アドバイザーが教える!ライヴに向けて、ドラマーが確認しておきたいポイント

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アドバイザーが教える!ライヴに向けて、ドラマーが確認しておきたいポイント

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こんにちは。島村楽器ドラム担当の大倉です。ドラマーさん、ライブしてますか?
私自身、全国各地を回っていた時期も含め、大小様々なライブハウスでのドラム演奏を経験し、より良いパフォーマンスの為に試行錯誤を繰り返しました。

今回は私の今までの経験をもとに、「バンドでライブをする事になったけど、何を確認しておけば良いの?」というドラマーさん向けに、注目ポイントを書かせていただきます。

『今回のライヴの想定』

  1. ドラム、ベース、ギター、ボーカル等のバンド構成
  2. 50〜300人キャパのライブハウス
  3. 対バンがいる

せっかくのライブですので思いっきりパフォーマンスできますように。

【ライブ当日までに前もって】ドラムセットチェックと作戦会議

ドラマーさんはほとんどがライブハウスのドラムセットを借りての演奏になります。

可能であれば当日までに前もってドラムセットを確認しに行けるとベスト!
以下の①~④の4項目を気にしておけば、まずまず大丈夫でしょう。

普段練習で使っているドラムセットと似たサイズ感だと嬉しいですが…なかなかそうとも限りません。
普段と違って叩きにくいと、焦らない為にもドラムセットの特徴を確認し、作戦を立てておきましょう。

①タムタムのサイズ感

年季の入ったセットあるあるですが、タムタムのサイズが大きく深胴の場合、バスドラムにあたってセッティングしにくく全体の演奏感にも関わってきます。特に2タムの人には苛酷な状況!!

  • 大きく斜めの角度をつけてセッティング?
  • (2タムの人は)思い切ってワンタムにしてしまう?
  • 別のスタンドやタムホルダーを使ってタムをセッティングする?

など、セッティングに慣れておくか自分で持ち込む必要があるかなど、要確認です!

タムタムのサイズが「12”13”と大きめ」で「深さ10”等の深胴」だと、タムタムとバスドラがあたってセッティングが難しいでしょう。

②シンバル、タムタムの数は足りているか

  • クラッシュシンバルが1枚しかない
  • タムタムがワンタムしかない

などの場合、いつもあるはずのものがないと叩き方が変わることもありますよね。

  • そのセッティングに合わせたフレーズに変える?
  • 足りない楽器を用意して持ち込む?

など考えておいた方が良いでしょう!

③ドラムスローンの安定感が合わない

ドラムスローンの安定感が悪すぎる(合わなさすぎる)事は、意外とよくあります。そのままでは演奏できず死活問題!!

  • 他にスローン(もしくは代わりになる椅子)を探す?
  • 用意して持ち込む?(理想はコレですが)

④スネア、キックペダルは持参する?!

スネア、キックペダルについては好みの個人差が大きく出るところなので、この2点は可能であれば自身の機材を手に入れておきたいところです。

同期音源やサンプリングパッドを使う人はライヴハウス側に環境が整っているかも要確認

  • 同期音源を流すパソコン(+オーディオインターフェースやミニミキサー)
  • サンプリングパッド

これらを持ち込んでドラムの横で使用する場合はライヴハウス側でつなげられる環境があるかどうか確認しておいた方が良いでしょう。
ステージ上に「ダイレクトボックス」という四角い箱があれば安心。壁にジャックを差すところもあったりする場合もあります。
ケーブルのジャックの形状も確認しておくと間違いないですね。

同期音源の入ったパソコンのスタート・ストップはドラマーがする事も多いでしょう

★ドラムセットや音響環境などを直接確認しに行けない時はライブハウスに事前に確認しておくと安心です★

ライヴ当日!リハーサルでドラムを演奏する際のチェックポイント

モニター環境の確認

まずドラムを叩きながらボーカル、ギター、ベースなどの聞こえ方を確認しましょう!

