【レビュー】新ボカロ「ZOLA PROJECT」にYESのRoundaboutを歌わせてみた

  • ブックマーク
【レビュー】新ボカロ「ZOLA PROJECT」にYESのRoundaboutを歌わせてみた

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

こんにちはサカウエ(P見習い)です。昨日予告したとおり、ボカロにYESの「Roundabout」を歌わせてみました。YESファンの方にはお叱りを受けるかもしれませんが、あくまでボーカロイドの可能性を追求するための実験、ということでご笑納いただければ幸いです。

【関連記事】

【レビュー】イエスの「ラウンドアバウト」を、KOMPLETE 9 ULTIMATEを使って打ちこんでみました

ボカロって何?という方はコチラもぜひご覧ください
いまさら聞けないVOCALOID(ボーカロイド)

今回使用するのは、新ボカロ「ZOLA PROJECT」です。

これが新ボカロライブラリー「ZOLA PROJECT」
IMG_0520

個性あふれる若い男性3人組。3人の歌声ライブラリが1本に収載・・というお得なボカロ・ライブラリーです。

YESのジョン・アンダーソン(vo)とは雰囲気が異なる結果になると予想はしておりますが「今一番新しいモノを使う!」これでいいのだ〜それではスタート!

準備

今回カラオケはすでに制作済(詳細は冒頭の記事を参照ください)なので、DP8で作った2チャンネルのWAVと、メロディー入りMIDIデータをwindows版Cubase7に取り込みます。なおボカロをCubase7上で打ち込みできる「VOCALOID Editor for Cubase」はインストール済!

こんなことなら最初からCubaseでオケとメロを打ち込んでおけば良かったです~

まずはMIDIデータを読み込み。
MIDIデータ(メロパート入力済)を読み込みます。
MIDI_import

つづいてカラオケのデータ(WAV)をCubase7に読み込みます。
audio_import

カラオケデータ(WAV)は、DP8で作成したMIDIデータがもとになっていますので、Cubase7上に読み込んだ「MIDIのメロ」と「オーディオのカラオケ」のタイミングもバッチリ合っているのが、この絵だけでは・・おわかりにはならないと思いますが・・大丈夫です合っています。
oke

繰り返しますが、最初から全部Cubase7で作っておけばこの作業は必要なかったですね・・・次回からそういたします。

さて原曲のRoundaboutのボーカルパートは以下の様な構成になっています。

  • 主旋(リードボーカル)
  • ハモリ1
  • ハモリ2
  • 主旋のダブリング(※)

※ダブリングと言うのは、(ボーカルの場合)厚みをつけるために同じパートを2回以上歌い、それをミックスすることです。
エフェクター等で人工的に「ダブリング効果」を生み出すことも出来ますが、実際にもう一度歌ったテイクを重ねるほうが圧倒的に自然で温かみのあるサウンドになります。

※カーペンターズのゴージャスなコーラス・サウンドはこのダブリングのなせるワザでして、確か4声のハモであれば、それぞれ3回くらいずつ歌って重ねていると思います。

さてこの時点ではまだメロパートはプラグイン・シンセ(Halion Sonic SE)の音で鳴らしています。

スーパーマーケットのBGMでお馴染みのMIDIカラオケ状態です!懐かしいですね・・・
synmelo

次ページ「メロをボーカロイドに差し替える」

メロをボーカロイドに差し替える

さていよいよ今度はボーカロイドに歌ってもらいましょう。

まずVSTプラグインを立ち上げます。プラグインインスト同様ですね。
vocaInst

ボカロインストを選択すると
makeTrack

と尋ねられますが、すでにメロパートは入力済なので「キャンセル」。ボカロプラグインのウィンドウが現れます。
yamaha

通常、シンセ等のプラグインを選択した場合は、ど派手な画面が現れたりするわけですが、ボカロは控えめですね。

つづいてメロパートのMIDIトラックを選択してMIDIメニューから「VOCALOIDエディターを開くを選択します」
vocaloid_editorMenu

もうこれだけでボカロが「あー」という声で歌ってくれます。超簡単!非常にお手軽です〜
vocaloid_editor

このエディター画面で歌い手(ライブラリー)を選択することが出来ます。
select

歌詞を入力してみる

YESのRoundaboutの歌詞は英語ですが、今回使用する「ZOLA PROJECT」は日本語ライブラリーなので、英語をそのまま入力しても英語で歌うことはできません。英語の歌詞を歌わせるには「英語版のボカロ・ライブラリ」が必要なんですね。

しかし、今回は「ZOLA PROJECT」でやると決めたからには、なんとか英語(風)に歌わせてみたいと思います。そこで

「カタカナ英語で打ち込み!」

inprogress

なんという無謀なシロウト考えですが、これも実験、実験・・・いうことで頑張って入力してみました。ビブラートや発音に関しては、先日のボカロ研修でキャプテンミライさんに教えていただいたテクが非常に参考になりました~

