響け!!!青春のBackpacker
こんにちは。
元蒸気機関車運転手リペアマンの宮地です。
その昔、まだ電車が生まれる前…日本全国どこへ行っても個性豊かな蒸気機関車達が駆け回っていました。
しかし時代は進み全国の主要幹線の多くは電化され、鉄道の主役は蒸気機関車から効率の良い電車に代わりました。
この人は一体何を言っているのだろう?
そう思った方がほとんどかと思いますが今回はそんな[電化]についてのお話。
今回のご依頼内容はズバリ!!!
アコースティックギターにピックアップを取り付けてエレアコとして使えるようにしたい
です。
そうです。まさに冒頭で触れた電化の歴史こそ今回のテーマなのです。
早速今回電化する路線…ではなく楽器を見てみましょう。
こちらです。MartinのBackpackerです。
初めて見られる方は(なんじゃこの形は!?)と思われるかもしれませんが
こちらは旅先に気軽に持っていけるトラベルギターの大定番のギターなのです。
このギターを持って非電化単線のローカル線の旅に出かけたいですね…
話が本線から支線へ離れてしまいそうなので戻しますと、
そんなお手軽なトラベルギターにピックアップを取り付けて学校祭のステージで使えるようにするのが今回のご依頼。
学校祭でBackpacker!!!良いですね!!!注目を集める事間違いなし!!!
コロナが落ち着いて普段の生活が戻りつつあるからこそのご依頼!これは喜ばしいですね。
早速楽器の状態を見てみましょう。
ボディ・サウンドホール共に一般的なアコースティックギターよりも小さい為使用可能なピックアップが限定されそうです。
ピックアップ本体が入らない物、プリアンプのコントローラーがはみ出してしまう物…
そうです。電化というのは簡単ではない場合があるのです。
小型のギターですとスペースが限られるためより難しくなります。
そこで今回ご提案させて頂いたピックアップがこちら。
Fishman PRO-AG0-094です。
中身は実にシンプルでピックアップ本体とエンドピンジャックのみ。
これなら入りそうです。
多くのエレアコには電池で動くプリアンプが搭載されていますがこちらはそういったものが一切ないパッシブのピックアップで
細かい音の設定はペダルエフェクターやアンプ側で行います。
早速取り付けていきましょう。
エンドピンを外し、穴を広げてエンドピンジャックが挿せるように加工します。
続いてアンダーサドルピックアップなのでサドル溝に穴を開けて配線が通るようにします。
最後に弦を張って全体調整。ピックアップの厚み分サドルを削って弦高調整。
各弦の出力バランスを整えて…これが結構大変な調整なのですが腕の見せ所でもあります。
最終チェックを終えて電化工事は完了です。
いいですね!!!
ぱっと見た感じだとエンドピンジャック以外見た目は変わっていませんが、これでエレアコとしてステージで使えます。
今回のようにアコースティックギターをステージで使いたいけど、どんなピックアップが使えるのか分からないという方も多いと思います。
そんな時は一度工房にお持ちいただいてどんな風に使いたいか、どんなサウンドを出したいかをご相談頂ければベストなピックアップをご提案いたします。
理想のパフォーマンスが出来る楽器を一緒に作っていきましょう!!!
以上、アコースティックギターをエレアコへと[電化]するお話でした。
文化祭がんばって!!!応援しています!!!
学生の皆さん!自分だけのギターでヒーローになりませんか!
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歌謡曲大好き!元蒸気機関車運転手のリペアマン。弾くのも直すのも同じくらい好きです!困った事があれば何でもご相談下さい!マッシモな調整を目指します!