにUSBデバイスに保存された楽曲をMCX8000単体でプレイできるDJプレーヤーとDJミキサーが一体型になったDJシステムです。
MCX8000の凄いのは、さらに Serato DJ 用のコントローラーとしても使用できる点です。その機能はPIONEER DDJ-SX2 負けず劣らず!
この上、4CHのリアルミキサーとしても使用可能なんですよ!しかも、3CHと4CHにはPHONO/LINE切り替えがありターンテーブルでDVSが使用可能です。
※PHONO入力はDVS専用になります。音声は出力されませんのでご注意ください。
オプションのDVS Expansion Pack(¥11,500 税抜)を追加することで、ターンテーブルでPC内の曲をコントロールするDVS(Digital Vinyl System)にも対応可能です。
それでは、MCX8000をもっと細かくみていきます。
MCX8000 ハギオチェック
ミキサー部分をチェック
まずは、ミキサーをご覧ください。
使いやすそうなシンプルさもありながら、押さえるところは押さえているデザインですね。
また、EQなどのツマミとツマミの間が広く取られているのが分かります。これならいじりやすい!
縦フェーダーはずっしりとした質感のフェーダーです。
各チャンネルはクロスフェーダーの左右にアサインすることができます。
クロスフェーダーは
ビデオの切り替えにも使用できるようです!
音と映像をリンクして切り替えられるミキサーは少ないためSerato VideoでVJする方にもいいですね!
MCX8000を触ってみて、「凄いな~!」と感じたのがここ!
各システムの切り替えがスムーズ!
どういうことかというと、各チャンネルの上についているこの切り替えスイッチに注目!
LINEを選択すると
そのチャンネルの入力に接続しているターンテーブルやCDJの音が出ます。
そのときの画面はこんな感じです。
真ん中のヘッドホンマークみたいなところに合わせると
USBデバイスの中の楽曲に瞬時に切り替わります!
USBデバイスに直接曲を入れてもMCX8000の内部で解析を行い、波形なども表示されるのですが、DENON DJの楽曲管理ソフトengineであらかじめプレイリストなどを作成しておくと曲が選びやすくて便利です。
ヘッドホンのマークはengineのマークなんですね。
PCに切り替えると
瞬時にSerato DJに切り替わります。
しかも、プレーヤーについているディスプレイにSerato DJの曲リストが表示されますので、MCX8000の画面だけで曲選びができちゃいます!Serato DJの波形もしっかりと表示。
Serato DJで選択されているエフェクターも画面に表示されていて、すぐ下のつまみとボタンでエフェクターの操作ができちゃいます。パソコンの画面の切り替えも要らないし、見やすいのでかなり便利ですね。SHIFTボタンを使うことでエフェクターの切り替えもできます。
思わず、今Serato DJを使っているのか、USBデバイスを使っているのか分からなくなっちゃいそうですが、このヘッドホンマークを目印にするといいかも知れません。
USBは2つ接続できますので、DJの交代もやりやすい。
1つだった場合は、次のDJに変わるとき曲が途切れてしまので途切れないようにUSB以外の曲を間に挟む必要があるのですが、USBが2つ接続できることで、USBからUSBへの切り替えがスムーズに行えます。
プレーヤー部分をチェック
左右のプレーヤーの上部にあるディスプレイについては先にご紹介いたしましたが、プレーヤー部分をご紹介していきます。
JOGの周りにはJOGイルミネーションがあります。テンポスライダーは幅が広く、細かいピッチ調整がやりやすそうですね。
NEEDLE DROPという、読み込んである曲の好きなポイントに瞬時にアクセス(移動)できる機能も搭載されています。
左のプレーヤーではDECK1と3、右のプレーヤーでは2と4の切り替えができ、4台のプレーヤーの操作ができます。Serato DJでもUSBデバイスでも自由に行き来でき、とってもスムーズに操作できます。
プレーヤーのストップの止まり方をこのつまみで調整可能です。8時~9時の辺りにすることで、アナログターンテーブルの操作性に近い設定にもできます。スタートはそのままでストップのみゆっくりできるのがポイントですね!
