リペアマン遠藤のリペアブログ~その44~ブリッジピン交換音比較の巻!

皆様こんにちは!

リペアマン遠藤です!

先日上げた象牙材の記事がありましたよね。

リペアマン遠藤のリペアブログ~その43~希少材!象牙の巻!

それを書きながら私はある事を考えていたわけですよ。

象牙材に変えてその効果が分かりやすく伝えられる方法はないかな~と。

今回はブリッジピンが入荷してるのでこれなら時間かけずに手軽に交換出来そう…

あっ

音比較の動画を作れば分かりやすい!

以前エレキのピックアップ交換で音比較の動画を作ってましたが、動画シリーズ第二段ですね!

(その時の様子はコチラ↓)

リペアマン遠藤のリペアブログ~その34~PU交換音比較の巻!

というわけで早速やってみましょう~

まず使う検証用ギターはコチラ

店頭にあるMartin CTM D-28です。

象牙と言えばMartinみたいなイメージがありますよね~

そしてサイドバック材がローズウッドのギターと象牙の相性がいいとも言われています。

サイドバック材がマホガニーのギターに象牙を付けるとローズウッドの鳴りに近づくという話もありますね。

今回は3種類のブリッジピンで音比較をしていきたいと思います。

①デフォルトのブリッジピン

素材:プラスチック

標準ですね。

②Martin LIQUIDMETAL BRIDGE PINS

素材:ジルコニウム合金

名前だけだと何それ?という感じですがこんなブリッジピンです。

金属ですね!

説明によると素材にジルコニウム合金という金属が使用されていて普通の素材のブリッジピンなら吸収されるはずの振動を吸収せずに反射します。

それにより弦やボディを振動させるパワーが向上、すなわちサステインや音量の向上に繋がって音像がクッキリハッキリするようです。

アコギ売り場にて販売しております。

③象牙のブリッジピン

素材:象牙

島村楽器で取り扱うものは象牙の中でも厳選されたハード材の象牙ですので独特の模様は控えめですが、材のきめの細やかさ、質はまさに最高レベルです。

豊かな響き、輪郭がハッキリする、煌びやかでありながら耳障りな痛さが無い心地よい高音…という説明ですが、音はどのように変化するのでしょうか。

とても楽しみです!

今回の比較条件としては

  • 弦はそのままでブリッジピンだけを3種類変えて簡単な同じフレーズを弾く。
  • 録音距離は変えない。
  • 演奏タッチも変えない
  • 録音はZOOM Q2n-4K

で純粋に音を比較してみます。

まずデフォルトです。

見た目はこのような感じです。素材はプラスチックです。

音を聴いてみましょう。

※ヘッドフォン推奨

聴きなれたD-28の音ですね。

まず基準の音になります。

メタル大好き人間なのでアコギ弾きなれてない感すごいですがご容赦下さい(笑)

二つ目はMartin LIQUIDMETAL BRIDGE PINS。

見た目はこのような感じです。素材はジルコニウム合金です。

ちなみにブリッジピンの交換は弦を緩めてずぼずぼ抜いて交換しております。

音を聴いてみましょう。

※ヘッドフォン推奨

先程に比べるとバリっと言いますか、ジャリッとしたような感じでしょうか。

音量と鳴り感がアップしたような印象です。

プレーン弦がけっこう前に出て高域成分が上がってますね。

動画で撮ってないですがサステインも伸びました。

三つ目は象牙です。

見た目はこのような感じです。上品な見た目ですね。

音を聴いてみましょう。

※ヘッドフォン推奨

はやる気持ちを抑えきれず若干チューニング怪しいまま弾いてますね(笑)

動画編集時に気づきました。皆様気にしないで下さい…

印象としてはダイナミックレンジがだいぶ広がった感じがしました。

音量と鳴り感もアップしてますが、ジルコニウム合金の時のようなジャリッとした感じが少なく聴きやすい印象です。

音像がクリアになりましたが音が固くなった訳ではないところがミソですね。

こちらもサステインが伸びました。

今回の実験結果ですが、まさに三者三様という感じでした。

私の当初の予想よりも音が変化してきたのでなかなか良い結果が得られました。

どのブリッジピンの音もよかったですが、個人的には象牙の音が好きでした!


いかがでしたでしょうか?

エレキであればピックアップを変えて音を変えますが、アコギではブリッジピンを変えて生音を変えることが出来ます!

ナット、サドルも変えれば音はもっと変わってきますね!アコギだってエレキ以上にどんどんカスタマイズしていきましょう!

そして象牙材のナット、サドル、ブリッジピン…興味が湧いてきましたらぜひお気軽にご相談下さい!

今回動画で使用したギターも店頭で販売中ですので弾いてみて下さいね!

以上、リペアマン遠藤でした!

またお会いしましょう~

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この記事を書いたスタッフ

仙台ロフト店遠藤

宮城県出身。長野県でギター製造に携わった後2017年から島村楽器仙台イービーンズ店の店頭リペアマンとなり、現在の仙台ロフト店に至ります。仙台のリペアは遠藤にお任せ下さい!

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