【関連記事】
キャプテンミライ(CaptainMirai)さんの「ボーカロイド」セミナー参加して来ました

半日悪戦苦闘しこんな具合。シンガーは「儚さを秘めた哀愁ただようスイートボイス」YUUさんです

あーちょっと恥ずかしい・・・もっと追い込んでみたかったのですが時間がないのでこれくらいで、、、

同様にハモリパートは「明るく前向きで力強さ溢れる正統派ボイス」KYOさんと、「外国人ならではの抒情的なハスキーボイス」WILさんに担当していただきました・・ちょっと照れますね。

なおいくらWILさんが外国人でも英語は歌えないのです、やはりここでもカタカナ英語(泣)

次ページ「ジョブプラグイン「ZOLA_Unison」を使ってみた」

ジョブプラグイン「ZOLA_Unison」を使ってみた

続いてダブリングパートの作成です。

元々ベタ打ち状態のMIDIデータですので、コレを単純に2トラック使用して同じボカロに歌わせても、1mmもダブリングの効果は生まれません。別々の歌い手に歌わせても、データが同じだとあまりに機械的なんですよね。

しかしこの「ZOLA PROJECT」には、同一旋律を複数の歌声ライブラリで歌わせる際、きれいに聞こえるようにするJob Plugin機能「ZOLA_Unison」が付属しています。

プラグインを実行

これはコーラスやユニゾンパートを作るのにたいへん効果的なもので、発音タイミングや音程のパラメータにばらつきを与え自然な作品に仕上げてくれるという便利機能。

注意) 64bit版 Windows7(8)を使用している場合は、プラグインを別途入手する必要があります。下記参照ください(2013/7/8現在)
http://www.vocaloid.com/news/products/jobpluginzola_unison_64bit.html

使い方は簡単、メロパートをコピーしてダブリング用のトラックにコピー。コピーしたトラックをVocaloidエディターで開いてジョブを実行するだけです。
jobplugin_menu

たったこれだけで、もう一度歌った感じのトラックが出来上がり。同一のライブラリーを使用した場合でも自然な仕上がりです。

ライブラリーYUUとYUUでユニゾンしてみました。

いかがでしょう?以上でボーカルパートの入力は一応完了。

続いて最終ミキシングですが、その前にボカロトラックは全部オーディオデータに変換しておくことにしました。

なぜならボカロ・トラックには他のインスト同様、さまざまなエフェクトをかける事が出来ますが、4人のボカロを同時に歌わせてエフェクトもバリバリ使用する・・・というのはさすがにパソコンにも負荷がかかるからです。

追記:
※オーディオデータ変換なしで一応試しにやってみましたが、5,6人同時に発音させても全然問題ないですね〜意外と軽いです。オケも全部HALion Sonic SE(ソフトシンセ)でリアルタイム演奏させてもOKでした(環境:win7 64bit, Core i7, 3.4GHz, 16GB RAM, オーディオ・インターフェースSteinberg UR824)

audio_mix

最終ミックスの段階では全てがオーディオ・トラックになっていたほうがパソコンへの負荷も「低く」多くのエフェクトプラグインを同時に使用できて便利なんですね。

ただしミキシング中にボカロパートを修整したくなった場合、また前に戻って「修正&オーディオ書き出し」しなくてはなりません。よってこの作業は、入力データをじっくり修整したあとで行うのが良いでしょう。

最終ミックス

さてボカロパートのデータ入力も終わり、最終ミックスに突入しようと思ったのですが、ちょっとした問題が。

ボカロパートとオケのバランスがイマイチ・・・ これはまあ当たり前の話でして、最初に作ったオケはボーカルが入っていない「仮ミックス」の状態。後からドラムの音量を上げて、ベースを下げるといった楽器間の音量バランスは変えることができません。

・・・というわけで、ドラム、ベース、ギター、オルガン等のマルチトラックのWAVを読み込んでCubase7でリミックスしてみることに。最初からCubase7でやっておけばよかったです(くどい)

audio_track

ボカロのトラックにも様々なエフェクト処理を行うことが出来ます。

Strip

ではたいへん不本意(?)ながらお聞きください・・・かなり怪しい歌い方でございますが。

さて今回は日本語ライブラリーのボカロを使用しましたが、英語対応のライブラリーは今後続々と発売されるようですね。これは後日ぜひ試してみたいと思います。

というわけで、まだまだボカロPへの道のりは長いのです。つづく(かも)

ボーカロイド 初音ミク 英語版「HATSUNE MIKU ENGLISH」が発表

 

 

この記事を書いた人

デジランド・デジタル・アドバイザー 坂上 暢(サカウエ ミツル)

学生時代よりTV、ラジオ等のCM音楽制作に携り、音楽専門学校講師、キーボードマガジンやDTMマガジン等、音楽雑誌の連載記事の執筆、著作等を行う。

その後も企業Web音楽コンテンツ制作、音楽プロデュース、楽器メーカーのシンセ内蔵デモ曲(Roland JUNO-Di,JUNO-Gi,Sonic Cell,JUNO-STAGE 等々その他多数)、音色作成、デモンストレーション、セミナー等を手がける。

おすすめ動画

  • ブックマーク