キイの動きが悪い? ーサビの事例ー
2025年になり、1月も中旬になりましたね。
お正月休みからあけ、仕事初めの日は「お休み気分からしっかり抜けられるだろうが、、、」と心配していましたが、気付けは1月中旬。
今年は作ったことが無い料理に挑戦しようと考えている、富田です。(オムライスを考えていますが、薄焼き卵が難しそうなイメージがあります。)
年末年始は部活動やレッスンがお休みになり「年末の大掃除で押し入れから楽器が見つかった」「いつもより時間をかけて楽器のお手入れができた!」という方も多いのではないでしょうか。
そのときに楽器に付いているキイやレバーを押して「動きがなんだかおかしいかも」と感じたら楽器からの<SOSサイン>です。
キイの様子がおかしい
キイの様子が変だな、と感じるのはどのような場面でしょうか。
・毎日使っているけど気づいたら久々に使うキイが動かなくなっていた
・動くけれど、重い・戻らない
・久々に楽器を触ったら動かないキイがあった
・ぶつけてしまった
など場面は様々ですよね。
キイの動きが悪い原因
キイが動かない原因として「キイ曲がり」や「サビ・汚れ」が原因な事が多いです。
ぱっと見では分からないようなゆがみや見てすぐわかる状態など曲がりの大きさはさまざまですが、キイの動きに支障が出てくることもあります。
今回はなかなか気づくのが難しいサビの事例をご紹介します。
芯金[しんがね]
クラリネット、サックス、フルートなど多くの木管楽器の構造に取り入れられている芯金ネジ。
キイの中身なので普段見る事はできず、気付くと動きが悪くなっていることもあります。
ネジが動かなかったため、オイルの注油&加熱を繰り返して少しずつネジを回してなんとか解消ができました。
茶色いものが全てサビです。
調整ネジもサビる!
クラリネットのAキイ、G#キイの場所のネジです。写真では写すのが難しくお伝えしにくいですが、汚れとサビによりネジの溝が浅くなっています。
アフター
若干ではありますが溝がハッキリ見えるようになりました。
横から見てみましょう
同じ場所を横から撮ってみました。
先程のネジ溝がしっかりあらわれたので少しネジをゆるめてどこまでサビが浸食しているか確認してみました。
幸いにも軽度済んでおり一安心です。
アフター
サビも可能な限り落とします。
対策
今回はサビに注目し事例をご紹介しました。ではサビさせないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
・1番はキイ全分解を含む定期調整
定期調整をおこなう事で安心して日々の演奏活動ができます。
また、キイ全分解をすることで、使用者では気付くことができない芯金やネジのサビに気付くことができます。
・2番目としてキイオイルの使用
定期調整をしているのであれば必須アイテムではないですが、<持っておくと安心>というアイテムです。楽器ごとにキイオイルが販売されていますので使用楽器に該当するものを使用しましょう。
ただし、キイに注す量や注油場所を間違ってしまうと楽器を傷めたり、タンポ等の劣化・ベタつきにも繋がりますので使用時はよく確認をして使用しましょう。
記事中に表示価格・販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その価格・在庫状況は記事更新時点のものとなります。
店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。
最後に楽器の調整を行ったのはいつですか?原因は調整崩れかもしれません。演奏する時にベストな状態で思い切り楽しんでいただけるよう全力でサポートします!