練習スタジオとライブハウスでは配置が異なり、直接音が聞こえにくいので、ドラムセットの横に置いてある「モニター用スピーカー」でバンドのアンサンブルを聞きます。
動かせる場合が多いので聞こえやすい位置に調整しましょう。

ギターアンプ、ベースアンプ、スピーカーの向きですが、以下のような違いがあります。

練習スタジオライヴハウス
ドラムも含め輪になって配置されている ▶直接聞き取れるドラムに対し、背中を向けて配置されている ▶直接は聞こえにくい

モニタースピーカーでは聞こえ辛い音をPAさんに返してもらい、いつもの練習環境に近づけましょう。

  • 他の音が聞こえ辛い
    • 欲しい楽器の音を返してもらう
  • ドラムの音が聞こえ辛い
    • スネア・バスドラ・ハイハットの音を返してもらう

モニターの他の音の返しが大き過ぎる場合は下げてもらえば良いのですが、ライブハウスの作りによってはモニターを下げても楽器の音が大き過ぎて、ドラムの音が埋もれて聞こえないこともあります。

力んで無理に叩くと、本番途中でバテてしまい最後までパフォーマンスが保てなくなってしまいます。
無理に頑張り過ぎず、いつもの音量をキープする事を心がけましょう!

ノイズ音をカットし、聞こえ方がスッキリする耳栓やイヤホンもあるので試してみても良いかも?!

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ステージ・客席の見え方確認

リハーサルの時からドラムセットに座った状態で是非やって欲しいことです。
全体を見渡して本番のイメージ作りをしておいて下さい。ライブのクオリティがグッと上がります!

①メンバーの立ち位置を確認

アイコンタクトを取るイメージを作っておきましょう。
演奏のタイミングを合わせたり、トラブルがあった時に対応しやすくなります。

②客席を見渡してイメージ作り

お客さんがいっぱい入っているイメージを持っておきましょう。
リハーサル時からイメージしておく事で、本番の緊張が和らぐかも?!

③目線を客席に向けて演奏

演奏中、自分の手元をつい見たくなりますが…
目線を上げることを意識してみると、ドラムプレイがカッコよく見えますよ!

とはいえ…どこを見たら良いのやら…という場合は、対象物を決めてみましょう。

・ミラーボール

・非常灯

・時計

・PA席…などなど

目線が前を向いていると

  • 余裕ある様に見えます
  • 臨場感がアップします

ぜひ実践してみてください。

リハーサルの演奏終わりのチェックポイント

リハーサルの時から、ライブ本番前の「転換時間」を短縮する為の下準備をしておく事をオススメします。
本番前だいたいドラマーはセッティングに時間がかかります。
他のメンバーは終わってるのに…自分だけまだ…と焦らない為にも是非!

セッティングの高さを覚えておく

  • スローンの高さ
  • スネアスタンドの高さ

この2つを基準に覚えておくとセッティングがスムーズになります。

  • 写真を撮るか
  • ボルトなどの位置から〇〇センチ等と覚えておくか

基準の位置に印をつける(バミる)

  • ハイハットの位置
  • スネアの位置
  • ペダルの位置

この3つが基準にすると分かりやすいでしょう。床にテープを貼って印を付けておけば安心です。

セッティングの高さと床の設置位置を覚えておくだけで、本番前の転換がかなり早くなります

ガムテープなどを細く切り、エル字型にして目印を貼っておくと良いでしょう。

最後に

今回の記事は以上になります。
少しでもドラマーのみなさんの役に立てたら幸いです。
後は・・・コンディションを整えてライヴ本番に臨むのみ!
良いライヴができますように♪

この記事を書いた人

三宮オーパ店ドラムアドバイザー 大倉(おおくら)

ドラム歴30年。主にロックバンドのドラムを担当。全国ツアー・海外でのライブやレコーディングなどなど・・・バンド活動経験はいろいろさせて頂きました♪

お店ではドラムビギナーズクラブも担当していますので、これから始めようかな~という方もお気軽にご相談下さい。

練習台&ドラムスティックをいつもそばに置く。TAMA、zildjian好き。エフェクトシンバル好き。

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