ネック折れの話
この半年ほど各方面からネック折れについて工賃や治せるのか気になるといったお問合せを多く受けまして改めて実例を踏まえたご案内をさせて頂こうと思います。
折れ方の主なパターンとしては2つ
ひび割れタイプ
分離タイプ
分離タイプの折れ方は少し難度が上がりますがちょっと工夫をすることで問題なく再接着可能ですのでご安心を。
ひび割れタイプ再接着
修理金額 | ¥13200~(税込) |
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分離タイプ再接着
修理金額 | ¥19250~(税込) |
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ちなみにひび割れタイプのネック折れについてはレキギターなどの比較的弦の張力が弱めな楽器に関してはこのまま使用して頂くことも可能です。過去にも接着のみの依頼例はあります。
分離タイプのネック折れについては接着のみでも使用はできる可能性もありますが、過去の依頼例を振り返ると折れた断面が狭く強度的に不安が多いので分離してしまった場合には補強は必須と考えてください。
接着のみでも使えない事は無いが折れていな状態と比べると丁寧に扱って頂く必要がありますので基本的には補強を入れることをおすすめします 。
再接着が完了したら補強を入れます。パターンとしてはトラスロッドをよけ、割れをまたぐようにバータイプの補強と折れた個所周りの質量確保と強度アップのための補強材を入れる方法があります。
1.バータイプ補強
2.当て木タイプ補強
2つの補強方法の使い分けとしては主にトラスロッドの入り方によって工房では使い分けています。
当て木での補強材取り付け完了後は握りやすいように修理箇所の整形を行っていきます。
ここで実際に作業をするにあたりお客様に選んでいただきたいことがあります。
ボリュートあり
ボリュートなし
浅草橋ギター&リペア店ではお客様から特別な要望がない場合はネック折れリペアの補強材取り付けの後の整形構造として1枚目ののような整形方法で強度と見た目の両立をさせています。なお整形方法によって工賃の変動はございませんのでご安心ください。
ちなみにボリュートの形については元々のネックグリップとヘッドまでの繋がり形状やグリップ形状、グリップの太さなどによって形状が変わります。最近の元々ボリュート無しで成形されている楽器の多くは今回ご紹介したボリュート形状になる傾向が多くみられます。
ひび割れタイプ再接着+バータイプ補強
修理金額 | ¥39000~(税込) |
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分離タイプ再接着+バータイプ補強
修理金額 | ¥45000~(税込) |
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ひび割れタイプ再接着+当て木補強
修理金額 | ¥58000~(税込) |
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分離タイプ再接着+当て木補強
修理金額 | ¥64000~(税込) |
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接着・補強・整形完了後は塗装を行い修理箇所の保護を行います。
基本的には周りの色の同系色で補強個所を塗りつぶします。
中には塗装をしないでといった依頼もありますので必須ではありませんが修理箇所が生木の状態となってしまうので水分の流出入を防ぐためにもおすすめします。
ひび割れタイプ再接着+バータイプ補強+塗装
修理金額 | ¥70000~(税込) |
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分離タイプ再接着+バータイプ補強+塗装
修理金額 | ¥76000~(税込) |
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ひび割れタイプ再接着+当て木補強+塗装
修理金額 | ¥89000~(税込) |
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分離タイプ再接着+当て木補強+塗装
修理金額 | ¥95000~(税込) |
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以上が過去の依頼例の統計上TOP4のネック折れリペアメニューになります。
勿論折れ方によっては今回ご紹介した2つの補強方法を複合するケースやなども御座いますので一概には上記工賃で必ず出来ますとは言い切れませんがどんな折れ方をしていても修理自体は可能ですのでご安心下さい。
お問い合わせと依頼お待ちしております。
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