こんにちは!杉浦です!
今回は塩化による銀の変色が落とせるのか?
実験の模様をお伝えします!

前回までのお話はこちら☟☟☟

こんなこともあるのか~夏休みの自由研究 前編~


※このブログは、注意喚起をする目的であり、銀製品の漂白を促すものではございません。
また、黒ずみに限らず誤った使用による修理・調整は、お断りすることもございますのでご了承下さい。


サンプルを作るところから始まる

これだけ大口を叩いていますが
なにせ自由研究!!

更に!
塩化した楽器は見たことないので
サンプルから作ります!
実験しやすい適度な大きさで
銀といえば...金管のマウスピースだ!

テッテレー♪
まだ何にも染っていない
純新無垢なマッピちゃんです!
これは店長のコレクションから
頂きました!店長謝謝!
(感謝の意が伝わらない)


塩化させてみる

早速マッピを塩化させてみます!
あえて変色させるなんて初めてのこと!
ワクワク~♪

漂白剤の中に塩素が含まれるという事で
漂白剤にinします。
約2時間の漂白。


塩化皮膜は日光に当てると
より強く硬くなるそうです。
折角ならバッキバキのムッキムキに♪
漂白の後、日光浴させます。

え、黒。
想像以上に黒い。
確かにこれは見たことない。
(左はうまく変色しなかった)


試しにゴシゴシ磨いてみる
硬いといわれつつも案外スルッと
磨けるかもしれない!
期待を込めて!

ふんふんふんふん~♪

ん?変わらない。
ビクともしない。
塩化すごぉーーーーー。
これはいくら時間があってもキレイにならない!

塩化銀皮膜の強さを体感しました!


どうする?

一応、某グーグル先生に
「塩化 落とし方」と聞いてみますが
「塩化の黒ずみを落とすのは至難の業」
としか教えてくれません。

私たちが手に入れられるもので
安全に落とすのは難しいようです。


還元してみた

本当にどうにもならないのか?!

前代未聞の大実験開始!
黒ずみの成分をマウスピースから
アルミホイルに移す...という
還元してアレしてアレするやつです!
(詳しくはお近くの科学者へGO)

これは硫化銀の落とし方なので
効果が出るのか分かりませんが
やってみよう!

マウスピースが入りそうな容器に
重曹とアルミホイル、そして
還元を進行させるために
熱湯を入れた中にマウスピースをin!

え、色が変わってる...
これは何が起こっているのか...

色が変わらなくなってきた所で
取り出してみるとこんな感じです。

表面がグレーになっています。

もしかしたら黒ずみが落ちるかも?!
と思い、期待を込めて
ゴシゴシ磨いてみると...

やっぱり落ちないかーーーーー!!
パッと見はキレイですが
細かいところが黒いままです。

あと、心無しか表面がザラザラして
ただれてるように見えます。

もう1回

まだ黒ずみは残ってます。
もう1回やったらキレイになるかも?

重曹→磨きの工程を再度試します。

☟磨くと

少~し良くなったかなぁ...
若干、キレイになった気はするけど
細部の黒ずみ・表面のザラザラ感
そして表面のただれも
大きな変化はありません。

塩化は銀に大きな負担がかかるため
表面がただれたのではないかと思います。
ただれが出た以上、銀が痛むので
世紀の大実験もここまで...悔しいです。


普通の黒ずみだと...

ちなみに硫化による黒ずみ
(一般的な黒ずみ)
を同じ工程で作業してみると

うん、普通にキレイになるわ。
表面もツルッツルのピッカピカ。
化学の力って素晴らしい。



実験結果

まず、硫化と塩化では変色の落ち方に
大きな差がありました。

そして、塩化した被膜は落とすのが大変難しく
表面のザラつきやただれが出ます。
銀やメッキが経年などで弱くなっていると
効果が出にくく、銀が痛んだり
メッキが剥がれることも考えられます。

また、今回はマウスピースで実験しましたが
容器や熱湯の用意が難しいため
大きなパーツや楽器丸ごとを
キレイにするのは現実的ではありません。



まとめ

塩化した黒ずみ落としの実験
いかがだったでしょうか。
この記事が楽器の正しい取扱について
考えるきっかけになれば幸いです。

楽器を新品のようなキレイな色に保ちたい!
という方は前編に書いた塩素が含まれるものには
十分お気を付け下さいね!

もしお困りごとがございましたらいつでもご相談下さい!
楽器を拝見した上で適切なご提案を致します。

もちろん!黒ずみ以外のご相談も大歓迎です!
お近くの店舗に是非ご相談下さい。

以上、杉浦の自由研究でした!!!



※このブログは、注意喚起をする目的であり、銀製品の漂白を促すものではございません。
また、黒ずみに限らず誤った使用による修理・調整は、お断りすることもございますのでご了承下さい。

記事中に表示価格・販売価格、在庫状況が掲載されている場合、その価格・在庫状況は記事更新時点のものとなります。
店頭での価格表記・税表記・在庫状況と異なる場合がございますので、ご注意下さい。

この記事を書いたスタッフ

管リペアセンター杉浦

中高6年間をトランペットとコルネットの二刀流で部活漬けの毎日を過ごしてきました!全国の皆様からのご依頼、心よりお待ちしております!

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