パッド部分ですがSerato DJの時には、CUEポイント、ROLL、スライサーなど一般的な機能はすべてカバー。CUEポイントの数がXDJ-RXの4つと比べて8つとなっているのも特徴です。
ただ、Serato DJのときと、USBデバイスのときでは仕様が少し変わります。
USBデバイス時には、たとえばROLLモードでは、上の段でROLL、下の段で拍数の変更、そしてサンプラーは使用できないなどがあります。
入出力も豊富です。
さきほどご紹介した通り、4CHの入力があり、1-2CHはLINE用RCA入力、3-4CHにはアナログターンテーブルも接続可能なPHONO/LINE用RCA入力。こちらはアップグレードでDVSに対応できます。
また、マイク入力が別チャンネルとして設けられていて、2本接続できます。マイク用のEQ、エコー、トークオーバー機能が搭載されているのでMC演出や楽曲とのミックスに活用できます。
アウトプットはMAINにもBOOTHにもXLR端子が搭載されています。現場での使用を想定しての業務用の設計ですね。MAIN OUTにはRCAの端子も搭載されています。USBのHUBが1つ搭載されているのもうれしいですね!
ヘッドホンには、ミニプラグタイプの3.5mmイヤホンジャックも使用可能です。
ヘッドホンでマスターアウトと、CUEをヘッドホンの左右に分けてヘッドホンのみでミックスができる、スプリットCUEにも対応しています。
通常スピーカーから流れている曲を聴いて、ヘッドホンで次の曲を準備してミックスしますが、SPLIT CUEがあれば、両方を左右のヘッドホンで聞くことができますので、スピーカーから音を出せない夜中などでもDJの練習ができますね!
クロスフェーダーのカーブ調整も手前についていますので、セッティング変更が簡単です。
サイズをチェック
DDJ-SX2とサイズを比較
Serato DJ用のコントローラーとして考えると、対抗機種となりそうなDDJ-SX2と、サイズの比較をしてみました。この2つの選ぶポイントとしては、ディスプレイが搭載されているので、曲の選択や、波形のチェック、エフェクターなどが見やすい点はMCX8000。
JOGの使いやすさや反応の速さなどで選ぶならDDJ-SX2。という感じでしょう。
横幅の比較
まずは、横幅を比較してみました。
MCX8000の方が少し大きいようです。
約6.5cm程度MCX8000の方が横幅が大きいようです。
縦幅の比較
縦の幅の比較です。
縦もMCX8000の方が約8cm程度大きいようです。
Serato DJ専用として、持ち運びなども考えている方はDDJ-SX2の方が小さいので楽かもしれません。
しかし、MCX8000はSerato DJ用だけではなく、USBデバイスにも対応していて、ディスプレイも搭載されているので大きくても当然ですね。DDJ-SX2の場合はPCの持ち運びも前提となるため総合的にはMCX8000の方が利便性は高いと思います。
XDJ-RXとサイズを比較
という事で、USBデバイスでプレイができるXDJ-RXともサイズを比較してみました。
こちらの選ぶポイントとしては、クラブに置いてある機材にも対応可能だったりと、rekordboxを使っていく予定ならXDJ-RX。SeratoもUSBも両方使いたい。USBに曲を入れるだけの簡単操作で使いたい。という方にはMCX8000でしょうか。
横幅の比較
横に並べてみました。
ディスプレイの数と場所が違うので、比較が難しいですが‥。
縦もほぼ同じくらいのサイズですね。
rekordboxを使ってDJをやっていこうと考えている方にはXDJ-RX。楽曲の入ったUSBを使ってのDJと、Serato DJも一緒に使いたい。という方はMCX8000というところでしょう。
私はかなり気に入りましたが、MCX8000の楽曲管理ソフトのengineがどれくらい強力かというのも今後ポイントになってきそうですね。DENON DJのサイトを見ると、SeratoからのCUEポイントのインポートなどもできそうですので、こちらも期待大です!
いかがだったでしょうか?
NAMM SHOWで発表された新作MCX8000のご紹介でした。

【関連記事】
【NAMM 2016】DENON DJ MCX8000 発表!PC持ち運ばなくても多彩な機能を搭載したDJプレイヤー
この記事を書いた人

三宮オーパ店 DJ.デジタル楽器アドバイザー 萩尾(はぎお)
DJ HAGI a.k.a DRAGON
2001年のDMCのビデオ映像に衝撃を受け、バトルDJに憧れる。その後すぐにDJバトルを企画し、10年以上定期的に草DJバトルをプロデュース。機器のチューンナップや修理が趣味。