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【ラディック進化の系譜】60年前のルーツを知ると現行LM400・LM402がもっと好きになる!

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【ラディック進化の系譜】60年前のルーツを知ると現行LM400・LM402がもっと好きになる!

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

トリヅカのマニアックドラムを、いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、現在でも不動の人気を誇るラディックのスネアドラムについて、過去と現在の比較を通してその歴史を振り返り、ラディックのスネアドラムへの理解と愛情をより深めていただけましたら幸いです。
それでは、どうぞお付き合いください。

1台のスネアから歴史をひも解く

あるとき入荷いたしました1台の中古スネアドラム。
すこし古いLM402だろうか…と思い、各部を調べていくと実に興味深いことがわかりました。
ここから、数十年をさかのぼる旅が始まります!



見た目は深さ6・1/2″のLM402とそれほど違いがないように見えます。
各部をご紹介してみましょう。

現行に近い「キーストーンバッジ」
このバッジにはシカゴの表記がありますが、肝心のシリアルナンバーがありません。
一瞬、「詰んだ…」と思いきや、各種資料を調べるとどうやら1960年代前半の時期には、シリアルナンバーがない時期があったとのこと。
なるほど……これで、1960年代前半(1961~1963年頃?)と推定できました。
画像の向かって左には、内蔵ミュートのオン/オフレバー、その名も「ベースボールバット」と呼ばれるレバーがご覧いただけます。

ストレイナーはP-83。
シンプルなルックスはいつ見ても魅力的に感じます。

このストレイナーに関しては下の記事でも取り上げていますね。

シェル内部を見てみましょう。
エッジの折り返し(ラペル)がやや長く、ラペルの先端はわずかに丸められています。また、内蔵ミュートのフェルトは赤色です。

現行品(左)と比べてみてもラペルの長さは一目瞭然です。

画像では判別が難しいですが、実機ではシェル内側に溶接跡のようなつなぎ目が確認できました。
現行のスープラフォニックは、継ぎ目のない「シームレスシェル」を採用している点が大きな違いです。
スネアベッドの成形方法も現行とはかなり異なります。

ラグを外してみました。持ってみると感じられるのはずっしりとした重さです。
内部を見てみると金属部がかなり肉厚となっており、現行タイプのラグと比較すると1個あたり約10g重くなっています。
(左:現行、右:60年代)
ちなみに取り付け穴の間隔や大きさは同一で、現在でもしっかり互換性がある点には感銘を受けます。

ラグだけでなく、スネアドラムそのものを持ち上げてみるとずっしり重く感じます。計測し現行と比較したところ、

現行LM4023,570g
60年代モデル(6・1/2″)4,680g

と、1kg以上の違いがありました。

もしやと思い、さらに見ていくと……
シェルに開けられた穴の断面がご覧いただけますでしょうか。金色っぽい色が確認できます。こ、これは…ブラスシェルではないでしょうか…

なおフープもブラス製であることが確認できました。この点もこの年代の特徴です。
(この個体は残念ながら、打面側のフープがスティール製のものに交換されていました)

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スーパーラディック No.402

これらの各部の特徴から、このスネアドラムは1960年から1963年頃に製造されたものとほぼ特定できました。

65年も前に生まれた楽器が、今、ここにこうして存在している。これまでどのような音楽を奏でてきたのだろう……。
そんなことを考えると、実に感慨深く思います。

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スーパーラディックからスープラフォニックへ

さてラディックのスネアドラムの歴史を遡ると、センタービード(シェル中央部の凸状の突起)は1920年代頃に採用され、現在も採用されている「インペリアルラグ」は1930年代に発表されたと言われています。

そういった経緯を経てスーパーラディックが「ヘビーブラス+クロームメッキ」シェルのスネアドラムとしてデビューしたのは1958年頃です。
今回ご紹介した個体の製造時期である1961~1963年頃を経て、1964年頃には、シェル材が「アルミシェル+クロームメッキ」へ変更され、名称も「スープラフォニック」へと改められました。
現在も愛される「スープラフォニック」の誕生の瞬間です。

左:スーパーラディック/右:現行スープラフォニック

スーパーラディックのデビューから70年近く、スープラフォニックに生まれ変わってからも60年近く、年式による細かな違いはあるものの、60年以上にわたり製造し続けられ、現在でも最もスタンダードなスネアドラムとして愛され続けています。

では今回あらためて「LM400」と「LM402」をご紹介します。

LM400

軽快で明るく、キレのよい、スタンダード中のスタンダード。 独特のアタック感であらゆるアンサンブルのなかで存在感を発揮します。
深さ5″で、レスポンスとキレのよいサウンド。ジャンルを問わず使える、万能スネアです。

型名LM400
サイズ14”×5”
シェルラディアロイ(アルミ+クロームメッキ)
フープ2.3mmスティールフープ10テンション
JAN0641064260056
メーカー希望小売価格¥135,300(税込)
販売価格¥121,800(税込)

LM402

違いは深さの1.5インチだけにもかかわらず、不思議と深みと迫力が大幅に増し、アタック感との相乗効果でロック向けのサウンドを楽しむことができます。
多くのロックレジェンドが愛したこともうなずけます。

型名LM402
サイズ14”×6.5”
シェルラディアロイ(アルミ+クロームメッキ)
フープ2.3mmスティールフープ10テンション
JAN0641064260254
メーカー希望小売価格¥145,200(税込)
販売価格¥130,700(税込)

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比較してみました(動画)

どうしてもこういうフレーズを叩いてしまいますが、厳密には、あの方がこの年式のものを使用していたかどうかは定かではありません。

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おしまいに

100年以上にわたるラディックの進化の結晶として、現在でも愛され続けているスープラフォニックのスネアドラム。
ぜひこの歴史あるスネアドラムを、あなたのドラム人生の心強い味方にしてみませんか?
店頭でのご試奏もお待ちしております!きっと、一生の相棒として、素晴らしい音楽の旅をともに歩んでくれることでしょう。

(なお60年代の個体はすでに販売済となっております)

札幌パルコ店 鳥塚

テレビで見たドラムに心を奪われてドラムを始め、バンド活動に明け暮れていたある日、何気なく訪れた楽器店で目にしたプロドラマーのドラムイベント(ドラムクリニック)に感銘を受け、楽器店員を志す。現在は札幌パルコ店勤務の傍ら、演奏活動も行う。

これまでに、米国のZildjianや大阪の旧SAKAEといった国内外のドラム/シンバル工場を訪問。長い演奏歴とスタッフ歴で培ったマニアックな知識は、島村楽器随一。

そして今では、世界中のドラマーの定番となったPROTECTIONracketのスネア&ダブルフットペダルケース「TZ3016」「TZ3015」の発案者。

偉大なドラマーを輩出し続ける北海道・札幌で、ドラムコーナーの灯を絶やさぬよう奮闘中。
MyDRUMS内で「トリヅカのマニアックドラム」を連載中!

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