ギターリペアの基本? フレットのすり合わせ
皆さん、こんにちは。
仙台長町モール店の今野です。
今回はフレットのすり合わせをご紹介します。
フレットのすり合わせとは平たく言うとフレットの高さを揃える作業になります。
ギターなどのフレットは金属製ですが、同じ金属の弦と触れる部分のなので長く弾いているうちに摩耗してきます。
摩耗してくるとフレットの高さにバラツキが出て弦のビビりや詰まりの原因になることがあります。
激しく摩耗しているとフレット交換ということになるのですが、フレットの高さに余裕があったり摩耗が軽度であれば削って高さを揃えましょうとなります。
ギターのリペアとしては数も多く、基本的な技術の一つと言えますし当ブログでも多くのスタッフが取り上げてきています。
そんなリペアを今回は写真多めで工程を紹介します!
今回修理するギター
IbanezのLGB30です。Ibanezを代表するフルアコの一つです。
若干使い込まれていますが全体的に綺麗で特に問題なさそうに見えます。
依頼としては2,3弦にビビりがあるということでしたが、原因を探っていくとフレットの消耗が見られました。
ということでLet'sすり合わせ!
まずはスケールを使ってネックをチェック! 全体的・局所的に見てトラスロッドを調整していきます。
この調整はネックの状態やギターの種類にもよりますが、基本的には全体がなるべくまっすぐになるように合わせます。
全体の様子を確認出来たらフレットの周りが傷つかないようにマスキングテープで保護します。
保護し終えたら紙やすりで削っていきます。
時と場合によりますが、私の場合は#600~#1500の紙やすりを使って直線出し、形状出しを行います。
ちょっと削って分かりやすくなっていますが、ちょうど弦の下が抉れて摩耗しているのが分かります。
削れて抉れが無くなったのが分かります。
もちろん抉れがなくなればいいというわけでないのでスケールで常に全体を確認しながら進めます。
更に、このままでは上面が平らなので角を削ってフレットの形状も整えます。
#1500まで進めるとこんな感じに。結構輝いていますが…。
コンパウンドを使って磨きます!すると…。
ピカピカです。新品のフレットのようになります。
あとはマスキングテープを剥がしてクリーニングして弦を張って調整して完成です。
今回はナットの弦溝も少々調整しました。
如何だったでしょうか。
ギターリペアの基本、フレットのすり合わせ。
長く愛用するほど消耗するフレットを簡易的ではありますがリフレッシュするリペアです。
ネックの状態やフレットの状態によってはフレット交換をお勧めすることも多いですが、金額・納期的には交換よりも大きなアドバンテージがあります。
フレット減ってきたな~。と感じたらぜひ一度リペア担当にお見せください。
お客様に最適なリペアをご提案させていただきます。
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宮城生まれ東北育ちです。リペア・カスタマイズ・メンテナンス、ギター・ベース・ウクレレなどフレット付き弦楽器のことなら何でもご相談ください。