マンドリンのペグ交換
みなさま、こんにちは。
今回お預かりの楽器はギターでもなくベースでもなく・・・
マンドリンです!
基本的な構造はギターと共通するところの多いマンドリン。ギターやベースほどではありませんが、ご依頼頂く事の多い楽器の一つです。
ご相談いただいた内容は全体の調整でした。早速、状態のチェックを行ったところ、ナットでの弦高が高い事に加えてペグのトルクに引っ掛かりを感じました。
よくよく見てみると・・・ペグのシャフトがヘッドから直接出ています。
マンドリンだと多い仕様であり、取り付け方法自体に問題があるわけではないのですが、今回の場合、使用環境や経年変化によりヘッド材とシャフト軸が干渉しやすくなっており、木材と金属では摩擦が大きく滑りが悪くなりやすい為、チューニング時のトルクに引っ掛かりが感じられる、と言ったお預かり時の症状に繋がっていました。
今回お預かりの楽器に用いられていたペグの取り付け方法はこの楽器に限らず伝統的に培われた手法であり、決して間違いがある訳ではありませんので、まずご安心を。
しかしながら、木材は気温・湿度により膨張・収縮する為、季節的な要因も挙げられますが、湿度が高く、寒暖差が激しい環境に保管しておくと、金属が使用されているペグ部分で結露し、その水分をヘッドに使用されている木材が吸収することで、木材と接している金属部の錆び原因にもなってしまいます。
楽器の生まれ故郷であるヨーロッパであれば、そこまで結露が問題になる事はりませんが、日本の環境下では時に影響してしまう事もあります。
そこで今回はカスタマイズとしてシャフト軸がヘッド材に直接干渉しないよう、シャフト軸を支えるブッシュが付属したペグに交換を行います。まずはパーツを取り外し、新たに取り付けるペグのシャフト間隔を確認の上、ペグブッシュに合わせてヘッド側のシャフト穴を拡張します。
一方の穴を拡張しペグブッシュを取り付けた状態がこちらです。
全箇所穴を拡張し終えたら新たに取り付けるペグが問題なく差し込めることを確認します。この時、元のパーツとペグを固定する為のネジ穴位置が異なっているのでネジ穴を木材で埋め、新しいペグのネジ穴位置に合わせ開け直しを行います。
両サイド共にペグをネジでしっかり固定すればペグ交換完了です。
この後は全体をクリーニングし弦を張った状態で改めてコンディションの確認を行い、前述しているナットなど必要箇所に手を加えていきます。
今回は調整の範囲内でクリーニングをしているので大掛かりな事はしていませんが、分かりやすい所だと指板周りでしょうか↑作業前 ↓作業後
ちなみにヘッド周辺はペグが邪魔になってしまうので、パーツ取り付け前に綺麗にしています。
いかがでしたでしょうか。
最近ちょっと調子が良くないな・・・、
そういえば昔使用していたマンドリンが押し入れにあったな・・・、
そんなマンドリンが有りましたら是非お持ち寄りください。
もちろん、弦交換やクリーニングのみの内容でも承っております!お気軽にご相談くださいませ!
今回の修理内容
- ペグ交換(シャフト穴拡張・ブッシュ取付含む)
- 弦交換、簡易クリーニング、調整
- SCUD M120S マンドリンペグ
- ダダリオ EJ73 マンドリン弦
合計金額 | ¥17,712(税込)+送料 |
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*修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があります。
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